本を読む、本と向き合う

「本を通じて新しいライフスタイルを提案。未来へと文化を紡ぐ“本”との出会い」をテーマにしたブックホテル「箱根本箱」がオープンした。

本離れが進む社会のなかで、“本との距離がぐっと縮まる”、“本と一緒に暮らしたくなる”ようなさまざまな仕掛けが施設内に散りばめられている。

施設のプロデュース&ディレクションおよびオペレーションは新潟県南魚沼市のライフスタイル提案型複合施設『里山十帖』を手掛ける株式会社自遊人が担当。クオリティの高いサービスを提供する。

客室は6タイプ18室・その全室に温泉露天風呂と「あの人の本箱」が付いている。「あの人の本箱」は、各界の第一線で活躍している本好きな方々が選書した、オリジナルな本棚だ。客室だけでなく、館内のさまざまな場所に設置されており、参加者は作家、アーティスト、俳優などが顔を揃えている。どの本箱がどこにあるのかは、行ってみてからのお楽しみだ。

客室のインテリアもそれぞれ異なり、1つとして同じ客室は無い。自宅のリビングでくつろぐように、さらにバスルームでもトイレでも本が楽しめるように本が配置されている。

創造的思考を誘発する空間で、読書にふけるのはもちろん、自分の思考を整理したり、企画書を書いたり、何もしないでぼーっと過ごしたり。思い思いの時間を過ごせる。

温泉地・箱根らしく、温泉にも注目したい。客室露天風呂の他に、男女別大浴場・露天風呂各2が備わっている。強羅温泉の源泉から引いた無力東名の美肌の湯、そして大涌谷温泉から引いた白濁した硫黄泉、2つの泉質が楽しめる。大浴場は源泉かけ流しで、読書で疲れた体をゆっくり癒せる。

レストラン&カフェは、「オーガニック&クレンジング」をテーマに展開する自然派イタリアン。フードディレクターは、ミラノのミシュラン二つ星「アンティカ・オステリア・デル・ポンテ」や弘前の「オステリア エノテカ ダ・サスィーノ」にて経験を重ねた佐々木裕治氏が担当している。

相模湾や駿河湾の魚介や、神奈川や静岡の有機野菜や柑橘などを主役に、箱根のローカルガストロノミーを表現する。ランチからディナータイムまで通し営業とし、アイドルタイムはカフェとしても使えるのが嬉しい。自然派ワインやコーヒー、ハーブティー、オーガニックジュース、ケーキやクッキーなどのスイーツ類もラインナップされているので、ステイを通して楽しめる。

ブックホテルだけあって、ブックストアも完備。新刊と古書、洋書合わせて約1万冊を取り揃え、箱根では最大規模の書店となっている。ブックストアの選書は、暮らしに彩りを添えるジャンルとして、「衣」「食」「住」「遊」「休」「知」を中心に、ラウンジやレストラン、ショップとともに「本のある暮らし」を提案する。

ブックストアのコンセプト立案、選書、システム管理、VMDは日販のブックディレクションブランド『YOUR BOOK STORE』によるもの。ディレクターは『YOUR BOOK STORE』
より、染谷拓郎氏が務める。

書店だけでなく、館内の置いてある本はすべて購入可能。本をインテリアとして捉えるのではなく、実際に買えることにこだわった施設だ。

また解放的な吹き抜けが印象的なブックラウンジ「本箱ラウンジ」や、ショートフィルムの総合ブランド「ShortShorts」とコラボレーションした「本箱シアター」も完備。本だけでなく、エンターテインメントを総合的に楽しめる。

そのほかメンバー・シッププログラム「本箱会」もスタートする。ホテルやレストランとしてだけでなく、サテライトオフィスや別荘としても気軽に「箱根本箱」を使用できるプログラムだ。

本来ならばブックストア、ショップ、レストラン&カフェのみ日帰り利用が可能な施設だが、プログラム会員ならば、温泉、本箱ラウンジ、宿泊者専用ラウンジ、シアタールームなど客室以外のすべての場所の利用が可能になる。

本好きはもちろん、普段は本に触れる機会が少ない方にも快適なステイが楽しめる「箱根本箱」。ぜひ足を運んで、“本とともに暮らす贅沢”を体験してほしい。

箱根本箱
場所｜神奈川県足柄下郡箱根町強羅1320-491
料金｜18,321円〜（1泊2食付き）※2名利用時の1名料金
客室｜18室・全室温泉露天風呂付
食事｜朝食、夕食ともレストラン
チェックイン/アウト｜15:00/11:00

本箱会
会員募集&プログラムスタートは2018年秋以降を予定
【個人会員】
入会費｜2000円（利用登録手数料）
ドロップイン｜1時間1000円（時間利用）
年額利用｜1年10万円

【法人会員】
入会費｜1万円（利用登録手数料）
ドロップイン｜1時間1000円（時間利用）
年額利用｜利用人数により異なります。お問い合わせください。