PORSCHE
ドイツを代表するスポーツカーブランドとして世界中の腕利きから圧倒的な支持を得ているのがPORSCHE(ポルシェ)である。はじまりは1931年。20代の頃から自動車エンジニアとして頭角をあらわした奇才・フェルディナンド・ポルシェは、ダイムラー社の技術部長を経験したあと、ドイツのシュトゥットガルトに「ポルシェ設計事務所」を設立して独立。以後、自動車メーカーからさまざまなクルマの開発を託されることになる。なかでも有名なのが、ドイツの「国民車」としてモータリゼーションに大きく貢献した「フォルクスワーゲン・ビートル」だ。 自動車メーカーとして、自らの名を初めて冠したのは、1948年に登場した「356」であった。それからポルシェは「911」「924」「928」といったスポーツカーを世に送り出すとともに、モータースポーツに力を注ぐ。たとえば、世界でもっとも苛酷なレースといわれるルマン24時間で16回の優勝を手に入れたほか、F1でもエンジンサプライヤーとして3度のシリーズ優勝に貢献するなど、輝かしい戦績を収めたのだった。その技術力と走りへのこだわりがいまなお彼らの製品に息づいているのはいうまでもない。 現在は、デビューから45年が経ったいまでもスポーツカーのトップランナーとして高い評価を得る「911」をはじめ、オープンスポーツの「ボクスター」、ボクスターのクーペ版の「ケイマン」、そして、プレミアムスポーツSUVの「カイエン」、5ドアハッチバック「パナメーラ」と、ラインナップすべてが高い人気を誇る。
「PORSCHE」に関する記事
PORSCHE BOXSTER SPYDER(前編)|徹底的なまでにストイックなボクスター
PORSCHE BOXSTER SPYDER|ポルシェ・ボクスター・スパイダー(前編)徹底的なまでにストイックなボクスターかねてより噂されていたボクスターの高性能モデルが、「ボクスター・スパイダー」としてデビュー。業界きってのポルシェフリークとして知られる自動車ジャーナリスト、島下泰久がさっそく試乗した。文=島下泰久写真=ポルシェジャパンボクスターSに対して80kg軽量ポルシェのスパイダーと聞いて多くのひとが思い浮かべるのは、やはり伝説の550スパイダーだろうか。あるいはあたらしいファンならル・マン24時間など数々の耐久レースで活躍したRSスパイダーの勇姿かもしれない。長くその存在が噂されつづけ、いよいよ満を持して登場したボクスターの高性能モデルには、ボクスター・スパイダーのネーミングが与えられた。その名が示しているは、この新顔が軽量設計によって走りをきわめたポルシェのミッドシップモデルの系譜を受け継ぐ存在だということ。実際、その内容は徹底的なまでにストイックだ。ざっと挙げれば、ボ...
Porsche|ポルシェ 新モデル「Cajun」生産にともない、ライプツィヒ工場を拡張
Porsche|ポルシェ新モデル「Cajun」生産にともない、ライプツィヒ工場を拡張ポルシェは、ライプツィヒ工場の2度目となる拡張工事が進められるなか着工式を開催。同時に、“カイエン ジュニア”と謳われる小型SUV「Cajun」の生産が2013年末に開始することが発表された。Text by OPENERSさらに1000人以上の雇用を確保 2002年の稼働開始以来、カイエンを中心に製造し、2009年からはパナメーラも作られるようになったライプツィヒ工場。ライプツィヒ市長 ブルクハルト・ユング氏が「1999年にポルシェがくだした決断は、この地域産業を生き返らせてくれました。ポルシェがこの地にあることで重要な企業が数多く集まったため、ライプツィヒは大きく活性化したのです」と語るように、農村地帯に立地している同工場は、経済、雇用などの面においても、大きな役割を果たしてきたと言える。ライプツィヒ工場では、竣工以来、約9年間で42万台以上の車輛を生産しており、ポルシェは、今日まで約2億8千万...
4WD×ターボのポルシェ(前編)|Porsche
Porsche Panamera Turbo Executive|ポルシェ パナメーラ ターボ エグゼクティブ4WD×ターボのポルシェ(前編)ポルシェ ハイパワーモデルの看板として綿々と開発が続けられる“ターボ”と“4WD”という、ふたつのキーテクノロジー。「911」を中心に、「ボクスター」「ケイマン」「カイエン」「パナメーラ」、そして「マカン」とラインナップを拡充していくなかで、昨今その技術はさらに魅力を増している。今回は、数あるポルシェファミリーのなかから、最新モデル「ポルシェ パナメーラ ターボ エグゼクティブ」と「911 ターボS」の2モデルにフィーチャー。前後編の2部構成でお届けする。Text by OTANI TatsuyaPhotographs by ARAKAWA Masayuki4WDの優位性を信じるポルシェ家の血統編集部Aが面白い提案をしてくれた。「今回は4輪駆動のターボモデルにフォーカスすることにしませんか?」“ポルシェ・フルモデルレンジ試乗会”と銘打ったこの...
