62年を経てジャガーが「Dタイプ」の製造を再開|Jaguar

62年を経てジャガーが「Dタイプ」の製造を再開|Jaguar

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Jaguar D-TYPE|ジャガーDタイプ

62年を経てジャガーが「Dタイプ」の製造を再開

ジャガー・ランドローバーは2月7日、1950年代のルマン24時間レースで活躍した伝説のレーシングカー、ジャガー「Dタイプ」の製造を再開すると発表した。製造を担当するのは英国ウォリックシャーにあるジャガー・ランドローバー クラシック ワークス(以下ジャガー クラシック)で、25台を手作業で組み立てるという。

Text by HARA Akira

ジャガー史上最も美しいレーシングカーを忠実に再現

ジャガーDタイプは、ル マン24時間レースで1951年と53年に優勝した「Cタイプ」の後継モデルとして、54年に登場した純レーシングカーだ。3.4リッター直列6気筒のXKエンジンをフロントに搭載し、風洞実験による流麗なオールアルミのボディと、ル マンでの直進性確保のため運転席後部に取り付けられた垂直のテールフィンが外観上の特徴。

55年から57年にかけてル マン3連勝という輝かしい戦歴を持つ。ジャガーでは55年にDタイプを100台製造する予定だったが、当時完成したのは75台のみ。今回の計画は、残り25台を新たに製造することで当初の目的を達成しようというものだ。

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ジャガー クラシックのエキスパートたちは、ジャガーが保管するDタイプのオリジナル設計図や記録を活用。50年代にジャガー チームのレーシングマネージャーを務めたロフティ・イングランドとエンジニアたちが定めた純正仕様を緻密に再現するという。ボディタイプは55年のショートノーズ仕様と、フロントオーバーハングを伸ばした56年のロングノーズ仕様があり、どちらかを選択することが可能となっている。

ジャガーがDタイプを最後に製造したのは1956年。以来62年の時を経て完成した最初の1台であるエンジニアリングプロトタイプはロングノーズモデルで、特徴的な外観や、広角シリンダーヘッド、クイックチェンジ可能なブレーキキャリパーなどを備えている。実車は2月7日からパリで開催中のヒストリックカーイベント「サロン レトロモデル 2018」で初披露された。

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ジャガー クラシックでは、2014年から15年にかけて6台の「Eタイプ ライトウェイト」を完成させ、17年から18年にかけては9台の「XKSS」を製造。今回のDタイプはそれに続く3番目の復活モデルとなる。

エンジニアリングマネジャーのケヴィン・リッチ氏は「Dタイプをベースとした9台のXKSSの製造は非常にやりがいのあるプロジェクトであり、6台のEタイプ ライトウェイトよりも技術的に困難なものでした。そこからの学びや教訓のおかげで、25台のDタイプ再製造はスムーズに行われました。その1台1台は細部まで正確に再現され、当時のレーシング部門が意図した通りのものとなるでしょう」と述べた。

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また、同社ディレクターのティム・ハニング氏は「Dタイプはジャガー史上最もアイコニックで美しいレーシングカーの一つで、世界で最も過酷なモータスポーツで輝かしい戦績を残しています。Dタイプの製造をコベントリーで再開し、予定製造台数を完成させるというこのプロジェクトは貴重な機会であり、同社の卓越したエキスパートたちはこれに携われることを誇りに思っています」と語っている。

ジャガー クラシックが製造するクラシックモデルは、私道やレーストラック専用として販売されるもの。Dタイプの価格は明らかにされていない。