試乗、BMW i8|BMW

試乗、BMW i8|BMW

CAR IMPRESSION

BMW i8|ビー・エム・ダブリュー i8

前人未踏のハイブリッド スポーツカー

試乗、BMW i8

電気自動車「i3」につづいてBMWのサブブランド「i」に登場するのは、プラグインハイブリッドの「i8」だ。シティコミューター的な性格の強いi3とは対極に、割り切った2+2シーターやワイド&ローなスタイリングをはじめ、0-100km/h加速4.4秒、最高速度250km/hと数字もスポーツカーを主張する。自動車ジャーナリストの河村康彦氏は、アメリカでひと足先に、市街地からハイウェイそしてワインディングまで体験し、i8をもって「前人未踏」と称賛する。そのココロは――

Text by KAWAMURA Yasuhiko

“スポーツカー”に期待される価値観を覆す

およそ2,000万円というプライスタグを提げたスポーツカーに、あなたは何を連想するだろうか。

8気筒、あるいは10気筒といった多気筒のオーバー500ps級エンジン? そのまま単体で立てて置けるほどのファットなタイヤ?? もしくは、ニュルブルクリンクの旧コースを7分そこそこで周回してしまうような、凄まじいばかりのスピード性能???

しかし、これまでスーパースポーツカーでは金看板であったはずのそうした要素をただのひとつも謳い文句とはしない――どころか、これまでこの種のモデルには付き物だったそうした様々な記号性を、むしろことごとく避けて通ることで逆にまったくあらたな価値観を提唱しようとするモデルが現れた。

その名はBMW「i8」だ。

BMWが、持続可能な次世代モビリティを提供するために立ち上げた、新たなるサブブランド「BMW i」。

そんなブランド初のモデルとして、大都市圏向けの4人乗り電動車両というキャラクターでひと足先にローンチされた「i3」にたいし、2+2パッケージングが与えられたスポーツカーであるこちらi8は、「iブランドの”ブックエンド”として、i3と対極を担うモデル」というのがBMWによる説明だ。

駆動力をエンジンパワーに頼らないピュアEV、もしくはレンジエクステンダー付きEVであるi3にたいして、i8が遥かに長い航続距離を可能とするプラグイン ハイブリッドカーとして設計されたことが、まずは両者の大きな相違点。30リットルという標準仕様にくわえ、「市場によって設定」というオプションの42リットル燃料タンクを装備した場合、i8のEUテスト モードによる航続距離は600kmと発表されている。これは、レンジエクステンダー付きi3のおよそ倍となる“足の長さ”だ。