PORSCHE Panamera|ポルシェ パナメーラ 試乗
PORSCHE Panamera|ポルシェ パナメーラV6を得た、ラグジュリアスな4ドアサルーン(1)ポルシェがパナメーラにV6搭載モデルを追加。軽やかな操縦性をもつ、ラグジュリアスな4ドアサルーンの試乗リポートをお送りする。文=小川フミオ写真=清水博孝2気筒減はマーケットに対するポルシェの姿勢ポルシェ パナメーラは2009年に日本発売された4ドアサルーン。これまでは4.8リッターV8と同ターボという大排気量で高性能のエンジンが搭載されていた。そこに今回、3.6リッターV6搭載モデルが追加された。「パナメーラ」(1021万円~)および「パナメーラ4」(1096万円)と呼ばれる。新型V6は、従来のパナメーラS、同4S、およびパナメーラターボのV8の気筒数を2気筒減らしたもの。排気量V8が4806ccであるのに対して、V6は3604cc。最高出力はV8の400psに対してV6は300ps、最大トルクはV8が500Nmであるところ、V6は400Nmとなる。車両価格では350万円ほどの差が...
PORSCHE Boxter|ポルシェ ボクスター 試乗
PORSCHE Boxter|ポルシェ ボクスターゆるぎないオープンスポーツの魅力軽快で楽しく、比較的お買い得なピュアスポーツ。ポルシェ ボクスターはいまも魅力的だ。文=小川フミオ写真=清水博孝255psを発生するエンジンと回頭性のよいボディポルシェ ボクスターは、いまも魅力が衰えていない。軽快で、コンパクト、かつオープンという、スポーツカー本来のありかたに忠実。そして価格も比較的こなれている(先ごろ価格が引き下げられた)。ひょっとしたら、ポルシェが伝統的に保ってきた価値を、いまも守っているのがボクスターかもしれない。ポルシェ入門篇ともいえるが、もちろん、この1台で満足のいくできだ。ボクスターのラインナップは、現在3車種からなる。・ボクスター(563万円~)・ボクスターS(695万円~)・ボクスター スパイダー(866万円~)ボクスターが255ps、ボクスターSは310psと出力が上がり、そして軽量のボクスター スパイダーは320psとなっている。すべてのモデルに6段マニュアルと7...
PORSCHE 911 GT3 RS|ポルシェ 911 GT3 RS
PORSCHE 911 GT3 RS|ポルシェ 911 GT3 RSポルシェが放つセミレーシングモデルポルシェは、今年3月のジュネーブモーターショーで発表した911GT3のマイナーチェンジバージョンをベースとした、セミレーシングモデルである「GT3RS」を発表した。文=ジラフ世界トップクラスのNAエンジン搭載されるエンジンは、ノーマルの水平対向6気筒3.8リッターエンジン(435ps、43.8kgm)に、吸気のバリオカムなどに専用チューンをほどこしたGT3専用エンジンに、さらに専用チタニウムエグゾーストシステムなどを採用したスペシャルなもの。これによりマックスパワーは、450psとなり、リッター当たりでは118psを記録。NAエンジンとしては世界でトップクラスの動力性能を有することとなった。ここにGT3よりもさらにクロスレシオ化された、ショートストロークの6速MTが組み合わされることにより、0 - 100km/h加速では4秒、最高速でも314km/hというパフォーマンスを発揮する。...
試乗、ポルシェ 918 スパイダー|Porsche
Porsche 918 Spyder|ポルシェ 918 スパイダー10年ぶりのスーパー ポルシェ試乗、ポルシェ 918 スパイダー2010年の発表いらいすこしずつその姿を垣間見せ、2013年のジュネーブモーターショーでついにお披露目を果たした、ポルシェ「918 スパイダー」。前作「カレラGT」からきっちり10年を経て登場した、スーパーハイブリッド スポーツだ。もちろん、ただ速いだけではなく、ブランドの頂点モデルとして、今後のポルシェにおける方向性を表現した、走るテクノロジーショーケースでもあり、興味は尽きない。自身もポルシェ オーナーである河村康彦氏が、そんな特別なポルシェに触れ、乗った。Text by KAWAMURA Yasuhiko伝説的レーシングマシンと最新レースウェポンのあいだにはさまれた実力われわれは、およそ10年ごとにスーパースポーツ モデルを世に送り出してきた──開発陣のそんな声とともに、2003年デビューの「カレラGT」いらいまさに10年ぶりというタイミングでリリ...
