1969年に発売されたクォーツ式腕時計の影響により、長らく伝統的な機械式時計を製造してきた老舗ウォッチメーカーが大打撃を被るという、スイス時計界最大の危機「クォーツ・ショック」。
その渦中の1983年、衰退の一途をたどっていたスイス時計産業に、画期的なコンセプトを持つ腕時計が登場した。それは、プラスチックケースにクォーツ・ムーブメントを搭載するという、これまでの伝統とは一線を画したニューエイジのための時計。当時、陣頭指揮を執っていた、いまは亡きニコラス・G・ハイエックは、既存の概念を覆しながらも、生粋のスイス製ウォッチであることを強調すべく、ブランド名に「スウォッチ」と名付けた。
素材の見直しだけでなく、ケースがムーブメントの基板を兼ねるという新しい構造(『オリジナルズ』のみの特徴)を開発し、部品数を減らすことで大幅なコストの削減にも成功。高い実用性と低価格を両立し、瞬く間に世界を席巻することになる。
ただし、このような素材や構造の目新しさは、あくまで舞台裏の開発秘話に過ぎない。スウォッチの醍醐味は、フォルムやカラーリングに縛られない目まぐるしいほどの豊富なデザインバリエーションにある。1986年の「POPスウォッチ」、1990年の「クロノ」、1991年の「オートマチック」と、順調にアイテム数を増やし、同年には総生産数1億本を突破。“ハイ・デザイン”“ハイクオリティ”“リーズナブルプライス”のキーワードのもと、世界的なブランドへと成長する。
その後も、世界一薄いプラスチック時計「スキン」や、“インターネット・タイム”という新しい概念を持ち込んだ「スウォッチ・ビート」など、ユニークなコレクションを次々生み出す。1990年代にはプレミアムが付くほどの人気を獲得し、世界中に多数のコレクターを生み出した。また、スウォッチブランドを核とした「スウォッチ グループ」を築くにいたり、いまや時計界の趨勢を担う一大派閥に成長している。
【創業年】1983年
【創業地】スイス ビエンヌ
【主なシリーズ名】Gent、New Gent、ザ・クロノ、クロノプラスティック、スキン、アイロニー
【問い合わせ先】スウォッチ グループ ジャパン スウォッチライン 03-3980-4007
公式サイト:http://www.swatch.jp/
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