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![]() マーティン・バース / MAARTEN BAAS
1978年ドイツ・アンスバーグ生まれ。高校卒業後の1996年、オランダにあるアイントフォーフェン・デザイン・アカデミーに入学。在学中にキャンドルホルダー「ナックルス」、ブックシェルフ「ヘイ、チェア、ビー・ア・ブックシェルフ」をデザイン。2000年にはミラノで学ぶ。2002年にアイントフォーフェンの卒業制作のために用意された「スモーク」は、既成の骨董家具を燃やしただけの野心的な作品だ。
スモークという作品でアートとプロダクト・デザインの垣根を破壊したマーティン・バースは、その一作だけで世界中のアヴァンギャルド、先鋭的なフリーキーな人々の注目を集めた。バースはそのスモークに至る道のりの過程でさまざまな突飛ともいえる家具に対する執着的な実験を行なっている。そのひとつは、町で拾ってきたバロック趣味の家具を自室の窓から投げ落とすといった、まったくもってアナーキーな発想であった。 2004年5月、ニューヨークのモス・ギャラリーで25の歴史的な名作家具を燃やしたコレクションを発表。翌2005年には着色した工業用粘土を使用したクレイ・ファニチャーを発表。 クレイ・ファニチャーは金属を骨格として家具の基本のかたちをつくり、その上に工業製品である特殊な粘土-インダストリアル・クレイをぬり重ねて成型していく。それはバースみずからの手でまるで彫刻作品をつくるかのような過程を経て製作されていくのだ。 素材となっているインダストリアル・クレイは通常の粘土より硬質で、熱して練る事によって手による成型が可能になる。しかも冷えるとプラスティックのように硬くなる性質をもっているので、昨今ではフィギュアの製作にも使用されている。 2006年8月には東京のシボネ・ギャラリーで個展を開催。既存の作品スモークとクレイ・ファニチャーのエディション作品を発表。好評を博した。 2007年のミラノ・サローネでは歪んだ形の巨大なスカルプト・シリーズ、そしてドローグからはFranck Bragigandとの共作で、打ち捨てたれたスクラップをマテリアルにしたブックシェルフを発表。 時代の空気感とマニアックな感性をあわせもったマーティン・バース。その創作思想は、「いま」という時代を敏感に察し取りながら独自の地平を切り開いていく。
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