特集|操られるより操りたい

特集|操られるより操りたい

Car Impressions|シビれるほどにたのしいクルマ特集|操られるより操りたいクルマを選ぶ時、その判断基準はなんだろう。パワー、デザイン、サウンド、それとも価格や快適性だろうか……その要素は十人十色、ごまんとある。だが、運転を愛するドライバーにとって絶対に外すことの出来ない項目、それはハンドリングかもしれない。今回の特集では、そんなクルマを操る楽しさを突き詰めたファントゥドライブな3台をピックアップしてみた。Lotus Evora S Sports Racer IPS|ロータス エヴォーラ S スポーツレーサー IPS熟成を重ねるラグジュアリー ロータスロータスといえばライトウェイト スポーツ「エリーゼ」をはじめ、スパルタンなモデルの印象が強いブランドだ。2+2モデルとして2009年に発表された「エヴォーラ」は、今年で登場から5年目。熟成を重ねた2014年モデルの「エヴォーラ スポーツレーサー IPS」を試乗する。Caterham Seven 160|ケータハ...
ボルボ・オーシャンレース|Volvo

ボルボ・オーシャンレース|Volvo

VOLVO OCEAN RACE 2011-12|ボルボ・オーシャンレース 2011-12タフなボルボ日本では安全性にこだわりをもつブランドとして認知されるボルボだが、さらに、そのブランドにスポーティなイメージを付加すべく、9か月にわたり世界をめぐる過酷なヨットレースを主催している。九島辰也氏がその様子をリポート。Text by KUSHIMA Tatsuya世界屈指のアドベンチャーレース「レーシングヨットは15歳のときからやっています。祖父に教わりました。とにかく、船を走らせているときが一番たのしいですね。そうですね、次のレグの作戦は……」「チーム・テレフォニカ」のスキッパー、イケル・マルチネスが笑顔でインタビューにこたえてくれた。第5レグへ出発する前日の記者会見場の片隅である。場所はニュージーランドの首都オークランドにあるマリーナ。サンヤ(中国)からの第4レグから寄港し、およそ1週間のレースウィークがそろそろ終わろうとしているころだ。オリンピックのメダルホルダーでもある彼だが、...
F1はつまらない、をピレリが変える|PIRELLI

F1はつまらない、をピレリが変える|PIRELLI

2014 FIA Formula One World ChampionshipF1はつまらない、をピレリが変えるイタリアのタイヤメーカー「ピレリ」が、F1にタイヤ供給をはじめた2011年から今年で4年目を迎えた。今シーズンは大幅なレギュレーション改定がおこなわれ、パワーユニットはターボとERS(エネルギー回生システム)を組み合わせたものへと変更。各チームがクルマとタイヤのマッチングに例年以上に注視するなかで、ピレリとフェラーリは2014年をどう闘ったのか。その舞台裏に迫った。Text by YONEYA MineokiPhotographs by SAKURAI Atsuo“攻めた”タイヤをF1の世界に持ち込んだピレリF1の世界には、“クリフ”という言葉がある。直訳すれば崖。まさしく崖を下るようにある瞬間から急激にタイヤのグリップが落ちることを指して、F1界の人々はピレリタイヤのことをそう言うのだ。世界中の市場で高性能かつ安全なタイヤを売らねばならないタイヤメーカーにとってそれは、...
プロダクトデザインとしてのup!|Volkswagen

プロダクトデザインとしてのup!|Volkswagen

Volkswagen up!|フォルクスワーゲン アップ!プロダクトデザインとしてのフォルクスワーゲン up!「ビートル」や「ゴルフ」同様、個人のモビリティという観点で、ひとつのメートル原器たりうる存在と、フォルクスワーゲンが期待をよせて世に送り出した「up!(アップ!)」。そのup!は、デザインにおいても、現在の、そしてこれからのフォルクスワーゲンの方向性を指ししめす。と同時に、あらゆるすぐれたプロダクトがこれまでそうであったように、今後の自動車デザイン全体にとって、ひとつの潮流を決定づける存在となるのか? OPENERSは、フォルクスワーゲングループのデザインを統括する、ワルター・デ・シルヴァにインタビューする機会を得た。Text by OTANI Tatsuyaフォルクスワーゲングループのデザイン責任者1972年にフィアットのデザインセンターで自動車デザイナーとしての道を歩みはじめたワルター・デ・シルヴァは、1999年にフォルクスワーゲングループ内のセアトでデザインセンター責...
レンジローバーデザイナー、ジェリー・マクガバン氏にインタビュー|Range Rover

