伝統のTZを受け継ぐ、わずか9台のロードカー

「アルファロメオ TZ3」は、アルファロメオと、イタリアのカロッツェリア、ザガートとのコラボレーションモデルで、アルファロメオ創業100周年を記念してうまれた。2010年、たった1台製造されたのが、純粋なレースカー「TZ3コルサ」であり、そのロードカーバージョンともいうべき存在が、2011年に、わずか9台の生産が決まった「TZ3ストラダーレ」である。

モデル名の「TZ3」は、アルファロメオの105系とよばれる「ジュリア」をベースに、1963年、レーシングカーとして登場した初代「ジュリアTZ」、1965年にFRP製のボディをえて、より軽量化した（620kg）2代目、「ジュリアTZ2」を受け継ぐ。TZは、そもそもは、Tubolare Zagato、鋼管チューブラーフレームをもちいた、ザガート製のアルミニウムボディのクルマ、という意味を持っていた。

マセラティ用のシャシーをベースとし、4.2リッターV型8気筒エンジンを搭載する「TZ3コルサ」と、「TZ3ストラダーレ」は、外観上、一般にコーダトロンカとよばれる、クルマの後部をすっぱりと切り落としたような伝統のスタイルを、先代、先々代の「ジュリアTZ」からともに継承し、よく似ているが、内容的には別々のクルマである。前述のように「TZ3ストラダーレ」はロードリーガル、公道走行用であり、ベースになっているのは「ダッジ バイパー SRT-10 ACR」だ。エンジンは最高出力608psを発生する、8.4リッターのV型10気筒をフロントにおさめる。

今回、CoSTUME NATIONAL Aoyama Complexに登場したのは、その「TZ3ストラダーレ」のうちの貴重な1台。

じつは、CoSTUME NATIONALの創始者エンニョ・カパサ氏が、このクルマのインテリアデザインを、自らディレクションしたという。

イベントでは、そのエンニョ・カパサ氏と、ザガートのチーフデザイナーであり、「TZ3ストラダーレ」のデザイナーでもある原田則彦氏が登場し、トークショーを開催。アートとデザインをテーマに、アルファロメオの魅力を語った。

なお、同車は「CoSTUME NATIONAL Aoyama Complex」にて、9月17日までの期間展示される。

Alfa Romeo TZ3 Stradale｜アルファロメオ TZ3 ストラダーレ
ボディサイズ｜全長4,262×全幅1,940×全高1,190mm
ホイールベース｜2,510mm
エンジン形式｜V型10気筒OHV
総排気量｜8,357cc
最高出力｜608ps/6,000rpm
最大トルク｜77.5kgm/5,600rpm
トランスミッション｜6段MT
駆動形式｜FR
タイヤ 前/後｜275/35ZR18 / 345/30ZR19
乗車定員｜2名

CoSTUME NATIONAL × Alfa Romeo Welcomes TZ3 Stradale to JAPAN
開催場所｜CoSTUME NATIONAL Aoyama Complex　東京都港区南青山5-4-30
開催期間｜2012年8月31日（金）～ 9月17日（月・祝）
開催時間｜11:00~19:00
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