フォード フォーカス・スポーツ 長期レポート 第4回|Ford

フォード フォーカス・スポーツ 長期レポート 第4回|Ford

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Ford Focus Sport|フォード フォーカス・スポーツ

第4回 フォーカスでロングドライブに出掛ける

首都圏の日帰りロングツーリングはお手のものだが、これまでの最長距離はせいぜい往復300kmといったところ。欧州生まれのOPENERS編集部長期レポート第5号車であるフォード「フォーカス」であれば、インターコンチネンタルよろしく400kmぐらいは余裕で片道程度の距離……なはず。コンパクトカーであっても、快適なロングドライブは成立するのか。フォーカスのステアリングを一路、冬の金沢に向けた。

Text by SAKURAI KenichiPhotographs by MOCHIZUKI Hirohiko

5号車
Ford Focus Sport
フォード フォーカス・スポーツ

導入時期 2013年8月
購入価格 293万円
総走行距離 13,155km
今回の燃費 12.8km/ℓ
総平均燃費 12.3km/ℓ

古都とフォーカス

編集部員Aに、「あれ? 金沢って行ったことあります?」と唐突に尋ねられた。彼の質問は、いつも何の前触れもなくいきなりであり、しかも「あれ?」という台詞からはじまる。

冬の日本海は……、とか、古都の歴史ある街並みに「フォーカス」は……などという枕は一切なし。そしていつも気になるその口癖は、本題にまったく関係ないので説明は省略するが、要約すると「冬の金沢なんてオツですよね。一度フォーカスで本格的なロングドライブをしてみたかったので、古都金沢に行きませんか?」ということらしいのだ。

もちろん断る理由もないし、実は古都金沢でモダンなデザインのフォーカスに乗るというのは、なんだかとてもミスマッチなようにもおもえ、反対にそれがとても絵になりそうで、かなり興味を引かれた。古都とフォーカス。きっと良い化学反応がおきるのではないか。京都ではなく金沢。なかなかのセンスではないか、編集部A。

ということでとんとん拍子にプランはまとまり、金沢での撮影経験も豊富な望月カメラマンとともに、フォーカスは一路金沢の街を目指した。残念ながら、金沢とフォーカスに似合いそうな和風の女性同行者はいないが、ボディサイズから想像するより広い車内ゆえに、高速道路でのドライブは快適。ロードノイズや風切り音も見事にシャットダウンされており、フォーカスの中での会話は編集部Aのリードで弾む。

首都高で都内を抜け、朝のラッシュに巻き込まれることもなく東京外環道に入り、大泉から順調に関越道に。そのまま北上を続け、藤岡ジャンクションから上信越道にアプローチ。妙義山を迂回する山岳セクションで続く勾配のある道を、フォーカスは力強く登っていく。2リッターのNAエンジンは、クルージングよりもわずかに回転を上げながら、十分な加速力を披露。さすがはコンパクトなボディに170psを発揮するエンジンだけあって、余裕がある。

こうした登りの高速コーナーが続くセクションでは、確実に路面をトレースするハンドリングがドライバーに安心感をもたらす。アクセルへの忠実な反応と、リズミカルなステアリングワークが、ドライバーの意のままになる感じとでも言おうか。そこに滑らかな乗り心地がくわわるので、直線だけの退屈な道とはちがい、ドライバーとの一体感をより増してくれるような印象である。

フォーカスには、コーナリング性能を向上させるために、アンダーステアなどでフロント左右輪のどちらかがスリップを始めた時に絶妙な力加減でブレーキをかけ、空転を防止しグリップ力を改善させるトルクベクタリング・コントロールを標準装備しているが、高速走行ではそのお世話にならずとも、路面に吸い付くような安定したコーナリング走行がおこなえる。