レンジローバーデザイナー、ジェリー・マクガバン氏にインタビュー|Range Rover

Range Rover|レンジローバーレンジローバーデザイナー、ジェリー・マクガバンにインタビュースタイリッシュなSUV「レンジローバー イヴォーク」を手掛け一躍注目をあびたデザイナー、ジェリー・マクガバン。先頃発表された、4世代目となるレンジローバーの代表車種、「レンジローバー ヴォーグ」も彼の手によるものだ。レンジローバーの現在のイメージを担う、マクガバン氏に、九島辰也氏が話をきいた。Text by KUSHIMA Tatsuya保守と革新に果敢に挑むジェリー・マクガバン。現在アストンマーティンのデザインを一手に担うマレック・ライヒマンが、いまもっとも注目しているカーデザイナーのひとりに挙げている男だ。自身がデザインしたという自宅をiPadで見せてもらったが、それはまるでハリウッド映画にでてくるようなモダンな建造物だった。そんな彼が近年手がけて話題をさらったのが「レンジローバー イヴォーク」。このクルマにかんして多くを語るまでもないが、今年の北京モーターショーではビクトリア・ベ...
ゴルフのデザイン ジウジアーロ×デ・シルヴァ|Volkswagen

ゴルフのデザイン ジウジアーロ×デ・シルヴァ|Volkswagen

Volkswagen Golf|フォルクスワーゲン ゴルフジョルジェット・ジウジアーロ×ワルター・デ・シルヴァ×和田智ゴルフのデザインエバーグリーン、とも評される「ゴルフ」のスタイリング。フォルクスワーゲンのデザイナーは、なにを考え、新型ゴルフを送り出したのか。2013年5月20日に、東京都体育館のアリーナを使っておこなわれた発表会場から、デザイナーの鼎談をお送りする。Text by OGAWA Fumioゴルフのモデルチェンジとは?和田智(敬称略・以下和田) 新型ゴルフの発表会に呼んでいただいて光栄です。僕は、アウディ デザインに籍を置き、「A5」、「A7」を手がけたとき、デ・シルバさんと一緒に仕事をさせてもらいました。ここでは、新型ゴルフのデザインにまつわる話を聞かせてください。ワルター マリア デ・シルバ(同・デ・シルバ) 今日は東京に来られて嬉しくおもいます。新型ゴルフは欧州のカー オブ ザ イヤーを受賞しました。私たちにとって、ゴルフの開発はたいへん重要です。なにしろ(フ...
ジウジアーロに聞く クルマをデザインすること|Volkswagen

ジウジアーロに聞く クルマをデザインすること|Volkswagen

Giorgetto GIUGIARO|ジョルジェット・ジウジアーロイル・マエストロジョルジェット・ジウジアーロに聞くクルマをデザインすることイル・マエストロ。尊敬の念をこめて「巨匠」と呼ばれる自動車デザイナーが、ジョルジェット ジウジアーロ氏だ。さきごろ、7世代めにモデルチェンジした新型フォクルスワーゲン「ゴルフ」の日本での発表会のタイミングに合わせて、イタリアから来日した。自動車史に燦然と輝く、初代ゴルフをはじめ、数かずの名作を生み出した際のエピソード、フォルクスワーゲン グループ下で活躍する現在の活動、そして自動車デザインの未来について、特別なインタビューに応えてもらった。Text by OGAWA FumioPortraits by OKADA Kazuyukiデザイナーとはどんな仕事なのか──好きなデザイナーはいますかジョルジェット・ジウジアーロ たくさんいます。ひとり? 困りましたね。日本にもヨーロッパにもイタリアにも、好きなデザイナーがいます。そのひとしかできないデザイ...
ジャガー、ランドローバー、そしてミニのいま 第2回|Land Rover

