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![]() ![]() 「FRAMES Shigeki Fujishiro」が開催中 デザイナー、藤城成貴インタビュー マルセル・デュシャンやアレキサンダー・カルダーによって生み出され、キネティックアート(動く美術)の一部として誕生した「モビール」。これまで家具を中心に数かずのデザインを手がけてきた藤城成貴氏は、キネティックアートの影響を受けながらも、「モビール」を通し、グラフィカルで新たな表現に挑んできた。その結果が現在SFT GELLERYにて開催中の「FRAMES Shigeki Fujishiro」にあらわれている。 会場内では、空間にやさしい影を写し出し、また観ているものにどこか幸せを運ぶ。そんな「モビール」がかたちづくられるまでの経緯を、藤城氏にうかがった。 文=武井正樹 写真=北原 薫 ──藤城さんといえば、「家具のデザイン」というイメージがありましたが、モビールを制作され、そして今回のエキシビジョンにいたるまでの経緯をお聞かせいただけますか? ある日、友人の家の遊びに行ったときにモビールがたくさん吊るされていました。しかし、その多くは子ども向けのもので、もっとインテリア向けのものがあってもいいのかと思ったのがそもそものきっかけです。ならばデザイン性のあるものをモビールとしてライフスタイルに取り入れてみたらどうかな、と。それが2006年の春、独立した一年目のときでした。それから試行錯誤を重ねながら、また製造してくれるメーカーを探してみたんですが、なかなかいい出会いがなく、モビール制作は一時中断。それから2008年に再始動し、ロサンゼルスにあるインテリアショップ「tortoise」にてエキシビジョンを経て、今回の「FRAMES Shigeki Fujishiro」展開催にいたりました。 ──藤城さんのモビールはなんといってもスケルトンになったグラフィカルなフレーム、それが宙に浮いている姿が特徴的ですね。今回の制作はすべてご自身でなさったそうですが、苦心された点はありますか? この形にいたるまで、多面体のものを作ってみたんですが、やっぱりシンプルな形の系列に落ち着きましたね。 材料は檜を使っています。苦心した点といえば、コーナーでの留め方くらい。 ![]() ──今回のFRAMES展を拝見して、モビールもさることながら、照明によって壁に写し出されるその影にも目を奪われました。これは最初から意図されていたんですか? それは全然想定していませんでした。ある時、モビールを作ってアトリエで飾ってみたところ「あれっ」って。照明の当たり具合はもちろん、室内での空調の強弱でも影の表情は変わるので、個人的にも空間演出の楽しみが増えましたね。 ──先ほどから会場内を拝見していると、ご来場者がゆらめくモビールを楽しそうに目で追っている姿をたびたび見受けられますね。 今回の会場が国立新美術館内ということもあり、連日幅広い年齢層の方にご来場いただいています。ご来場者のなかにはこれまでデザインに興味がない方もいらっしゃると思いますが、そういう方が純粋に観て、「家にもほしい!」っておっしゃることがなによりも嬉しいですね。デザイナー冥利に尽きます。 ──最後に今後のご予定をお聞かせいただけますか? 現在、株式会社サイトーウッドのディレクションを手がけています。 サイトーウッドは静岡県で半世紀以上にわたり、成型合板の技術を応用したインテリア用品を製造するメーカーです。 ![]() 今回のディレクションでは歴史のあるアイテムを再考して、一部でありますが新たにデザインも起こしました。デスクまわりのものを中心に、過去と現在のデザインを並列に見せた新しいコレクションになっています。サイトーウッドの商品も「FRAMES」期間中、会場のSFTにおいても販売しています。 あとは個人的には改めて家具を作ってみたいですね。きちんとしたテクノロジーをもったメーカーと一緒に、純粋に家具を作れたら、そんなことを考えています。
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