第67回カンヌ国際映画祭グランプリ受賞作、待望の日本公開決定『夏をゆく人々』|MOVIE
MOVIE|第67回カンヌ国際映画祭グランプリ受賞作、待望の日本公開決定
蜂飼いの少女とその家族の絆と葛藤『夏をゆく人々』
2014年の第67回カンヌ国際映画祭で見事グランプリ(審査員特別大賞)に輝いた注目作がいよいよ日本公開。大人へと成長する少女の姿を繊細に描き出す『夏をゆく人々』が、8月22日(土)より岩波ホールほかにて全国ロードショーされる。
Text by KUROMIYA Yuzu
養蜂業を営む家で生まれ育った監督の半自伝的映画
1982年生まれの弱冠32歳、イタリアの女性監督アリーチェ・ロルヴァケルの長篇2作目。本作によってそのみずみずしい才能が高く評価され、一躍新世代を代表する存在となった。
イタリア中部・トスカーナ州周辺の地域で養蜂を営む一家の物語を、4人姉妹の長女ジェルソミーナの視点で綴る。大人へと成長する娘の心と、その変化を受け入れられない父の葛藤。ひと夏の家族それぞれの繊細な感情を、きめ細やかに描き出す。
主人公のジェルソミーナは、まったく演技経験のないマリア・アレクサンドラ・ルングを抜擢。イノセントな面影のなかにふいに現れる、成熟した女性の表情が忘れがたい。母親役は監督の実姉でもあるアルバ・ロルヴァケル。さらに、テレビ番組の司会者役としてモニカ・ベルッチも出演している。
少年を預かったことで訪れる家族の変化
光と緑あふれるイタリア中部・トスカーナ州周辺の人里離れた土地で、昔ながらの方法で養蜂を営む一家がいた。ジェルソミーナは4人姉妹の長女で、自然との共存をめざす父ヴォルフガングの独自の教育と寵愛を受け、いまや父よりもミツバチに精通している。
家族は自然のリズムのなかで生活を営んできたが、夏、村にテレビ番組『ふしぎの国』のクルーが訪れ、一家がひとりの少年を預かったころから、日々にさざなみが立ちはじめる。
『夏をゆく人々』
8月22日(土)より岩波ホールほかにて全国ロードショー
監督・脚本|アリーチェ・ロルヴァケル
出演|マリア・アレクサンドラ・ルング、サム・ルーウィック、アルバ・ロルヴァケル、ザビーネ・ティモテオ、モニカ・ベルッチ
配給|ハーク
2014年/イタリア・スイス・ドイツ/111分/原題『Le Meraviglie/The Wonders』
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