インダストリアルデザイナーが語る最新フラッグシップモデル「カイラッシュ」|SUUNTO
DESIGN / DIGITAL
2016年5月19日

インダストリアルデザイナーが語る最新フラッグシップモデル「カイラッシュ」|SUUNTO

SUUNTO|スント

ワールドトラベラーズウォッチ「SUUNTO KAILASH」世界同時発売

デザイナーが語るフラッグシップモデル「カイラッシュ」

全人類の20パーセントがもつとされる遺伝子のひとつ、“「DRD4-7R」対立遺伝子”をコンセプトの中心に据えたスントのフラッグシップモデル、ワールドトラベラーズウォッチ「SUUNTO KAILASH(スント カイラッシュ)」が全国のスント正規時計販売店や百貨店を中心に55店舗で発売。ローンチを記念して来日したインダストリアルデザイナーTimo YLILUOMA(ティモ・イリルオマ)氏にお話をうかがった。

Text by KAJII Makoto (OPENERS)

人類未踏峰の山の名を冠した最新モデル

スントのあたらしいフラッグシップモデル「KAILASH(カイラッシュ)」は、チベット高原西部に位置する標高6656mの未踏峰で、古くから聖なる山として崇められている独立峰「Mt. KAILASH(和名カイラシ山)」から名づけられた。製品のコンセプト“7Rマインド”の精神を秘めた名だ。

カイラッシュの製品コンセプト、“7Rマインド”とは、つねに自分自身と向き合い、自身を磨き、そして、あたらしいことにチャレンジするアドベンチャー精神のことで、この7Rマインドをもったひとのためのワールドトラベラーズウォッチとして、カイラッシュは開発された。

スントがかんがえる“ワールドトラベラーズウォッチ”で、得意とするデジタルウォッチと、これまでつちかってきたスポーツの世界に、ワールドワイドで活躍するエグゼクティブが重宝するプラスαの情報を展開するという、まったくあたらしいコンセプトのもとに誕生。

GPS衛星からの電波をキャッチすることで、世界中どこにいても正確な時刻を表示するだけでなく、国内外を移動した距離や訪れた国のかず、行程の軌跡などを表示させるという。もちろんアウトドアフィールドで役立つ計測機器として信頼できるマルチファンクションも備えている。

「ワールドコレクション」のファーストモデルであり、2009年に高級時計市場にウォッチコレクション「エレメンタム」コレクションが、今年2月にラグジュアリーラインの第2弾として「エッセンシャル」コレクションにつづく、スントがはなつラグジュアリーウォッチコレクションの第3弾となる。

デザインは、数多の権威あるデザイン賞を受賞し、アンビットシリーズやエッセンシャルシリーズといったスントの歴代モデルを世に送り出してきた、チーフインダストリアルデザイナーのティモ・イリルオマ氏が手がけた。今回新フラッグスップモデルの発売にともなって来日した、イリルオマ氏に話を聞くことができた。

SUUNTO|スント カイラッシュ

SUUNTO|スント カイラッシュ

5人にひとりがもっている性格を位置づける遺伝子

――スントには何年在籍されていますか。

スントには9年ほどいますが、そのうちデザイナーとしては4年になります。当初、スントに在籍しながら大学のアート関係の学部に通いましたが、会社で時計の製造過程を見て、大学でデザインを学ぶという、当時は会社と大学の2つの学校に通っている感じでした。時計にたいする視点は変わりませんでしたが、学ぶことで多くのプラスを得ることができました。

――今回の“7Rマインド”というコンセプトを聞いたときはどうおもいましたか。

斬新なアイデアに驚きました。マーケティングチームで1990年代後半に発見された対立遺伝子「DRD4-7R」を勉強し、デザインにかんしては、80年近くあるスントの歴史のなかにある技術などすべての要素を凝縮。その象徴が、特別なファンクション「7Rボタン」です。

――スントの従来モデルは通常5つボタンがありますが、カイラッシュは右側のみに3個。おなじ機能をもたせながら、ボタンを減らすのは大変でしたか。

カイラッシュはシンプルなデザインがコンセプトだったので、まず「ボタンが一つもなかったらどうするか」からかんがえを進めて、最終的に3つになりました。“7Rマインド=つねにあたらしいことを求める人びと”にふさわしいボタンになったとおもいます。

――ボタンのファンクションを教えてください。

一番上の7Rボタンを押すと、スマートフォンで受けた情報が、Bluetooth経由で連動して、ニュースタイトルが読めたり、通話着信、メール着信などを知らせます。中央ボタンはホーム(自宅を任意で設定)への直線距離や方位を、下ボタンは登録した場所の時間や日の出・日の入り時刻が通知されます。さらに、気圧計、高度計、電子コンパスを備え、モーションセンサーによる歩数計機能も搭載していて、アウトドア向けのマルチファンクションも充実しています。

――カイラッシュはどなたが命名したのですか。

フラッグシップモデルにふさわしい名前をかんがえて、チームで命名しました。

SUUNTO|スント カイラッシュ

SUUNTO|スント カイラッシュ

身につけて楽な軽さを追求して71gを実現

――GPSが軸になりますが、機能面での注目は。

“7Rマインド”をもっている人たちは公私ともにアグレッシブで、移動も多い。とくに時差を超えてせ界中を飛び回る機会の多いジェットセッターが好むファンクションを盛り込みました。また、カイラッシュにはスマートウォッチ的な機能もプラス。GPSからの情報は24時間365日取りつづけ、バッテリーはフル充電で約1週間駆動します。

――カイラッシュは軽さも特徴ですね。

高級時計を好きなひとは重い時計を好む傾向があることも承知していますが、カイラッシュでは快適な装着感にフォーカスして、グラスファイバーのケースに、装着感のよいシリコン素材の耐静電性ストラップで71gという軽さを実現。これもあたらしいことにチャレンジする“7Rマインド”からの挑戦です。

――ご自身は、7R遺伝子をおもちですか。

そうですね、もっていると思います(笑)。

問い合わせ先

スント カスタマーサービス

Tel. 03-4520-9417

http://kailash.suunto-japan.jp

           
Photo Gallery