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![]() 長岡勉 Just Insert
![]() PROTOTYPE EXHIBITION 02
さまざまなアイデアが凝縮したプロトタイプのかずかず。今年で2回目となる「PROTOTYPE EXHIBITION 02」がゴタンダソニックで開催中です。
文=加藤孝司
かたちはイメージのなかから生まれ、それは空間のなかで具現化する。 プロダクトデザイナー、家具デザイナー、建築家。それぞれことなるジャンルで活動するデザイナーたちが手がける商品化する前のプロトタイプ。 デザインは日常のなかに潜む問題に対して、なにかしらの方法で対処するための方法論である。 2回目となる今回は29組のデザイナー、建築家たちのプロトタイプ作品が集まった。 プロトタイプといえども、そのほとんどがいますぐ製品化してもおかしくない、クオリティの高さをもっているのも、このPROTOTYPE EXHIBITION の特徴だ。 ここに参加するすべてのクリエイターたちの、イメージを具現化するモチベーションの高さはものすごいものがある。 たとえば建築家の山口誠さんは、木材を四角くくり貫いてフレームを作った。それは今、山口さんが興味をもっているというデザインのスタート地点としての「無垢」というイメージに対応している。無垢の木材のフレーム。そのあまりに普通な平凡さがデザインになったとき、その平凡さが強い魅力になることを、このプロダクトは教えてくれる。
プロトタイプとは一般的に、製品の量産前段階につくる試作品のことをいう。一般に流通することを目的に作られた製品とはことなり、一点ものという性質上、必然的に手間隙をかけて作られたプロトタイプには、作家の意思がダイレクトにこめられることになる。 ときにデザインが個人的なエゴになったり、消費のサイクルを促進するだけのものであったりすることがある。 現代では3D技術の確立により、プロトタイプを作らずに、製品のおおよその精度を測ることは可能だ。そのため、製品の価格に直接反映する過度なプロトタイプの作成を不経済とみる向きもある。 それだけに製品化することを目的に作らたプロトタイプや、思考の過程のなかで必然的に生まれてきたプロトタイプには、デザイナーとしての作家の社会との関わりかたがあからさまに反映されるし、ときにそこに執拗な作家性をみることも可能だ。 家具やテーブルウェア、フラワーベースや照明器具、そしてスケッチ。プロトタイプ作りは、作家の社会との関わりの入り口でもある。
それがかたちをもち、ある空間に現れるとき、ちいさな変化がその場所におこる。 それは物がひき出すストーリーであったり、空間を感じさせるマジックであったり、ちいさな気づきであったり。 彼らデザイナーが生み出すアイデアは、日常のなにげない仕草を、ほんのすこし豊かに変えてくれる。それはたとえ日常に劇的な変化を生み出さなくても、じんわりと感覚に染み付いていくなにものか。 日常の問題解決の方法としてのプロトタイプと、作家の作家性のあらわれとしてプロトタイプ。プロトタイプであるがゆえの物としての純粋な可能性がひめられた、展示作品のかずかず。それらが生み出される作家の思考の過程を垣間見ることのできるPROTOTYPE EXHIBITIONに、ぜひ足を運んでいただきたい。 参加デザイナー: 芦沢啓治、AN Architects、安藤僚子+MS4D、インデザイン、岡安泉、勝間田慎也、工藤健太郎(from delibab)+加藤麻紀、熊谷彰博、クリス・カービー、坂井美紀+M4SD、清水勝広+MS4D、studio note/寺山紀彦、竹内茂一郎、トーマス・アントニエッティ、ドリルデザイン、長岡勉、Niimi、nosigner、橋本潤、VINTA、ファロデザイン/住吉正文、MicroWorks、参、三澤直也、山口誠、山中祐一郎、横尾真、Leif. design park、渡邊義徳
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