田根剛氏が手がけ新装オープンした「とらや パリ店」に注目|TORAYA
LOUNGE / EAT
2015年8月31日

田根剛氏が手がけ新装オープンした「とらや パリ店」に注目|TORAYA

DGT田根剛氏の設計が光る日本の心を体現した空間

とらや パリ店が18年ぶりのリニューアル

和菓子の老舗「とらや」のパリ店が18年ぶりに刷新。店舗設計に世界的に活躍する建築家、DGTの田根剛氏を迎え、今夏リニューアルオープンを果たした。

Text by YANAKA Tomomi

「角を立てない、折り合う心」を体現した店内

室町時代に京都で産声をあげた「とらや」。歴史ある和菓子の伝統を受け継ぎながらも、日本の心を伝えるべく、1980年に「とらや パリ店」をオープンさせた。日本の心とその土地ならではの感覚を取り入れたお菓子はパリジャン・パリジェンヌの心もとらえてきた。

今夏、そんな「とらや」パリ店が18年ぶりにリニューアルした。新装オープンしたパリ店の設計コンセプトには、和菓子づくりにも通じるクラフツマンシップが掲げられた。

とらや|とらや パリ店

設計を担当したのは、来年完成予定のエストニア国立博物館の設計をはじめ、2014年のミラノサローネでデザイン賞2部門に輝いたDGTの田根剛氏。約70平方メートルの店内には職人の技巧が生きるアイボリーの漆喰、明るい木目基調の空間が広がる。

漆喰で誂えた壁面には一切の“角”をつくらないことで、「角を立てない、折り合う心」という日本の精神が体現されている。

サロン・ド・テには羊羹をイメージしたテーブルも

ティータイムを楽しむことができ、38席を設けたサロン・ド・テのテーブルは、「とらや」の代名詞である羊羹をイメージ。フレンチオークを小倉羊羹『夜の梅』に見立てて染め上げ、表面を樹脂で覆うことで寒天のような透明感が生み出された。

「和菓子を通して日本文化を紹介したい」と、1980年にパリに進出したときから変わらぬ暖簾が掲げられるエントランスの先にある、「とらや」がかんがえるクラフツマンシップの姿。美意識の高いパリの人たちをも唸らせる麗しく、美味なる和菓子がそこにはある。

とらや パリ店
営業時間|10:30~19:00
定休日|日曜、祝日
住所|10, rue Saint-Florentin 75001 Paris FRANCE
Tel.01-42-60-13-00

問い合わせ先

とらや

http://www.toraya-group.co.jp/

           
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