DESIGN ACADEMY EINDHOVEN Dirk van der Kooijの椅子を専用のロボットが作っているところ。最後は工具を使って人力でエッジを削り整えていた。
2011.06.16
Salone Internazionale del Mobile|ミラノサローネ国際家具見本市 2011
川合将人のミラノサローネそぞろ歩き 後編
インテリアスタイリスト&ジャーナリストとして活躍する川合将人がお届けしている、ミラノサローネ・レポート。
後編となる今回は、今年特に内容が充実していたオランダのデザイン学校 DESIGN ACADEMY EINDHOVENの
卒業生による展示を中心に、強く印象に残ったブランドやデザイナーの仕事をまとめて紹介する(
前編はこちら)。
写真・文=川合将人
とくに目をひいた、オランダの「DESIGN ACADEMY EINDHOVEN」
50周年という記念すべき年を迎えた本年のサローネも、約1週間の期間中に例年どおり数多くの展示が開催された。
<エルメス>から家具を発表したエンツォ・マーリや、<メリタリア>で好き放題なデザインを発表しつづける
ガエターノ・ペッシェなど、いわゆるイタリアの巨匠系も健在ではあったが、振り返ってみて一番強く記憶に残ったのが、
市内の会場でおこなわれた「THIS WAY」と題されたDESIGN ACADEMY EINDHOVENの展示であった。
家具や照明、テーブルウェアにテキスタイル、映像作品など、卒業生による多種多様なアウトプットを体験させてもらったが、
どれもコンセプトが明快であり、造形化されたモノとしての完成度も非常に高い。単純に形や見た目だけのあたらしさを提案しているものは少なく、使用する素材や製造方法のプロセス自体に斬新な観点や技術を取り入れているものが目立ち、見ていて勉強になった。
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DESIGN ACADEMY EINDHOVEN 色彩のグラデーションが美しい、Dirk van der Kooijの椅子。ほかにテーブルやロッキングチェアなども展示されていた。
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DESIGN ACADEMY EINDHOVEN 巨大なプラモデルのような姿をしているのは鳥の巣箱の集合体。Eveline Visserのデザインによる《Bird City》と名づけられたもの。
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例を挙げるとすれば、ロッザンナ・オルランディーでも展示されていた、Dirk van der Kooijの椅子だ。
素材となっているのはペレット状のリサイクルプラスチックを溶解させたもの。それを大きな黄色いロボットがプログラミングに従って絞り出し、何層にも重ねて形を作っていく。型を必要とせずに3次元の立体物を自由に成形できるラピッドプロトタイピングの技術を応用しているらしいが、完成した形状や色彩が何とも言えず、オブジェとしても魅力的であることに感動した。
また、前編で紹介したようなテキスタイルに焦点を当てたものも複数あったが、印象的だったのはMichelle Baggremanのデザインだ。
使い古したプラスチック製のバッグに加工をほどこして織物にし、これまでにないあたらしいファブリックを作り出していた。
チープなプラスチック素材を異なる特性をもった強度の高いファブリックに変身させる手法がすごい。
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LENNEKE LANGENHUIJSEN 木材を織物に加工したテキスタイルを使った、DESIGN ACADEMY EINDHOVEN出身のデザイナーのスツール《TUTU》。こちらは別会場での出展風景。
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DESIGN ACADEMY EINDHOVEN プラスチック製のバッグからあたらしいファブリックを作り出した、Michelle Baggremanの展示。
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ほかにも、33個の鳥の巣を大きなプラモデルのような造形にまとめた《Bird City》と題されたEveline Visserのデザインなど、
とにかく見所が多かった。会場内には実演販売さながらにスタッフがサンドウィッチなどの軽食を作って販売する特設キッチンや、それらを買って食べられるカフェや読書スペースなどもあり、来場者がリラックスしながら先端のデザインに触れられる環境が作られている点もよかった。
展示されていた個々のデザインは、すでに各国のギャラリーやメーカーから販売が決まっているものも多く、
あらためてDESIGN ACADEMY EINDHOVENのレベルの高さを実感した年となった。
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Page1 川合将人のミラノサローネそぞろ歩き オランダの「DESIGN ACADEMY EINDHOVEN」
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Page2 川合将人のミラノサローネそぞろ歩き 今年は合板も注目の素材