祐真朋樹・編集大魔王対談|vol.18 佐田真由美さん

祐真朋樹・編集大魔王対談|vol.18 佐田真由美さん

祐真朋樹対談

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2017年最初の編集大魔王対談のゲストは、昨年ブランド設立10周年を迎えた「Enasoluna(エナソルーナ)」ディレクターの佐田真由美さん。モノ作りへのあくなき追求と熱い想いを秘めた佐田さんと、11年目を歩み始めたブランドの魅力に迫った。

Interview by SUKEZANE TomokiPhotographs by TANAKA Tsutomu

ブランド10周年の節目に感謝の気持ちを伝えたかった

祐真朋樹・編集大魔王(以下、祐真) 10周年おめでとうございます。女性が多いパーティに行く機会があまりないので、乗り込むのは勇気がいりましたが、大盛況でしたね。

佐田真由美さん(以下、佐田) ありがとうございます。確かにゲストは女性ばかりでしたね。でも、会場に男性がいるとこちらも安心するんですよ。

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祐真 和やかなパーティでしたね。とても居心地が良かったです。

佐田 今まで本当にたくさんの方にお世話になり、応援していただいたので、10周年という節目の年に、まずはその方達に感謝を伝える場を作りたくて。関係者の方だけでなく、エナソルーナのジュエリーを着けてくださっている全ての方をお呼びしたかったくらいです(笑)。記念ジュエリーの制作や、ブランドビジュアル、イメージムービーやそれに使う音楽の作曲など、トータルで1年くらい準備に費やしたのですが、終えてみると会場での出来事が何も思い出せないんです。当日は脳内アドレナリンが出て、心理的パニックというか。人生で初めての体験でした。

祐真 エナソルーナの10年間の経過がわかる展示がとても素敵でした。ジュエリーデザインの学校に通っていたということも知って、佐田さんのモノ作りに対する情熱を間近で感じることができて素晴らしかったです。

佐田 すごく嬉しいです。たまに「本当に全部作ってるの?」なんて聞かれることもあるのですが、かなり真剣に作っています(笑)。出来上がったジュエリーをただチェックするというだけでなく、デザインから石選び、素材の選定などなど、モノ作りとして最初から最後まで手掛けています。そのジュエリーを身につけた女性を想像をして試行錯誤の連続ですが楽しい作業です。

祐真 こういった節目にそれを伝えられたことはとても重要だと思います。ジュエリーへの関心はいつからあったんですか?

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佐田 モデルの仕事をしていることもあって、もともと洋服はもちろん、ジュエリーも大好きでした。10年以上前になりますが、モデルたちの間でパワーストーンのブレスレットが流行ったことがあったんです。ミサンガのようなお守りのようなものなのですが、どうも数珠っぽくて可愛くないなと思っていて。

祐真 みんなこぞって数珠をつけていた時期がありましたね。エレガントさに欠けるなと思って見ていました。

佐田 オシャレな天然石のお守りがあればいいなと作ってみたのが始まりです。それがちょうど11年前ですね。

祐真 それでブランドを立ち上げることになったというわけですね?

佐田 はい。ジュエリーについて何も知らない素人が、数珠はダサいから可愛いのを作ろう!と軽い気持ちで始めたら、その魅力にまんまとハマりまして。その1年後にはお店を構えるまでになりました。

祐真 でもここまで来るのに大変だったでしょう?実際の職人さんたちとのコミュニケーションは円滑に進んでいるんですか?

佐田 もちろん最初は、言葉で伝えてもニュアンスをわかってもらえなかったり、理想とは違うものがあがってきたり、壁にぶつかるようなことは何度もありました。意思の疎通がうまくいかないことでフラストレーションになることもありましたし。ですが、私が目指すものや、私の気持ちをわかってくれて、ひとつの目標に向かって一致団結して歩んで行ける仲間たちに出会うことができました。それには本当に感謝しています。

祐真 ニュアンスを共有するというのは一番重要であり、一番難しいところですよね。何をどうすれば率直に伝わるのでしょうか?

佐田 それは常に課題ですよね。一緒にモノ作りをしてくれる人たちとの共有力ですから。私が思い描いている完成形は誰にも見えないので、私自身の伝え方の力量にかかっているとはいえ、捉え方の焦点もあるので、とにかくたくさんの絵や写真などを用意してイメージをはっきりと具現化するための努力をしています。

祐真 ジュエリーって、飾ってあったり置いてあったりする時と、実際に身につけている時とで表情がまったく変わりますよね。最終的に手にする人たちが着用することを踏まえて、どのようなことを考えてデザインしているんですか?

佐田 身につけてもらうことの意味を大切にしています。たとえば、フェイスラインやデコルテが美しく見えるということ。これは女性にとって一番大切なことですよね。大きさや寸法となると、骨格や体型などそれぞれ違ってくるので難しいところではあります。私だけの視点だと、私だけが似合うものになってしまうので、そこは何度もサンプリングしていろいろなフィルターを通して微調整をしています。

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Page02. 女性が持つしなやかさをセクシーにしっとりと格上げしてくれるジュエリー

ABOUT
SUKEZANE Tomoki

1965年京都市生まれ。(株)マガジンハウスのPOPEYE編集部でファッションエディターとしてのキャリアをスタート。現在は『UOMO』『GQ JAPAN』『Casa BRUTUS』『MEN’S NON-NO』 …