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2008.11.28

BankART BANK under35|西田 司+藤村龍至
URBAN COMMONS
建築家による建築による都市の再考


西田 司と藤村龍至という、ともに1976年生まれの建築家による二人展が、横浜トリエンナーレの連動企画としてBankART studio NYKで開催中だ。
URBAN COMMONS=都市の共有物について、実際に都市に建築をする二人の建築家による省察。今回の展示方法はそれぞれの建築のプロセスを、模型や図面によってつまびらかにするというもの。
かたや、自身の標榜する「超線形設計プロセス」から生まれる模型の連なりが、ここではないどこか架空の都市のようでありながらリアルな都市の風景をつくり出している藤村龍至。こなた、建築が生み出す固有の風景を、展示空間の床面に大胆にも散りばめた図面と模型で表現、建築における多様性をそれが建てられる敷地や風景といったそこにあるものに具体的に結びつけた西田 司。
そんな異なる方法論で建築を語る二人の展示からは、異なることでこそ共存可能な、いまそこにある都市の多様なあり方とその問題点が浮かび上がってきているようにもみえる。
西田 司、藤村龍至という二人の建築家からのメッセージは、東京という都市に暮らす私たちにとっての、日々暮らすことの闘いへの静かな問いかけでもある。

協力・写真=西田司、藤村龍至建築設計事務所
まとめ、文=加藤孝司




本展は、建築家・山本理顕氏のディレクションにより開催される展覧会である。西田は野毛で計画中の「横浜アパートメント」、藤村は高円寺に竣工した「BUILDING K」を中心に、それぞれの設計コンセプトを展示している。
私たちは同じ1976年に生まれ、80年代の東京郊外で育ち、バブル崩壊後の90年代後半に建築を学んだという共通の背景を持つ。郊外化が進行し、コミュニティも場所も失われていくなかで、どうやったら都市に濃密な経験を取り戻すことができるか、という問題意識もまた、共通している。
「横浜アパートメント」と「BUILDING K」の共通点は、ともにコモンスペースを内包していることである。前者は1階に、後者は屋上に、それぞれコモンスペースを持っている。ここでは、こうしたコモンスペースでのアクティビティの可能性を、西田は都市のグランドレベル(1階)、藤村がルーフレベル(屋上階)を切り口に、それぞれ表現している。


それらのスペースはそれぞれの建築の特徴に留まるものではなく、それぞれの地域(野毛、高円寺)独特の建築のあり方の提案であると考えた。ここでは、西田は「インタラクション」、藤村は「設計プロセス」をテーマに、それぞれの建築がどのように生まれ、また地域を再定義していくのか、コンテクストとの関係や、それを描くための方法論を表現しようとした。
こうした建築の設計によって得ることの出来るアクティビティの場や、建築言語のような都市の共有物の総体を、「URBAN COMMONS」と名付けた。「保田窪団地」や「建外SOHO」の実践を経て、「地域社会圏」の構想を提示している山本氏と、建築の可能性について議論しているうちに浮かび上がってきた概念である。
「URBAN COMMONS」は、都市空間に濃密さを取り戻すための建築的な方法足り得ると、私たちは確信している。



BankART Under35
西田 司+藤村龍至 URBAN COMMONS


場所|BankART studio NYK 1F (BankART Mini)
   横浜市中区海岸通り3-9
期間|〜2008年11月30日(日)
時間|10時〜19時
入場|900円(共通)
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