CRITIBA|坂下和長デザインの最新プロダクト
DESIGN / PRODUCT
2014年11月12日

CRITIBA|坂下和長デザインの最新プロダクト

CRITIBA|クリチーバ

コミニュケーションツールとしての家具・プロダクトをデザイン

坂下和長デザインの最新プロダクト

 

福岡で家具とプロダクトのデザインをしている坂下和長(サカシタカズナガ)氏が主宰する「CRITIBA(クリチーバ)」のプロダクトに注目したい。

Text by KAJII Makoto (OPENERS)

素材の特性や、異素材との組み合わせから見えてくるあらたな可能性を模索

自分を取り巻くすべてのもの、森羅万象からあたえられたヒントをもとに、コミニュケーションツールとしての家具・プロダクト、大切に永く使いつづけることのできるモノのデザインに取り組むクリチーバの坂下和長氏。素材の特性や、異素材との組み合わせから見えてくるあらたな可能性を模索し、プロセスを大切にすることで、モノに“湿度”をあたえたいという。

表面張力を利用することで、水と花器、植物が一体となるフラワーベース

SHALLOWS(a flower blooming in a puddle)

昨年発表した、水の表面張力を使ったクリスタル製のフラワーベース「SHALLOWS」。削り出された直径100mm、高さ120mmの円柱の真ん中に、直径20mm、深さ100mmの花を生ける穴があいている。

また、円柱の上端から中心にかけて深さ5mmのなだらかな浅瀬を作ることで、円柱の表面にも水が溜まり、さらに水を溢れるほど注ぐことで表面張力を効果的に発生。表面張力によって“水と花器の境界”が融合し、あたかも水がクリスタルのテクスチャと化したかのように感じられ、さらにそこに生けられた植物とも相まって、3つの要素が一体となる。

サイズ|φ100mm×H120mm、素 材|クリスタル、価格|未定(要問い合わせ)

コンセプトは、便利でサマになる鳥

BIRD on the book(brass version)

「BIRD on the book」は、レシピ本の上に置くだけで機能を果たし、使い終わったあとは、無造作に放っておいてもサマになる真鍮製のブック&ペーパーウェイト。鋳造によって成形され、簡単にヘアライン仕上げをほどこし、無塗装のままフィニッシュしているので、使い込むほど表面が変化していき、表情が豊かになる経年変化を楽しめるプロダクトとなっている。

わざわざ仕舞う必要もない。使っていないときも、飾られているかのような雰囲気を醸し出す――実際に使っていない時間の方が圧倒的に長く、いかに無造作に放置されたままでも美しさを保てるかということを考えてデザインされている。

サイズ|W220mm×D45mm×H30mm、重量|570g、素材|真鍮、仕上げ|無塗装、価格|7000円(税抜)

日常生活で活躍する“馬”がコンセプト

“UMA” Trestle(work desk, Table and more…)

使い手の環境に応じ、天板の素材やサイズを変えることでその空間に合った用途で使用できるワークデスク“UMA”。工場や製作現場などでよく見かける架台(作業台)のことを通称“ウマ”と呼ぶが、現場では、天板を橋渡すだけでテーブル(作業台)になったり足場になったり、状況に応じてその役割を変化させ機能する。

そのウマをモチーフにして、生活空間やオフィス空間でもスタイリッシュに使用できるよう、機能はそのままに無骨さと荒々しさを排除しながら、優しくやわらかなラインで構成したデザインに落とし込んでいる。

サイズ|1800mm×750mm×750mm、素材|スチール(フレーム)、オーク材(天板)、仕上げ|UV塗装装マイルドテックス仕上げ(フレーム)、ソープ仕上げ(天板)、価格|未定(要問い合わせ)

問い合わせ

PORT( ショールーム)

福岡県福岡市博多区吉塚1-45-27

Tel. 092-292-7467

www.portofports.jp


坂下和長|SAKASHITA Kazunaga

クリチーバ代表/デザイナー。1976年福岡県生まれ。1999年西南学院大学商学部卒(福岡)後、THE CONRAN SHOP FUKUOKAに入社。2002年北欧アンティークショップNEST入社。2006年1月シェアオフィス桜坂事務所内において、CRITIBA Design+Direction「クリチーバ」設立。家具、プロダクト、インテリアデザインをおこなう。現在、アルミ鋳物メーカー株式会社エフキャスト内に改組し活動をつづける。「ROW-楼-bench」が2006年度グッドデザイン賞を受賞。

3月27日(木)から29日(土)まで、長崎県波佐見「モンネポルト&南創庫」で開催される、衣食住すべての分野の垣根を越えて、おもに九州のブランドやクリエイターが参加する合同展示会「thought」(http://www.thght.jp/)に出展する。

www.critiba.com

           
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