ポルシェ 911 9月のお披露目が決定!|Porsche
Porsche 911 Carrera|ポルシェ 911 カレラPorsche 911 CarreraS|ポルシェ 911 カレラS次期型911がフランクフルトでプレミア!ポルシェAGは、フルモデルチェンジを果たした911 カレラおよびカレラ Sのワールドプレミアを、9月13日に開催されるフランクフルトモーターショーのプレスデイにておこなうことを発表した。Text by OPENERSフラットかつよりスポーティなエクステリアに幾度となく海外の自動車雑誌などがリーク画像を掲載し、先日には公式のティーザームービーが公開されるなど、次期型の登場が間近であることが噂されていたポルシェのトレードマーク「911」。このたびポルシェAGはとうとうその詳細を明らかにした。 まず、ディメンションにかんしては、コンパクトなボディを保持しながら、ホイールベースを100ミリメートル延長した一方で、全高は従来よりも低く設定。ボディパネルはアルミニウムとスチールを素材とし、剛性を高めるとともに45kgの軽量...
PORSCHE Cayenne|ポルシェ カイエン 試乗
PORSCHE Cayenne|ポルシェ カイエン小気味よい、2代目カイエンの愉しさ(1)2010年にモデルチェンジしたポルシェ カイエン。ベースラインを受けもつのは、軽快なV6搭載モデルだ。文=小川フミオ燃費、出力ともに向上したV6エンジンSUV(スポーツ多目的車)であるポルシェ カイエン。モデルチェンジした2代目は、より洗練度が上がり、操縦性の面でもより改善されている。なかでも注目は燃費に優れると謳われるV6搭載モデルだ。V6搭載モデルは「カイエン」と呼ばれ、モデルバリエーションは6段MT搭載モデル(748万円)と、8段ATであるティプトロニックS搭載モデル(795万円)の2本立てとなっている。カイエンのV6の総排気量は3598cc。基本は先代からのキャリーオーバーで、両バンクの挟み角が15度という狭角V型。そこに、燃料直噴システム、可変バルブタイミングシステム、可変レゾナンスエアインテークシステムなどが今回あらたに加えられ、従来より最高出力で10ps、最大トルクで15Nmあが...
ポルシェ マカンを知る|Porsche
Porsche Macan|ポルシェ マカンポルシェ マカンを知る2013年11月、ロサンゼルスと東京、2つのモーターショー会場でほぼ同時にワールドプレミアを果たした、ポルシェのコンパクトSUV「マカン」。まったくあたらしいこのクルマは、SUVというカテゴリーにありながら、純血の“ポルシェ”であると謳う。その真意を確かめるべく大谷達也氏がドイツまで赴き、詳しい話をたずね、そして体感した。Text by OTANI Tatsuyaまごうことなきポルシェの血族11月の東京モーターショーで本邦初公開となったポルシェ「マカン」。そのプレスキットには、タイトルとして「純血ポルシェ、マカン」の文字が躍っていた。ごぞんじのとおり、マカンはカイエンよりひとまわり小さなSUV。ポルシェはこれを“コンパクトSUV”と呼ぶが、スポーツカーではなくSUVに“純血ポルシェ”という言葉を用いた真意が当初は読めなかった。しかし、それから1ヵ月弱。私は幸運にもドイツ・デュッセルドルフ近くのグレーベンブロイヒで開か...
ポルシェ、マカンの国内予約を開始|Porsche
Porsche Macan|ポルシェ マカンポルシェ、マカンの国内予約を開始ポルシェ ジャパンは、コンパクトSUV「マカン」の国内予約を2014年2月1日より開始する。Text by HORIGUCHI Yoshihiro(OPENERS)Sとターボの2つで展開2013年11月の東京モーターショーおよびLAオートショーにおいてワールドプレミアされた、ポルシェのあたらしいコンパクトSUV「マカン」が、はやくも2月1日より国内での予約を開始する。日本でのラインナップは、最高出力250kW(340ps)の3.0リッターV6ツインターボを搭載する「マカン S」と、おなじくV6ツインターボながら排気量を3.6リッターとし最高出力が294kW(400ps)をほこる「マカン ターボ」の2つ。いずれも、右ハンドルの7段PDKという仕様のみが導入される。価格はマカン Sが719万円、マカン ターボが997万円。デリバリーは4月1日以降になるため、消費税8パーセント込みの金額だ。マカンのために専用のセ...
