「MONKEY 47」の製造技術|MONKEY 47
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2020年7月14日

「MONKEY 47」の製造技術|MONKEY 47

MONKEY 47|モンキー フォーティセブン

「MONKEY 47」の香水のような香り、芳醇な味わいが生まれる理由

偶然か運命のいたずらか、「MONKEY 47」創始者でありCEOのアレクサンダー・シュタイン氏は、ブラックフォレストにて、情熱的で高名な蒸留職人のクリストフ・ケラー氏と出会います。ケラー氏は、2005年にブラックフォレストのコンスタンス湖近くのOberer Hegauに移住し、細部にとことんこだわった手作業の蒸留方法に専心して、大変な成功を収めていました。

Edit & Text by TSUCHIDA Takashi

他のジンとは圧倒的に異なる「MONKEY 47」の独自性

浸漬(しんせき) → 蒸留(じょうりゅう) → ろ過 → 酸化
「MONKEY 47」の製造工程は複雑ですが、大別すると、浸漬(糖質を原料とした精留エチルアルコールと湧き水を混せ合わせたものにハーブの原料を漬け込みます)、蒸留、ろ過、酸化の4工程から成ります。特注したカーターヘッドスチルで新鮮なボタニカルエッセンスを抽出し、沸騰させ、その結果生じたアルコール蒸気を、製品が熟成する前に凝縮することによって抽出しているのです。
原料となるスピリッツに、スパイスとボタニカル原料を漬け込む作業。ジャーに材料を入れた後、ブレンダーで撹拌する。
ブラックフォレスト蒸留所に設置された蒸留器は、4基のポットスチルがシンメトリーに並んだオリジナルデザイン。
ろ過または蒸留抽出によって、マスターディスティラーは、蒸留液の嗅覚的プロフィールのうち、特定の香りだけを取り出し、際立たせることができるばかりか、そのわずかな要素(フローラルの香りなど)を強めることもできます。そうすることで、より支配的な構成要素とのコントラストを際立たせることができます。
蒸留後の液は、大きな茶色の陶器で保存される。陶器が使用されているのは、液に温度変化による影響を極力与えないため。
「MONKEY 47」の繊細なフローラルの香りが蒸留過程を経た後も残っているのは、こうした技術のおかげ。そして3カ月間陶器に入れて保存することで、蒸留液には比類なきまろやかさとバランスが生まれ、それこそが「MONKEY 47」をカクテルでもロックでも、最高のドリンクへと昇華させているのです。
ブラックフォレストの湧き水の極上の水質についてもお話しておきます。ブラックフォレストの湧き水は、塩分とその他のミネラル含有率が低いため、あらゆるタイプの蒸留酒にぴったり。紙のフィルターを使った荒ろ過は別ですが、「MONKEY 47」では、その独特かつ複雑な香りの幅を保つため、まったくろ過を行ないません。
問い合わせ先

モンキー 47 / ペルノ・リカール・ジャパン
Tel.03-5802-2671
http://www.pernod-ricard-japan.com/

                      
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