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THREE|スリー 五感に響く植物の力(1)
いわゆる“料理人”ではない。諏訪綾子さんは、「フードクリエイション」という、あたらしい食の概念を提唱するアーティストだ。世界各国で驚きを与え、絶賛されている彼女のパフォーマンスは、国内においても、レストランではなく美術館などのアートスペースで開催されている。「子どものころ、野山で木の枝から実をもいでかじっていた」という諏訪さんは、“食べる”という行為の根本を追求し、体験者の本能にインスピレーションを与える作品を発信しつづけている。
文=小林由佳 写真=JAMANDFIX 食べるという行為を、本能的にとらえるためのフードパフォーマンス白いクロスの長いバンケットテーブル。着席したゲストに、幻想的なコスチュームに身を包んだスタッフがフードを運びはじめるところから、諏訪さんのフードパフォーマンスはスタートする。会場は、「料理」のために演出を凝らしたレストランではなく、むしろゲストが卓上にしか集中できないような、シンプルな空間。「咀嚼して飲み込めば口の中から消えてしまう食べもののように、この空間も、パフォーマンスが終われば消えてしまいます」。これが諏訪さんのフードパフォーマンス「ゲリラレストラン」の名前の所以だ。
美術大学で広告やデザインを学び、コマーシャルをつうじて人びとにテーマを伝えることに興味を抱いた、という諏訪さん。自身のパフォーマンス活動のほかにも、企業のイベントやパーティで、フードパフォーマンスを活かした空間プロデュースを手がけている。彼女が掲げる「そのコンセプト、胃まで届けます」というコピーは、たんなるニュアンスだけのキャッチコピーではない。 「ゲストをもてなすためだけのフードではなく、主宰者がゲストに訴求したいコンセプトを、“食べる”という行為で体感してもらうためのパフォーマンスをしています。その日その場所でしか成立しない特別な食の表現です」 五感を使って体感する“食べる”ことには、おいしいか否か以上の発見がある自分が創作するフードは、いわゆる“グルメ”ではないと諏訪さんは言う。
作品をつうじて彼女が伝えたいメッセージは、言葉の理解ではなく、体感してもらうことで共鳴を求めている。表層的な美しさばかりを追い求めず、内側からの美しさを呼び醒まそうとはたらきかけるTHREEのコンセプトと相通ずるところだ。 ![]()
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THREE|諏訪綾子さんが語る、五感に響く植物の力
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