“The Look Ahead”─Audi Urban Future Summit & IAA Preview
CAR / FEATURES
2015年3月4日

“The Look Ahead”─Audi Urban Future Summit & IAA Preview

Audi|アウディ

フランクフルトモーターショー直前!

“The Look Ahead”─Audi Urban Future Summit & IAA Preview開催

第64回フランクフルト国際モーターショー(IAA)の開催を直前に控えた9月11日、アウディは全世界のプレスに向けて、“The Look Ahead”─Audi Urban Future Summit & IAA Previewと題した、プレビューイベントを開催した。

Text by OPENERSPhoto by Audi Japan

会場には全長400メートルのドライブコースを設置

プレスプレビューの受付が開始する17時ちょうどに、アウディが手配してくれたシャトルバスでフランクフルトメッセに乗り入れると、有機的な曲面で構成された宇宙基地のような白い建物があらわれ、息を飲んだ。今回のモーターショーのためにアウディは、アゴラスクェアと呼ばれるメッセ内の広場に、巨大な特設会場を出現させたのだ。

会場に足を踏み入れると、万博のパビリオンを思わせる広大な空間に、EV版R8たるR8 e-tronやA8 & A6のハイブリッドモデルをはじめ、アウディが近い将来導入する予定のニューモデルから、既存のプロダクトモデルまで数十台が整然とディスプレイされていた。いずれのモデルにも共通するアグレッシブなデザインや、ピュアEV、ハイブリッド、そしてクリーンディーゼルと、あたらしい時代を見据えた最新テクノロジーによる豊富なモデルラインナップなど、躍進をつづける同社の勢いを十二分に感じさせるものだった。

圧巻は会場内に設置された全長400メートルのドライブコースだ。A1 e-tronA3 e-tronといったピュアEVから、今回のショーがプレミアとなるスーパースポーツ R8 GTまでが、まるで遊園地のアトラクションのごとくブース内部を疾走し、来場者は同乗体験を愉しめるのだ。クルマはオブジェではなく、走らせてこそ本来の魅力が表現できるのだ、という彼らの主張が感じられる演出である。

新時代のモビリティ「アーバン コンセプト」がワールドプレミア!

11日のプレビューイベントの目玉が、アウディ アーバン コンセプト & アウディ アーバン コンセプト スパイダーのワールドプレミアだ。すでにOPENERSでも事前情報を掲載しているように、同車はアウディが新時代のモビリティを提示すべく開発した1+1のEVコミューターだ。

同車は、レーシングカーやスポーツカーにつうじるファンカーとして側面と、シティカー的な要素を融合させた革新的なコンセプトをもち、新時代のモビリティにおけるトレンドセッターになりうるモデルだと、アウディではしている。

軽量化の結果、車重480kgを実現!

同時に、R8 e-tronをいただきにもつアウディのEVラインナップのエントリーポイントになるモデルでもあるとのこと。

クラシックなフォーミュラーカーを彷彿させるオープンホイールのボディは、全長3,219×全幅1,678×全高1,189mmと、極めてコンパクトだ。また、ボディをはじめとするコンポーネンツにはカーボンファイバー強化プラスチックやアルミニウムを用いるなど軽量化を図った結果、480kgという軽さを実現しているのもトピックである。

リアホイールのあいだに搭載された2つのモーターは、最高出力15kw、最大トルク47Nmを発生。ちなみに0-100km/h加速は16.9秒で、最高速度は100km/hに制限される。また73kmという航続距離からも、あくまで同車が、あたらしい時代の都市部でのモビリティを前提に開発されたことがわかる。

ワールドプレミアにさいし、アウディAG取締役会会長 ルパート・シュタートラー氏はステージ上で語った。

将来のビジョンを指し示すアウディ・アーバン・フューチャーサミットを開催

「アウディはフランクフルトモーターショーの一環として、各界の識者を招聘しアウディ・アーバン・フューチャーサミットを開催しています。これは都市部のモビリティのあり方について、2020年を想定して議論を重ねるもので、このサミットからいくつかのビジョンを指し示し、今後のモデルの企画プロセスに反映させます。大事なのは、個人のモビリティという側面であり、今回のアウディ アーバン コンセプトも、アウディという企業の伝統に決して縛られることのない、まったくあたらしいモデルと言うことができるでしょう」

クルマは都市の一部を構成するものであり、時代の変化とシンクロしなければならない。それゆえ、クルマをつくるということは、社会をつくることであり、そこに暮らす人びとをあたらしいライフスタイルへと導くものである。2011年フランクフルトモーターショーにおけるアウディのプレゼンテーションには、クルマメーカーとしての同社のそんな強い意志が感じられるものだった。

           
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