番外編|エコカー3モデル乗りくらべ新潟ツアー 後篇

番外編|エコカー3モデル乗りくらべ新潟ツアー 後篇

暮らしのなかでこそわかるクルマの魅力

TOYOTA PRIUS G Touring
Mercedes-Benz E 350 BlueTEC AVANGARDE
Volkswagen Golf TSI Trendline

番外編|エコカー3モデル乗りくらべ新潟ツアー 後篇(1)

今回の長期リポートは前回にひきつづき番外編。リポート2号車のプリウスと、3号車のE 350 ブルーテック アバンギャルド、そして直噴エンジンとダウンサイジング・コンセプトにより低燃費を実現した話題のフォルクスワーゲン ゴルフ TSI トレンドラインの3台を乗り比べました。目指すは新潟の荻ノ島。今なお茅葺きの住居が残る集落です。昔ながらの暮らしを残す荻ノ島へ、アプローチの異なる3台の最新エコカーで、いざ出発。

文=オウプナーズ写真=荒川正幸

燃費だけでなくCO2排出量にも注目を

担当A そもそも、エコカーの比較って燃費だけでは語れませんよね。メルセデスの本国オフィシャルサイトで調べたんですが、E350 ブルーテックのCO2排出量は180-188g/km。プリウスは89g/km、ゴルフは134g/km。これらはイギリスのオフィシャルサイトに載っていました。日本ではカタログを見ても10.15モード燃費しか載ってないんですね。星がいくつかなんてことより、CO2が何グラム排出されるのか、のほうが分かりやすいのに。

担当B いまはフェラーリ458のようなスポーツカーですらスペックにCO2排出量を表記する時代ですからね。

担当A ヨーロッパでは、パワーとかトルクとかと並んで当たり前のようにCO2排出量が表記されている。日本でも各モデルのCO2排出量を比較できるようなスペック表記が一般的になればいいですね。

エコカー3モデル乗りくらべ新潟ツアー|30

エコカー3モデル乗りくらべ新潟ツアー|31

担当B ゴルフは上級のクラス並みに乗り心地が抜群にいい、燃費もそこそこいい、でも134gのCO2を排出している。ハイブリッドのプリウスは89kgですから。あくまでカタログ上の数値でありますが、このあたりが改善されるとエコカーとして、より完成度が高まりますね。

担当A 乗り心地でいうとプリウスは、ややハーシュネスが気になりました。もう17,000kmも走っているから不利かもしれないですが。タイヤもかなり減っているだろうし。

担当B でもまあ、プリウスが新車だとしても、そもそものクルマの方向性がゴルフとはややちがいますから。運転時の快適性や操安性を追求するモデルではなく、日常の便利な“足”としてのクルマですよね。

エコカー3モデル乗りくらべ新潟ツアー|20

エコカー3モデル乗りくらべ新潟ツアー|21

担当A クルマづくりで目指すところがちがう。ゴルフはボディの剛性感も高かったなあ。コストダウンなどの結果、ドイツ車が総じて質実剛健さを失ってきた現在、フォルクスワーゲンはいまでも、往年のドイツ車のイメージを引き継いでいると感じました。こまかいところでいうと、たとえばサイドミラーのウインカーが運転席から視認できるデザインがほどこされているとか。

担当B かつてのドイツ車のように機能性がデザインに結実している。スペース効率も考え抜かれていて、ユーティリティもこれ以上ないバランスで構成されています。でも、もともとはゴルフって“ブレッド・アンド・バターカー”なんていわれるように極めてベーシックなクルマだったのに、走りといい、インテリアのクオリティといい、いまや紛れもなく高級車ですよね。

担当A パンとバターだけだったところに、ベーコンもソーセージもついてきて……(笑)。

エコカー3モデル乗りくらべ新潟ツアー|25

エコカー3モデル乗りくらべ新潟ツアー|27

担当B そうですね。E 350 ブルーテックはディーゼルの豊かなトルク特性ゆえ非常にドライバビリティが高かったと思います。静粛性も高い。とくに低回転域で高トルクを発揮するだけあって、高速走行時は静かでしたね。ドライブトレインの完成度の高さには驚きましたよ。あとは、ボディサイズのわりに取り回しがよかった。Uターンするときにスイッと楽に曲がれました。ちなみに最小回転半径は5.3メートルです。

担当C 僕は、なんにも気になることがなかった。もとい、気に障ることがなかった。でもそれはすごいことですよね。今回、高速でしか運転しませんでしたが、E 350 ブルーテックでこのまま何百キロも行けと言われたら実際に行けちゃうような。

担当B メルセデスのリピーターってソコに魅力を感じているんだと思いますよ。空気を呼吸するように楽に運転できる。直感的に操作できるシートの形状をしたシート調整スイッチに象徴されるように。

担当A メルセデスのセダンならではの合理性は確実にありますよね。しかし、排気ガスに尿素を噴射するなんて大胆なことを高級セダンでやろう、スペアタイヤを取り払っても尿素タンクをいれよう、とやってしまうんですから、メルセデスのあたらしい時代を切り開こうという思い切りのよさには感服です。