イタリア人アーティストを起用したシスレーの2017年春夏キャンペーン｜SISLEY

SISLEY｜シスレー

コンセプチュアルなイメージを展開するシスレーの2017年春夏キャンペーン

1974年からイタリアで展開するファッションブランドSISLEY（シスレー）が、2017年春夏キャンペーンを発表。コンテンポラリー・アーティストのヴァネッサ・ビークロフトを起用し、コレクションのコンセプトを表現している。

Text by SHIMOJO Shingo

人体にフォーカスした幾何学的な美しさ

20年以上もの間、パフォーマンスアート、絵画、写真、彫刻などの幅広い分野で精力的に活動してきたVanessa Beecroft（ヴァネッサ・ビークロフト）。その作品は世界中で高く評価され、ニューヨークのグッゲンハイム美術館やロンドンのナショナルギャラリーなど、有数の著名なアート施設や、ヴェネツィア・ビエンナーレなどで展示されてきた。

シスレ―が発表した今回のキャンペーンでは、6つのイメージを展開。3 色の異なる色にグループ分けされた35 名の男女のモデルが長方形を形作る。様々な民族性やスタイルの男女が、離れ離れにならないように均一化されたフォーメーションを組むというこの手法は、ビークロフトがよく使用する典型的なスタイル。

人と人とが織りなす幾何学的な配列からは、不思議な一体感が生まれるとともに、それぞれの個性が浮かび上がり、ファッションアイテムの魅力までもが見事に表現されている。

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彼女に、アーティストとしての最初のインスピレーションを与えたのは、イタリア版「VOGUE」に掲載されていたモデルたちの写真だったという。ファッションをアートとして捉えるビークロフトは、今回のプロジェクトについて、「自分がファッションそのものを超越し、幾何学、絵画、色に言及するイメージを創造できるという確信がある」と語っている。