新型SLがジャパンプレミア──F1由来の直列4気筒ターボを搭載した最新のロードスターとして登場|Mercedes AMG
CAR / NEWS
2022年10月26日

新型SLがジャパンプレミア──F1由来の直列4気筒ターボを搭載した最新のロードスターとして登場|Mercedes AMG

Mercedes AMG SL 43|メルセデス AMG SL 43

メルセデス伝統のSLがAMGによる完全自社開発モデルとしてデビュー

メルセデス・ベンツ日本は、ラグジュアリーロードスターの「メルセデス AMG SL 43」の新型を発表した。

Text by YANAKA Tomomi

最高出力280kW(381ps)、最大トルク480Nmの2.0リッター直列4気筒ターボを搭載

「Super」と「Light」(軽量)を略した「SL」は、1952年に誕生。初代の登場から70年を迎え、新型はメルセデスAMGによる完全自社開発モデルとして生まれ変わった。
中でも軽量なアルミニウム製複合シャーシはSL専用にメルセデスAMGがゼロから開発。身長制限はあるものの2+2シートを復活できたうえ、多種多様な駆動システムへの対応、AMGならではのドラビングパフォーマンスと快適性、安全性の両立も可能にした。
ボディシェル構造のねじり剛性も先代に比べ18%アップし、横方向剛性もAMG GTロードスターに比べ50%、前後方向には40%増と改善。また、シャーシをアルミニウム製にしながらも、パワートレインとアクスルの接続部を低い位置に配置し、剛性面で重要なコンポーネントをボディシェル構造内に配置することで、低重心が保たれるように配慮されている。
パワートレインは、2.0リッター直列4気筒ターボで、熟練のマイスターが手作業で丹念に組み上げる「M139」を搭載。最高出力は280kW(381ps)、最大トルク480Nmを発生し、量産車としては世界初となるエレクトリック・エグゾーストガス・ターボチャージャーも採用された。
このターボチャージャーはF1由来の技術で、メルセデスAMGペトロナスF1チームが長年採用し、実績を上げているシステムがベースとなるもの。厚さ約4センチの電気モーターが排気側のタービンホイールと吸気側のコンプレッサーホイールの間のターボチャージャーの軸に直接一体化されており、このモーターが電子制御でターボチャージャーの軸を直接駆動。コンプレッサーホイールを加速させる仕組みだ。
これにより、アイドリングスピードから全エンジン回転域にわたってレスポンスの速さが大きく改善。よりダイナミックな走りが楽しめるようになったとメルセデスAMGでは謳う。
さらに、ターボチャージャーの電動化は低回転域のトルクを高める効果をもたらし、アジリティや発進加速性能も向上。アクセルから足を離したり、ブレーキを踏んだりした場合でも、エレクトリック・エグゾーストガス・ターボチャージャーは常にブースト圧を維持することができるため、速やかなレスポンスが途切れることなく得られるという。
このほかにトランスミッションは、これまで63モデルのみに搭載されていた「AMGスピードシフトMCT」の9段AT、サスペンションには新開発でマルチリンク式の「AMGライド コントロールサスペンション」を標準装備。ダンパーも減衰力特性を調整できるAMGの最新世代ダンパーが搭載された。
これらの機能を生かしたドライブモードは6種類を用意。「コンフォート」や「スポーツ」にくわえ、サーキット走行に適した「レース」や、個々のパラメーターを個人の好みに応じて選択・保存できる「インディビジュアル」などから選択することができる。
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