ART│川久保ジョイ写真展『零像-Infinite Vision』

ART│川久保ジョイ写真展『零像-Infinite Vision』

LOUNGE ART

ART│原発をテーマにした新作や未発表作品も登場

川久保ジョイ写真展『零像-Infinite Vision』

写真家の川久保ジョイによる写真展『零像-Infinite Vision』が6月15日(土)から7月7日(日)まで渋谷区のトーキョーアーツギャラリーで開かれる。原発をモチーフにした新作のほか、未発表作品などさらに進化を遂げた川久保作品を堪能することができる。

Text by YANAKA Tomomi

撮影時に記録したさまざまな音で構成されたインスタレーションも展示

1979年にスペインで生まれた川久保ジョイ。2003年に筑波大学人間学部を卒業後、2007年より写真家としてのキャリアをスタートさせた。埼玉県立近代美術館や東京都現代美術館での展示をはじめ、ギャラリーでも数多くの発表を重ねながら国内のさまざまなアワードを受賞。今年はソヴリン財団アジア美術賞のファイナリストにも選出されるなど、さらなる飛躍が期待されるフォトグラファーだ。

川久保ジョイ写真展 02

そんな川久保の作品は、ある種の信奉の対象となっている自然や構造物をモチーフに、肉眼には写らない一瞬の情景や、逆に長時間にわたり変化する物の動きや流れを捉えて作品にすることで、非日常的な時空間を表現。それらの作品は自然界のエネルギーや知覚の限界を超えた現実を理解するための“像”として、神秘性と孤独感を漂わせながらも、大胆な構造と明瞭な仕上がりの美しさによる力強さが満わっている。

今回の展覧会では、原発の写真のほかに、彼が撮影や展示の際に録音した音源によるインスタレーション「写真のない写真」も展示。映像や写真など視覚的な要素ではなく、聴覚によって鑑賞者それぞれのイメージを頭の中で構成していくという作品である。

「見る」ことと「見ることを見る」ことをつうじて、いま私たちがそれぞれ生きている世界の輪郭を浮き彫りにする写真展だ。

川久保ジョイ『零像-Infinite Vision』
会期│6月15日(土)~7月7日(日) ※月曜休館
時間│11:00~20:00
会場│tokyoarts gallery
東京都渋谷区東2-23-8
Tel.03-6427-6665