ジャガー、ランドローバー、そしてミニのいま 第2回|Land Rover

Land Rover|ランドローバージュネーブ&NYモーターショー インタビュー特集ジャガー、ランドローバー、そしてミニ ―英国車のいまと近未来 第2回SUVはまだまだ進化する前回のジャガー篇につづき、今度はランドローバーを九島辰也氏が取材。SUV進化のアイデアがこのブランドにはあり、その未来を実現するためにアクションをおこしている。Text by KUSHIMA TatsuyaSUVは世界2,000万台のマーケットになるランドローバーはグローバル ブランドダイレクターのジョン・エドワーズ氏とデザインダイレクターおよびチーフ クリエイティブ オフィサーのジェリー・マクガバン氏に伺った。エドワーズ氏がSUVについてこういう。「SUVマーケットは今後さらに広がっていきます。2020年までにいまより30-40パーセント大きくなると予想されます。世界2,000万台マーケットくらいに」「傾向としてはサイズは小さくなって、よりデザインコンシャスになっていくでしょう。もちろん中は広く。我々はSU...
特集|日産 パイクカー誕生秘話

特集|日産 パイクカー誕生秘話

Nissan Pike Cars|日産 パイクカー特集|日産 パイクカー製作者 インタビュー世は昭和から平成にかわろうという頃、日産自動車が発表したクルマに、日本にちょっとしたブームを巻き起こしたシリーズがあった。それが登場から約25年が経った現在も、多くのファンをもつ「日産 パイクカー」だ。そのクルマはいかにして生み出されたのだろうか? 誕生にかかわった人々に、当時を振りかえってもらった。日産パイクカー 誕生秘話 第3回 その後のパイクカー編自動車デザインをかえたとまで言われる、ニッサン「Be-1」。そんなBe-1が生み出されたあとにつづいたパイクカーたちは、どのようにして開発されたのだろうか。伝説となったパイクカー シリーズを生み出した舞台裏を語ってもらう最終回。日産パイクカー 誕生秘話 第2回 Be-1 誕生編1985年、東京モーターショー。ガソリンエンジンを搭載した自動車が発明されてから100周年という年に開催されたこの自動車ショーに登場した、1台の小さな、黄色いコンセプト...
ボルボ V40 デザイナーインタビュー|Volvo

ボルボ V40 デザイナーインタビュー|Volvo

Volvo V40|ボルボ V40スカンジナビアンデザインとは?V40 デザイナー サイモン・ラマー氏に聞くボルボ「V40」のプレス試乗会が日本で開かれた際、タイミングをあわせて来日したのが、エクステリアチーフデザイナーのサイモン・ラマー氏だ。今回のV40の外観デザインを統括したケベック出身のカナダ人であり、スウェーデンのデザインセンターで1995年から勤務している。機能性にエモーショナルな要素を加味したプレミアムコンパクトカー、V40はいかなるコンセプトでデザインされたか、詳細を一問一答のかたちで紹介しよう。Text by OGAWA FumioLive Photographs by ARAKAWA Masayukiボルボと安全とスカンジナビア──まず経歴を教えてくださいケベック大学でインダストリアルデザインを専攻したあと、スウェーデンに渡り、まずサーブ(SAAB)のクレイモデラーとしてキャリアをスタートさせました。1995年にボルボに入社。2001年までは、「S80」や「S40...
特集|最新スーパースポーツカー入門|Super Sports Cars 2013

特集|最新スーパースポーツカー入門|Super Sports Cars 2013

Porsche 918 Spyder|ポルシェ 918 スパイダーMcLaren P1|マクラーレン P1Ferrari LaFerrari|フェラーリ ラフェラーリ特集|最新スーパースポーツカー入門いま、スーパーカーが面白い。2012年に発表されたポルシェ「918 スパイダー」につづき、マクラーレンは「P1」を、そしてフェラーリは「ラフェラーリ」をデビューさせた。この3台が各メーカーの技術的な集大成であり、また最高のスペックを持つモデルであることに間違いはないが、運動性能と環境性能の両立というあらたな価値感を求められる現代社会において、開発はどのように進められているのか。デリバリーを目前に控えた新世代スーパースポーツ、その3台に迫る。歴史的サプライズとなった918 スパイダーの誕生Porsche 918 Spyder事前に一切の情報がリークすることなく、まさに歴史的なサプライズとなった918 スパイダーの誕生。世界最高の運動性能と環境性能を両立させることを宣言したポルシェのスペシ...
プジョー 208 XY を語る|Peugeot

