dunhill|ジャン・アレジがガヤルドを駆る!?
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2015年2月4日

dunhill|ジャン・アレジがガヤルドを駆る!?

dunhill Motorities Challenge|ダンヒル モートリティ チャレンジ

ジャン・アレジ、ガヤルドを駆る

自動車旅行用品を数多く取り揃え、“Everyting but the Motor=クルマ以外ならなんでも扱っている”と称されたダンヒルは、袖ヶ浦FOREST RACEWAYを舞台に「dunhill Motorities Challenge」と題したイベントを開催。ジャン・アレジ氏が、ランボルギーニガヤルド LP570-4 スーパートロフェオ・ストラダーレ」を駆った。

Text by SUZUKI Fumihiko(OPENERS)

ダンヒルとランボルギーニとジャン・アレジ

「ジャン・アレジさんとともに、ランボルギーニ ガヤルド スーパートロフェオ・ストラダーレを体験しませんか?」

この質問は、まったく質問になっていない。なにせ、これにNoとこたえる理由がない。

ふたつ返事で誘いにのってから、送られてきた招待状をためつすがめつ、はて、これはいったいどういうことだろう、と首をひねる。袖ヶ浦FOREST RACEWAYで、なぜアレジがガヤルドに? そしてもっと不思議なのは、誘ってくれたのがダンヒルだということだった。

もったいぶっても仕方がないので、そんな不思議な組みあわせが実現した背景をいうと、ダンヒルは、この日の前日にゴールを迎えた、ラリーニッポンに協賛しており、アレジ氏をゲストとして招待していた。

アレジ氏には、ラリーニッポンのあと、たまたま時間的余裕があり、ならば、なにかイベントをやろうという運びになった。そこに、ランボルギーニ ジャパンが協力した。

と、そういうことのようだ。

dunhill Motorities Challenge|ダンヒル モートリティ チャレンジ

なんとも奇妙な取りあわせだが、筆者は実際にイベントを体験し、そんなことを不思議がっていた自分を恥じることになった。

なぜ恥じたかを語るまえに、イベントの内容から話をはじめよう。

このイベントにゲストとして呼ばれたのは、いずれもライフスタイル系メディア。プログラムはアレジ氏が運転するランボルギーニ「ガヤルド LP570-4 スーパートロフェオ・ストラダーレ」の同乗体験と、参加者が実際に同車のステアリングを握ってのサーキット走行の2本立てだった。

とはいえ、主催者といえるアルフレッドダンヒルのCEO カルロ・ガリリオ氏も、ランボルギーニ ジャパン カントリーマネージャーをつとめる エジナルド・ベルトーリ氏も、ゲストの一員のように楽しんで、袖ヶ浦は、その場にいる全員が仲間同士といった、和気あいあいとした雰囲気につつまれた。

太陽は、最終コーナーの向こう、袖ヶ浦の木々のあいだに、あっという間に暮れた。

dunhill Motorities Challenge|ダンヒル モートリティ チャレンジ

dunhill Motorities Challenge|ダンヒル モートリティ チャレンジ

ダンヒルの服の話も、ランボルギーニのクルマの話も、結局一切なかった。なぜなら、そんなものは、最初から語る必要などなかったからだ。100の言葉をもってするより、上質な1の体験は雄弁なのだ。

「ガヤルド」をベースに、熟成を重ねたスーパートロフェオ・ストラダーレが本物のスポーツカーだと感じるのは、決して、ドライバーを脅すようなことなく、意のままに操れるから。アレジ氏は、それをまるで、近所の店に買い物にでもいくかのように、悠然と操作する。乗り心地は抜群によい。流れる景色と、体にかかるGが、クルマの速度がちょっと信じられない領域にあることを告げているけれど、アレジ氏によれば、まだまだクルマの実力の半分程度だという。その様子は、筆者撮影による、ページ下の動画を見ていただければとおもう。

本当に力のあるものには、余裕が生まれるということをあらためて知る。大空にむかってボールを投げても、それが決して宇宙の果てには届かないように、一流のヒトやモノは、その果てしない能力ゆえ、自然とゆとりをもつ。

ということは、この場に一流のヒトとクルマをあつめ、くつろぎに満ちた時間を提供したダンヒルが、どういうブランドなのかもまた、自ずと明らか──

そういうことなのだろう。そう気づいて、筆者は自分を恥じた。

dunhill Motorities Challenge|ダンヒル モートリティ チャレンジ

一流の男たちの遊びは、かくもカッコイイ。

           
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