ポルシェ第2のSUV、マカンに試乗|Porsche
Porsche Macan|ポルシェ マカンコンパクトSUVセグメントのスポーツカーポルシェ マカンに試乗昨年秋に開催された東京モーターショーでワールドプレミアを飾ったポルシェのあたらしいSUV「マカン」に初試乗。「カイエン」よりコンパクトで、よりスポーティーなルックスを手に入れたニューマシンの出来映えや如何に。ドイツ・ライプツィヒを舞台に、主力モデルの「マカン S」と、トップグレードの「マカン ターボ」の2台を河村康彦氏がドライブした。Text by KAWAMURA Yasuhiko“トラ”を意味するネーミング世界のさまざまなメーカーから両手に余るモデルたちがリリースされ、妍(けん)を競いあうSUVの世界。いまや稀に見る激戦区となったそうしたカテゴリーのなかから、自身の作品を選んで貰えるその理由を、「『911』を生み出したメーカーのモデルであるからこそ」と自己分析するのは、ほかならぬポルシェだ。「ケイマン」がサーキットで911のラップタイムに肉薄しても、昨今の“稼ぎ頭”が「カイ...
ポルシェ初のコンパクトSUV「マカン」発売開始|Porsche
Porsche Macan|ポルシェ マカンポルシェ初のコンパクトSUV「マカン」、日本での発売を開始ポルシェ ジャパンは、コンパクトSUV「マカン」の日本での発売を本日から開始。2リッター直列4気筒ターボエンジンを搭載するエントリーモデルも今回はじめて披露した。Text by AKIZUKI Shinichiro(OPENERS)Photographs by OHTO Yasuhiroエントリーモデルは616万円から2013年に開催された東京モーターショー、そしてLAオートショーにて同時ワールドプレミアを飾ったポルシェ「マカン」。「カイエン」につづく同社第2のSUVとして注目を集めたニューモデルが、本日国内での発売を開始した。マカンのボディサイズは、全長4,680(ターボモデルは4,700mm)× 全幅1,925 × 全高1,625mmと、カイエンよりひとまわり小さく、ポルシェ初のコンパクトSUVセグメントとして位置づけされる。日本導入には全3モデルが用意され、すでべのモデルで駆...
Porsche|ポルシェから、最強のパナメーラ「パナメーラGTS」が登場
PORSCHE Panamera GTS|ポルシェ パナメーラGTS第42回東京モーターショー2011ポルシェから、伝説の名を冠したパナメーラポルシェジャパンは、昨日開幕したロサンゼルス モーターショーでワールドプレミアを果たしたばかりのパナメーラGTSの予約受注を、11月30日から全国のポルシェ正規販売店にて開始すると発表した。第42回東京モーターショーにも出展される。文=松尾 大316kW、520Nm、0-100km/h加速4.5秒!1963年に誕生した伝説の904カレラGTSにはじめて冠せられた“GTS”という名は、ポルシェのラインナップのなかでも、卓越したパフォーマンスを誇るモデルに与えられる称号。そのGTSの名が、パナメーラにも与えられた。 GTS用に強化された4.8リッターV8エンジンは、パナメーラSおよび4Sより22kW(30ps)高い、最高出力316kW(430ps)/6,700 rpmを発生し、最大トルクも20Nmアップの520Nmとなった。トランスミッションは7...
新型911の魅力のすべて|Porsche
Porsche 911|ポルシェ 911デザインから環境性能までを詳細解説新型911の魅力のすべて(1)新型911の特徴はなにか。ひとことで表現すると「インテリジェント・パフォーマンス」だとポルシェではいう。低燃費とハイパフォーマンスを両立させるため、高い水準のエンジニアリング技術を使ったのが特徴とされている。具体的に、デザインから環境性能にいたるまで、新型911の魅力のすべてを、ここで紹介しよう。文=小川フミオDESIGNコードネーム991と呼ばれる新型911の特徴は、水平対向6気筒エンジンをリアに搭載した、2ドアクーペというメカニカルレイアウト。つまり、基本的なコンセプトは1963年以来、不変だ。これについて、現在ポルシェのデザインディレクターを務めるミヒャエル・マウアーはポジティブだ。「911はプロポーションだけで他車と見わけがつく唯一のスポーツカーであり、余計なことをやらずとも、すぐに911と気づいてもらえるのです」と語る。「トレッド幅を拡げたこともあり、技術的な要件からホ...