プジョー 208 XY を語る|Peugeot

Peugeot 208 XY|プジョー 208 XYプジョー 208 XY を語る5月に日本でも発売されたプジョー「208 XY」は、クルマとしては、すでに登場している「プジョー 208」ファミリーのうち、1.6リッター4気筒エンジンをターボチャージャーで過給した、「208 GT」とおなじである。しかし、XYにはGTとはちがう、エクステリアとインテリアがあたえられている。このモデルの存在する理由、位置づけとはいったい何なのか。OPENERSは今回、座談会の形式で、208 XYを手がかりに、プジョー車、フランス車の魅力を探ってみた。Text by OTANI TatsuyaPhotographs by ABE Masaya & Peugeot小さいクルマ=エントリーグレードでいいのか? 鈴木 文彦 OPENERS編集部の鈴木です。今日はプジョー「208 XY」の魅力について、プジョー シトロエン ジャポン広報室長の城 和寛さん、それにライターの大谷 達也さんと一緒に語りたいと...
日産パイクカー誕生秘話 Be-1|NISSAN

日産パイクカー誕生秘話 Be-1|NISSAN

NISSAN Be-1|日産 Be-1日産パイクカー Be-1誕生秘話今から25年前のことである。1987年1月、日産自動車から1台の「特別なクルマ」が誕生した。そのクルマはとても小さく、非力なクルマであったが、発売されるや否や、日本にちょっとしたブームを巻き起こし、日産自動車の未来を大きく変えてしまった。発売より四半世紀が経った今もクルマ好きのあいだで語られるほどの「名車」にまでなった1台のクルマ。そんなとある「小さな巨人」の誕生にかかわった人々に、当時を振りかえってもらった。Text by OGAWA Fumio「自動車業界ほど商売のやりかたを知らないやつはいない」坂井直樹さん(以下・坂井) 仕事とおもってやっていても、人生における大事な思い出になることがときどきありますね。僕たちにとって、日産「Be-1」はそういう仕事でした。山本明さん(以下・山本) 1987年に発売してわずか1万台しかつくらなかったクルマなのに。当時一緒にBe-1の開発をした僕たちは、いまでもときどき同窓会...
日産パイクカー誕生秘話 Be-1 第2回|NISSAN

日産パイクカー誕生秘話 Be-1 第2回|NISSAN

NISSAN Be-1|日産 Be-1日産パイクカー Be-1誕生秘話 第2回そして名車は誕生した1985年、東京モーターショー。ガソリンエンジンを搭載した自動車が発明されてから100周年という年に開催されたこの自動車ショーに、1台の小さな、黄色いコンセプトカーが登場した。これが、のちに社会現象まで引き起こすに至る名車「Be-1」。多くの苦難の末に誕生したBe-1、その誕生に尽力した人々に当時の秘話をうかがった。Text by OGAWA Fumio日産 パイクカー 製作秘話 第1回へコンセンサスはなかなか得られなかった坂井直樹さん(以下・坂井) 前回は、「Be-1」の発売が日産自動車社内で了承されるまでの過程をおはなししました。清水潤さん(以下・清水) 当時の日産自動車のS副社長から製品化にむけて前向きの評価をもらえたのですが、生産にこぎつけるには、マーケットの声もきかなくてはいけません。坂井さんは、試作モデルをつくって、原宿の街角に並べてみましょうよ、とかいろいろご提案してくだ...
あらたなルノーのデザイン戦略を読み解く|Renault

あらたなルノーのデザイン戦略を読み解く|Renault

Renault|ルノーTOKYO DESIGNERS WEEKにルノーが出展する意味あらたなルノーのデザイン戦略を読み解くルノー・ジャポンが、先週末からはじまった「TOKYO DESIGNERS WEEK 2014」に初めてパビリオンを構えた。会場内では「ルーテシア」のボディにプロジェクションマッピングをおこない、ルノーのあらたなデザイン戦略を見て触れて、そして体感できるインスターレーションをおこなっている。今回、開催にともない来日したルノー デザイン アジア スタジオ代表のクリストフ・デュポン氏へのインタビューを通じ、ルノー新デザインのフィロソフィーなどをたずねた。Text by OGAWA FumioPhotographs by ARAKAWA MasayukiTOKYO DESIGNERS WEEKに初出展したルノー2014年11月3日(月・祝)まで開催中の「TOKYO DESIGNERS WEEK 2014」は、“日本最大級の総合クリエイティブイベント”を謳う。そこにルノー...
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