今回紹介するショップは、長野県上田市にオープンした衣料品と雑貨の店「arkansas」。東京から新幹線で一時間半。オープン以来、全国からの来客で賑わう店内をリポート。
文=玉崎景
ランドスケーププロダクツによる内装に、店主・湯本氏の好みが映える
長野県上田市は戦国武将・真田氏発祥の地。城下町の面影を残す風情ある街並のなかに、モノを媒体に人が行き交い、これからの長野県のカルチャーを牽引するショップがある。
お店の名前はarkansas(アーカンソー)。2008年3月にオープンしたばかり。細長く奥行きのある約110平方メートルの店内では、入り口側に普遍的なリアルクローズが贅たくに並び、奥側には雑貨のコーナーがある。ともにオーナーの審美眼によって選び抜かれたそれぞれが、店内を二分することなく、ほどよく溶け合っている。
オーナーの湯本隆氏は、「世代や性別を問わず、“良いもの”を楽しむことのできるお店を」と漠然と考えていたときに、
「For stockisits」に出向いたことでその構想が固まったという。
「For stockisits」とは、2007年9月5日から3日間、東京・原宿にあるplayoutgalleryにおいて、国内インテリア・デザインのメーカー、ショップ17社が参加して行われた合同展示会。多彩な顔ぶれが一同にそろい、モノをつうじて人と人がつながることを目のあたりにしたこの3日間は、一部海外メディアにおいても取り上げられたほど。これからのモノづくりと展示会としての新たな可能性を提示した。
湯本氏は「For stockisits」に出展されていた雑貨に、自身でこれまでバイイングしたものを加え、独自の世界観を形成。arkansasのオープンに備えた。内装設計はこれまでに話題のショップデザインを数々手がけてきたランドスケーププロダクツ。白を基調した空間に、ところどころ差し色として水色を落とし込んだ。入口に設けたふたつの大きな窓からは、差し込む光が気持ちいい。