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![]() コンスタティン・グルチッチ|Konstantin Grcic
インダストリアルデザイナー
1965年ドイツ・ミュンヘンにて、ユーゴスラヴィア人の父とドイツ人の母のもとに生まれる。地元ミュンヘンにて木工を学んだのち渡英。ロンドン王立芸術学院(ロイヤルカレッジ・オブ・アート)を卒業後、ジャスパー・モリソンのスタジオで1年間働く。1981年に独立、地元ミュンヘンに戻りみずからのスタジオ Konstantin Grcic Industrial Design (KGID) を設立。 グルチッチはその製作の過程においてクラフト的作業を重視しており、製図作成の前にボール紙での実寸大のモデルの作成をおこなっている。 その後コンピューター上での3Dでの作成、そして2D、再びボール紙でのモデル作成と、コンピューターをデザインツールとしてではなく記録装置として使用しているという。 2000年にマジス社から発表された「チェア・ワン」はそういった過程を経てつくられたものだ。 イタリアを代表するインダストリアルデザイナーであるアキッレ・カスティリオーニは晩年、グルチッチを自身の『精神的な後継者』と名指ししていた。 2001年にフロス社から発表した照明「メィデイ」で、1954年にイタリアで設立されたグッドデザインに与えられる名誉ある賞、コンパッソ・ドーロ賞(金のコンパスの意)を受賞。 グルチッチの現在までに開発したプロダクトのなかで彼の経歴をもっとも有名にしたメィデイは、メガホンのような形状をした、まるで建築現場にでもありそうなはなはだ実用的なランプである。手にして持ち歩いてもいいし、床に置くこともでき、はたまたフックに掛けてウォールランプ、そして天井に吊るせばペンダントランプにもなる。MOMAのパーマネントコレクションに選定されている。 2000年にクラシコン社から発表した、けして座りやすくはないサイドチェア「カオス」は、「安逸は怠惰のもと」であることを表現した名作チェアである。それは座るということの根源に気付かせる機能的なインダストリアルデザインでもある。クライアントはカッペリーニ、マジス、プランク、イッタラ、ドリアデ、フロス、モローゾ、日本のMUJIなど多数。 また空間デザインもいくつか手がけ、なかでも2000年にワイマールのゲーテ国立博物館で開催されたゲーテ/グルチッチの展示空間は美しく詩的であった。 8世紀のドイツを代表する詩人ゲーテ(「ファウスト」「若きウエルテルの悩み」)の生誕250周年を記念して、歴史のなかで忘れ去られていた感のあるゲーテという偉人の所蔵品と、ドイツうまれのグルチッチのプロダクトを同じ空間に並置した展覧会。それは従来の美術史の固定観念から離れて、グルチッチによって選ばれた歴史的所蔵品と極めて現代的なプロダクトという、一見して相反するものを並置することによって得られる独自の視点からの歴史の再認識と、自らのプロダクトの再解釈が感じられて興味深く刺激的である。 2005年「日本におけるドイツ年」に合わせて、青森の酒造メーカー八鶴で、いくつものサークルが組み合わされた印象的な「SAKE8」という日本酒のラベルをデザイン。 2006年銀座メゾンエルメスで開催された、白い脚をもった美しいテーブルが記憶にあたらしい、写真展「木村伊兵衛のパリ」の空間デザインなど日本との関わりも深い。 2005年、英国の出版社フェイドン社より作品集が出版されている。 現在その動向がもっとも注目されているインダストリアルデザイナーのひとりだ。
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