DIOR HOMME|クリス・ヴァン・アッシュ来日 M/M Parisとのコラボ、最新コレクションを語る

DIOR HOMME|クリス・ヴァン・アッシュ来日 M/M Parisとのコラボ、最新コレクションを語る

FASHION DESIGNER'S FILE

DIOR HOMME|ディオール オム

M/M Parisとのコラボ、スプリングコレクションを語る

クリス・ヴァン・アッシュ鮮やかに描く新たなビジョン(1)

ミニマムでエレガントなディオール オムの確固たるクリエーションのなかに、アーティスティックなデザインやコラボレーションを取り入れるなど、つねにチャレンジングなコレクションを発表し続ける同ブランドのクリエイティブ ディレクター、クリス・ヴァン・アッシュ氏。この10月12日、新たなラグジュアリースペースとしてリニューアルしたディオール オム表参道ブティックのオープニングのために数日間の来日を果たした彼に、新作となる2014年のスプリングコレクション、さらにオープニングを記念して10月31日(木)まで期間限定で開催されるパリのアーティストデュオM/M Paris(エムエム パリス)とのスペシャルインスタレーションについて、話を聞いた。

Text by OKADA Yuka

ブランドにとってアドベンチャーとなった鮮やかな色使いは
マイアミのアートバーゼルがインスピレーション源

リニューアルオープニングに合わせて表参道ブティックに陳列された2014年のスプリングコレクションは、軽やかさと遊び心にあふれていた。ディオール オムのDNAともいえる細身のブラックスーツを基本としながらも、ボリューム感やシルエットに変化を加え、カジュアルな雰囲気が吹き込まれている。なかでもキーモチーフとなったのは、20世紀のアメリカを代表する抽象表現主義の画家ジャクソン・ポロックにインスパイアされたという、ペイントブラシによる「ブラッシュ・ストローク」のプリント生地。ブラック&ホワイトを基調に、コバルトブルーやラストレッドといった色彩豊かな筆使いによるアートが、ジャケットの襟にはじまり、サマーニットやアウターウェアにまで取り入れられている。

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2014年スプリングコレクションのカタログより ©Karim Sadli

「昨年の11月、マイアミのブティックのオープニングに出席するために同時期におこなわれていたアートバーゼルを訪れたのですが、大々的な現代アートのフェアが開催されている一方で、椰子の木があるビーチではカクテルパーティやフォーマルなエキシビションがおこなわれていて、そのコントラストに非常に興味をそそられました。色彩の面、白い背景に激しいペイントスロトークで鮮やかな色をほどこしたイメージは、まさにビーチでの光景にインスピレーションを受けていて、とくに若者がドレスアップしてビーチに繰り出していく姿が斬新な光景として目に焼き付きました。アーティストであれポップスターであれ、彼らが楽しみを求めてビーチに繰り出していく様子が、今回のコレクションのポイントになっています」。

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表参道ブティックでおこなわれたリニューアルオープンイベトに駆け付けたクリス・ヴァン・アッシュ氏

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リニューアルを遂げた表参道ブティックのメンズフロア © Nacasa&Partners

コレクションについてまずはそう切り出したクリスだが、ディオール オムというブランドにおいて、とくにカラフルな色を用いることは本人も曰く「ほとんどやったことがなかったので、アドベンチャーでありチャレンジだった」とも語る。

「色のアイデアはいつも直感的に出てくることが多いんです。今回は準備を始めたのが冬で、寒々しい環境にいたこともあって、ポップで、明るくて、前向きな色を使いたいという望みが心のどこかにあったんだと思います。また、ビーチのパーティなどに繰り出していく若者が自分を表現したいと思って着る服ですから、楽観的でアーティスティックな色を取り入れなければならないとも思いました。そうしてディオールにとって馴染みのなかった色や方向性を探ることは自分を自由にしてくれましたし、開放感をもって新しい方向を探ることができました。キャットウォークの環境のなかでは実現できない、よりアーティスティックで親近感のあるイメージを作り出すことができたと感じています」。