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THREE|スリー 染織家 清水繭子さんが語る、植物の力(1)
植物染料による染織文化の歴史は古く、なかでも絹糸を染める技術は、仏教伝来とともに発達したといわれている。色鮮やかな絹糸から生まれる織物は高貴の象徴であり、日本の中世(鎌倉〜安土桃山時代)には、帝に仕える専属の染師も存在した。この長い歴史をもつ伝統工藝を今に伝える染織家 清水繭子さんは、紬織重要無形文化財保持者 志村ふくみさんに師事を仰ぎ、京都で修業を積んだのち、現在は鎌倉を拠点に活動している。
文=小林由佳 写真=JAMANDFIX 自分に秘めるルーツに触れたような、染織との出会い美術大学でテキスタイルを学んでいたころは、「周囲のひとにはファッションやインテリア関連の仕事に就くと思われていた」という清水さん。「そのころは、自分でもまさか伝統工藝の世界に入るとは思っていませんでした」という。「志村先生の作品を拝見したときに、特別な感覚を体験したことがキッカケなんです。もちろん、それまでにもいろいろな芸術作品から感銘を受けることはありました。でも志村先生の作品を見たときには、感動だけでなく、どこかホッとするような感覚があったんです。そのときはその理由がわからなかったんですが、最近は、もしかすると、あの瞬間、自分のなかにあるルーツに触れたのかな、と思っています。先生の作品を拝見したことで、自分のなかに眠っていたものに気づいて、見つけられたことにホッと安心したような」
糸一本の出来栄えをたぐる、指の感度を維持するために染色は季節を問わないが、清水さんは「やはり寒中の冷水を使うほうが色が冴える気がする」という。そうなれば当然手荒れは否めない。「でも、手が荒れてしまうわけにはいかないんです。染め上げた糸は織機で反物にしていきますが、手が荒れていると、この作業中にささくれや小さな傷に糸をひっかけてしまう。もちろん血がついたりしたら糸は台無しです。だからハンドケアは、つねに予防の要素が高いですね」
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THREE|染織家 清水繭子さんが語る、植物の力
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