ALESSI|建築家 伊東豊雄によるカトラリーシリーズ「MU(ムー)」
DESIGN / PRODUCT
2015年1月13日

ALESSI|建築家 伊東豊雄によるカトラリーシリーズ「MU(ムー)」

ALESSI|アレッシィ

建築家 伊東豊雄がデザインした最新作

カトラリーシリーズ「MU(ムー)」の魅力

 

5月17日に六本木で開催されたアレッシィ主催の昼食会。テーブウェアが2006年に発表された伊東豊雄氏デザインの「KU(クー)」で、カトラリーは今回新作として登場した「MU(ムー)」。美しい料理をよりスタイリッシュに演出してくれるカトラリーである。

Text by KAJII Makoto (OPENERS)

日本語の“六”をあらわす

モダンでラグジュアリーなデザインのプロダクトを世に送り出す「アレッシィ」と、2010年に世界文化賞を受賞した建築家 伊東豊雄氏との関係は、2005年に遡る。22組の世界の建築家がティー&コーヒーセットをデザインするプロジェクト「ティー&コーヒータワーズ」で、カップに1匹のカエルがつかまっている「KAERU」のモカカップ&ソーサーを発表したのが最初の取り組み。2006年には、日本人の建築家がデザインした初めてのテーブルウェアセットプロジェクト「KU(クー)」シリーズを発表。今回のカトラリーシリーズ「MU(ムー)」は、「KU」シリーズにあわせてデザインされた。

薄い質感とシャープなシルエットをもち、縁が反り上がったようなフォルムと真っ白な本体が美しい器「KU」にマッチするカトラリーは、持ち手の断面が六角形になっているのが特徴。シリーズ名「ムー」は日本語の“六”に由来しているのだ。持ち手はスリムに仕上げられ、バランスの良さを感じさせる。

アレッシィ|伊東豊雄 02

アレッシィ|伊東豊雄 03

伊東豊雄氏が語る、建築とリンクしたカタチ

アレッシィ主催の昼食会で伊東豊雄氏は、「建築とちがって、こういうプロダクトのデザインは、使いやすいかどうかで決まってしまいます。が、最初に『ティー&コーヒータワーズ』に取り組んだときには、私のデザインのコンセプトの基になっている“波紋”から『KAERU』をデザインしました。

つぎにアルベルト氏から皿のシリーズの声がかかり、テーブルウェアセット『KU』では上に広がっていくようなデザインに着目しました。

そして今度のカトラリーは、日本の箸とちがう西洋のものなので一番苦労しました。展示しているスタディモデルを見ていただくとわかりますが、最初の試作品は完成品より有機的な柔らかなデザインでした。デザインを重ねるうちに次第にソリッドな形になっていき、持ち手の断面の少し扁平になった六角形は、建築ともリンクしています」と語った。

愛媛県今治市にある伊東豊雄建築ミュージアム(http://www.tima-imabari.jp/)のカタチとも相似する、カトラリーシリーズ「ムー」。今までにない六角形の形状は、この先のカトラリーのデザインを、より豊かにするための先鞭といえる。

アレッシィショップ青山

東京都港区北青山3丁目2−5

営業時間|11:30~19:30

Tel. 03-5770-3500

www.alessi.jp/

           
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