最後に、この季節にミラノを訪れたのは、もう10年くらい昔のことだ。もちろん、毎年4月に開催されるインテリアとデザインのもっとも重要なイベント、ミラノサローネを見るために。
まだ、右も左もわからない若い20代前半のころ、イベント自体はもちろん、会場の環境・雰囲気、世界中から足を運ぶ人々の多さ……。この季節のあまりにもきらびやかなミラノの街の姿に、ただただ圧倒され、そこでスポットライトを浴びるメーカーやデザイナー、そして彼らの作品の数々を、憬れをもって眺め、街を巡り歩いていたことをよく覚えている。
そして、いつのまにか10年が過ぎ、僕は再びミラノへ向かった。本当に久しぶりにミラノサローネを見に。そこにはちょっとした個人的な理由がある。
写真・文=ヤマダユウ
いままで、デザインの業界と密接に関わりながらも、ある程度の距離を保ちながら、ときには客観的に、そしてときにはシニカルに接することで、自分の立ち位置をつくってきた。
arflex
ミラノサローネの本会場である、フィエラのarflexのブースを訪ねた。カルロ・コロンボやCKRの新作を中心に展示を行っている。ノックダウン式でコンパクトなパッケージに収められたカルロ・コロンボの新作チェア「GIADA」は、arflexの試みとしては新鮮だった。
またCKRデザインのブックシェルフ「HILLSIDE」が個人的には大変好み。CKRとは、サローネの期間中、さまざまな会場で出くわした。着実に良いプロダクトをリリースしている彼らには今後も期待したい。
B&B Italia
ドゥリーニ通りに面したB&Bのショールームでは、インドアとアウトドアをテーマに新作家具を多数発表。アントニオ・チッテリオのウオールシステムの新作シリーズが素晴らしかった。こんな家具のあるオフィスで仕事をしてみたい。もちろん大容量だし。アウトドアのシーンはとても優雅な印象。女性的なパトリシア・ウルキオラの新作ソファや、ジャン・マリー・マッソーの新作などがディスプレイされ、高級リゾート感を演出。正面のウィンドウでは深澤直人氏のサイドテーブルも展示され、内容、見応えとも十分。
次回は、自分なりの目線で、そのほかの会場の様子を多数紹介しよう。
ヤマダユウの「ミタヨサローネ」
2009ミラノサローネ観てある記(2)につづく