香取慎吾と祐真朋樹、服とアートと店づくり|JANTJE_ONTEMBAAR

香取慎吾と祐真朋樹、服とアートと店づくり|JANTJE_ONTEMBAAR

FASHION FEATURES

JANTJE_ONTEMBAAR | ヤンチェ_オンテンバール

帝国ホテルプラザに二人のショップ、8/25(土)にオープン
香取慎吾と祐真朋樹、服とアートと店づくり(2)

やっぱり香取さんの絵が好きですから。
それを服に反映させていけないか、って(祐真)

――もともと、ブランドとお店、どっちを始めたかったのですか?

香取 最初はブランドを作ろう、だったよね?

祐真 で、その後にお店。という状態になり、いまスタートしようとしています。今は服と並行して、どんなお店だったら面白いか、四六時中考えています。とにかく他にないことを作ろうってことだけは決まっていますが、それは服作りにも言えること。他にないよりも、ここでしか表現できないこと、のほうが大事かな。僕はね、やっぱり香取さんの絵が好きですから。それを服に反映させていけないか、ってずっと思っていた。

――香取さんは、服を買い続けるだけでは満たされない、表現できない何かがありましたか?

香取 そこは満たされているけど、じゃあ作りたいものがないかと言われたらそんなこともないし。でも普通のブランドみたいに、春夏、秋冬ってテーマを決めて作りたいわけじゃない。これは絵を描く感覚に近いんだけど、完成したらすぐに次を描きたいんです。服もお店に並んだら、次に何ができるかな?って常に考えていたい。

祐真 いままでのファッションカレンダーとは違う流れのサイクルになりますよね。今後はどうなるかわからないけど、ずっとアドリブみたいな感じかもしれない。今回は、まず香取さんが2つの絵を描いてくれたことが始まりでしたね。

――それが「SANYO COAT(サンヨーコート)」と一緒に製作した数々のコートの裏地や、「MINEDENIM(マインデニム)」に別注したジーンズの裏に使われているのですね。

祐真 あと、ウィメンズは「STAIR(ステア)」とコラボレーションしているのですが、スカートに写真をプリントしているんです。それも香取さんが撮った。

香取 六本木ヒルズの展望台からiPhoneで撮った夕方の東京。それをインスタと同じようにアプリで加工しただけですよ。

祐真 写真も絵と同じようにアートですよね。だから、香取さんが撮ったアーティスティックな写真を服に使ってみたいと思いました。

香取 あの写真をお店に飾りたいよね。

祐真 そうですね。ところで香取さんは、好きで絵を描いて、好きで服を買って。そのふたつが今回結びついたわけですが、服とアートとの関係をどう思っているの?

香取 アクリル絵の具でキャンバスに描くようになったのは10年くらい前だったんですよ。でも「いつから絵を描き始めたのか?」って最近は質問が多くて、ちゃんと調べなきゃって思って自分を探ったんです。この前、ルーブル美術館に展示するために絵を持って行く機会があり、家をいろいろとひっくり返していたら、1990年とか91年、つまり15、6歳のときにアイドル誌で絵の連載をしていたんですよ。その絵が我ながらなかなかやばい(笑)。いろんなところで絵を描かせて頂く機会が増えてきて、「香取慎吾、最近アートやってるな」って周囲に言われるように、自分でも「そうだよね、急に俺やってるな」って感じもあったんですけど、「ちゃんと昔からやってるじゃん!」みたいな。

祐真 その頃って、香取さんのファッションもヒップホップな格好だったじゃない。それと落書き的な、ストリートアートとつながっていたのかな?

香取 多分そうだと思う。首から金のネックレスをかけてラジカセを持ち歩いて、スプレーで絵を描く、みたいな。

祐真 ファッションから作風が生まれるっていいよね。僕がアートに興味を持ったのは80年代。バスキアの絵もさることながら本人の格好を雑誌で見てニューヨークに行きたいと思った。香取さんとはちょっと違うんだろうけど。

香取 今日着ているこの赤が好きで、絵の色に使ったりとか、自分の描いた絵と服の色は、関係がじつは近いかもしれない。ここ何年かファッションとアートとか言い始めるようになって、「JANTJE_ONTEMBAAR(ヤンチェ オンテンバール)」を始められて、すごくラッキーなタイミングかも。時代と偶然合っている感じ。絵を裏地に使えるとか。でも、今までみたいに完成された絵を見てもらって終わりじゃなくて、それが10着、100着と使われてみんなのものになる経験は初めてのこと。基本、あまり考えずに絵は描くんだけど、今回はちょっと緊張しちゃったかな。

祐真 プリントする生地によっても、見え方は変わるしね。これは裏地に使っているけど、取り外しが自由なライナーに使ってもいいな、とか。絵から服の形やディテールが変わっていくって、面白いなと思うんです。

香取 絵を描くことは好きだし、たくさんの人に見てもらいたいと思うけど「俺の絵、いいでしょ!」って自分から薦めるのは苦手で。いつも「いいのかな〜、どうかな〜」みたいな感じ。

祐真 それでいいんじゃないかな? でも今後はどうしようか。この絵をアイコンとして使い続ける?

香取 僕はどんどん描くよ。それはまったく難しいことじゃない。祐さんとかみんな「絵を描くのは大変じゃないか」って心配してくれるけど、僕はコロコロ変わって行きたいかな。

祐真 それはいいですね。ファッションは変わっていかないとダメになるから。

香取 お店にも2枚の絵を飾ろうと思っているけど、それが変わったり、増えていったり。そしたら今後は、「JANTJE_ONTEMBAAR(ヤンチェ オンテンバール)」で使った生地のギャラリーもできたらいいな。

――メゾンはアーティストの作品をコレクションに載せてフィーチャーしていますが、それがアートで服が変わっていくのは逆の発想で新鮮ですね。