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![]() 東京ミッドタウン内の「AROMATIQUE(アロマティーク)」にて
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アロマセラピーワールド
文=中野香織
Photo by Jamandfix
香水とエッセンシャルオイルの違いとは
中野 さきほど、病院で香水は使えないけど、エッセンシャルオイルならば使える、というお話が出ましたけれど、香水とエッセンシャルオイルの違いを、いまいちど教えていただきたいのですが。 中村 はい。香水は動物香料、植物香料、合成香料、調香ベースの4つを使って作りますが、エッセンシャルオイルは植物香料だけを使います。それが最大の違いですね。 中野 なるほどー。「ムスク」や「アンバー」はエッセンシャルオイルではありえない、と。 中村 植物香料ひとつだけしか使えないので、香水に比べると、けっこう限りはあるかもしれないですね。「海」みたいなものは作れないですし。海草から精油はとれませんから。でも限りはあるとはいえ、そのなかでの精油の組み合わせで無限に作ることができる、とは思っています。 中野 香水のように、コンセプチュアルな香りは作れますか? 「秘めた愛」とか「妄想」みたいな……(笑)。 中村 う〜ん……(笑)。でも香水のアプローチに近いことはやります。これまでに難しいなあと思ったのは「コットンの香り」を作れ、と注文を受けたとき。コットン自体に香りはないので、大地や、綿花がとれるアメリカ南部の気候や植物をイメージして作りました。 中野 イメージから連想していくというのは調香師の手法に近いですね。
中村 エッセンシャルオイルの勉強はまた別ものだと思います。私たちも動物香料がわからないので、調香師にはなれないですし。それぞれ分野はまったく別だと思っています。 精油と薬と宗教の密なる関係
中村 『パフューム』でも描かれていましたが、あの時代は悪臭がすごくて、伝染病で亡くなる人も多かったんですが、精油や香水を使っていた人は伝染病にかからなかったんですよ。ロンドンの手袋会社の人が、「精油をしみこませた手袋をしていたら病気にならないよ」といって売っていたくらいです。 中野 香水は伝染病予防薬だった! イタリアの「サンタ・マリア・ノヴェッラ」も薬局でしたしね。貴族が病気にかからなかったのは、香水を買うことができたから、ということでもあるんでしょうね。 中村 伝染病を予防したり、病気にかからないようにと使われたのが、精油のスタートだったんです。香りを身にまとっていれば病気をしないという、実用価値もあるおまじないのようなものとして精油が使われていたんです。 中野 そのあたりで宗教とも結びついていたんですよね。 中村 ええ。エジプトのミイラもおなかに精油(没薬・ミルラ)をつめていましたし。三賢者がキリストに贈った3つの贈り物のうち、2つが精油でした。
中村 フランキンセンスを使った精油を、「ディヴァイン(Divine)」と名づけてクリスマス限定オイルとして、店頭に出しているんですよ。※現在は店頭取り寄せ。在庫など詳細はお問い合わせください。 中野 神聖な香り、ですね!買って帰ります(笑)。 ![]() エッセンシャルオイルとのつき合い方
中野 (店内で商品を見せてもらいながら)「アロマティーク」ではトリートメントを受けられますけれど、ここでエッセンシャルオイルを買っていったとしたら、家庭ではどんな風に使えばよいんですか? 中村 無香料のシャンプー、リンス、リキッドソープ、ボディローション、バスタブレットなどを置いています。これにご自分の気に入った香りを混ぜて使えるように作っています。 中野 おもしろいアイディア! クリームなどに混ぜれば香りもほどよく持続しそうですね。好きな香りを加えられるバスタブレット……なんて初めて見ましたし。ちなみにこのアロマチップとは? 中村 コンタクトレンズの会社と共同で作ったもので、中にエッセンシャルオイルが入っています。名刺入れのなかなどに入れておくと、さりげなく香りが移ります。
中野 これも買って帰ります(笑)。(註:その後3ヶ月間の中野の名刺の香りは、「ディヴァイン」のアロマチップから移ったものです) 中村 こちらが先ほど話したラベンダー、2004年と2002年もの、そしてヴィンテージ……。 中野 つくられてどのくらい経ったのがいいんですか? 中村 1年後がちょうどいいですね。マッサージトリートメントやケアとして身体につけるときはフレッシュなほうがいいですが、香りだけ考えると1年後。 中野 働きを考えたとき、同じ香りを続けて使っていたほうがいいんですか? 中村 香りに飽きたら、それは体調が変わってる証拠です。 中野 香水だって、心が変わると飽きてきますね、それと同じですかね(笑)。
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