麗しの名品図鑑|vol. 4 大人専用の「彩り」を教えてくれるスックのパレット
BEAUTY / FEATURES
2018年7月12日

麗しの名品図鑑|vol. 4 大人専用の「彩り」を教えてくれるスックのパレット

SUQQU|スック

vol.4 デザイニング カラー アイズ

大人は、堂々と目もとで色を遊んでいい。
そう教えてくれるのがスックのデザイニング カラー アイズだと思う。

たしかに大人になれば肌の血色感は失われていく。それに伴ってアイカラーもくすんで見えやすくなるし、目もとの皮膚が痩せてきて影が生まれ、色もよれやすくなる。さらに、色鮮やかな目もとをつくろうとすれば「派手なオバサン」「大人になれていないオバサン」に見える危険性もなくはない。だから、女たちは次第に色というものから遠ざかり、シックなブラウンや光を集めるベージュなど、スキンカラーの延長にあるアイカラーを選ぶようになるのかもしれない。

逆をいえば、肌や瞳が明るく澄んで見え、浮くことも沈むこともない自然な発色で、美しい立体感が生まれていて、シックな品格やセンシュアリティを感じさせ、表情がいきいきと輝いていて、そしてその仕上がりが持続すれば、大人のアイメイクは合格なのだ。デザイニング カラー アイズはそのすべてを難なくやってみせるだけでなく、その女性が人生で紡いできた物語性のようなもの(キャラクター)さえも表現してくれる。これは豊かな色彩なくしてできることではない。

一見、肌との不協和音が生まれるのではないかと危惧してしまいそうな翡翠色や紅色、橙色も、肌にのせると驚くほどなじみ、自分の色となる。発色が控えめということではなく、むしろとても映えるのにまったく浮かない。

輝きに関しても同様で、スックのラメが表現するのは朝露や満点の星空のような輝きであり、デコラティブに目もとを盛るようなものとはわけが違う。肌に吸い付くようにしっとりと密着するため、ラメにありがちな粉飛びはもちろん、よれもかなり起こりにくい。「朝美しかったアイカラーが夕方には落ちている現象」とは無縁なのだ。

スックの色たちが大人の物語を語ってくれるのは、自然物をモチーフにしているからなのではないかと思う。夕暮れの空や風に揺れる花、光を受けて輝く鉱石。壮大で普遍的な自然の色は、決して一過性の流行として消費されることはない。朝焼けの空や桜の花の美しさに、私たちが見飽きることなど決してないように。

デザイニング カラー アイズは「捨て色がない」と多くの女性に言わしめる。そこにひしめく4色は、まるでソロ活動しているアイドルが集結してグループになったようなもの。コーラスしかできないような埋め合わせのメンバーはいない。それほどに単色の個性が際立っているから、注目せざるを得ない。それなのに、どう組み合わせても美しい仕上がりになるという不思議。

新色が出るたびに、まるで新しい映画が封切りされたときのように、こんな世界もあったのか、この物語は私にどう映るかしら、とワクワクさせてくれる。

大人こそ色を楽しみ、また色を使いこなすべき。これは決して「大人だからって色を諦めないで」みたいな、ある種後ろ向きの話などではない。大人にこそ許された色があるのだ、ということ。このパレットたちが、その事実を雄弁に語っている。

002_BM04_SUQQU

スック
デザイニング カラー アイズ

容量|5.6g
価格|6800円(税別)
カラー|
01 優芍薬 -YUUSHAKUYAKU
02 光橙花 -HIKARITOUKA
03 紅雅 -BENIMIYABI
04 彩珊瑚 -AYASANGO
05 蒼雫 -AOSHIZUKU
06 宵紅 -YOIBENI
07 翡翠光 -HISUIKOU
08 光焦 -HIKARIKOGARE
09 涼月 -RYOUGETSU
10 夕茜 -YUUAKANE※2018年8月3日(金)発売
11 深楓 -FUKAKAEDE※2018年8月3日(金)発売
120 涼秋桜 -RYOUKOSUMOSU[限定色]
※2018年8月3日(金)発売

AYANA|アヤナ
ビューティライター。化粧品メーカーでの企画開発職を経験後、独立。美のために生み出されたモノや美に携わる人々について、言語化するのが主な仕事。女性たちが自分自身や世界を美しく捉えなおす、そのきっかけづくりをお手伝いしています。

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