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櫻井賢之
2007.10.24

スタイリスト 櫻井賢之|Vol.5

「かぶく」ときに最高のレザーブルゾン

スタイリング=櫻井賢之(Vivid)
photos:Jamandfix


その窮屈感が革フェチにはたまらない


レザーブルゾンは毎年買います。上で紹介しているバレンシアガのレザーブルゾンは今シーズン買ったものです。
で、何着もおなじようなのを持っています、懲りもせず(笑)。もちろんレザーは好きなんですが、どうして買ってしまうのでしょう。僕が革好き、革フェチなのは間違いないです。
これからのシーズンは、デニムにTシャツ、それにライダースという格好が多いですね。バレンシアガやディオール オムのブルゾンは、その窮屈感がたまらない魅力。着込むほどに自分の身体なりに変化してきます。

今回選んだ5着は、「かぶきもの」に最高のアイテムですね。男は革ジャンを着ると、スターになりたい願望とかがふつふつと湧いてきます。僕もバンドをやっていたころの記憶や当時の思いが身体に蘇ってきます。

今回は、時代を表現するラグジュアリーな方向性のものと、スタンダードを追いかけたカタチを取り上げました。
僕の場合、撮影現場では、レザーにデニムやフレアのコーデュロイなどが多いですが、トラウザースにブーツのドレス的な着こなしにもフィットする5着です。


ディオール オムに一票


2007-08秋冬コレクションを最後にディオール オムのアーティスティックディレクターを去ったエディ スリマンのラスト。
ここで取り上げたのは僕からのオマージュです。
エディは毎シーズンレザーを出していて、このバランス感にも彼のデザインの特徴がよく出ていますね。袖が長くて、肩が小さくて、そのバランスはとてもきれいで、彼の絶対美学がうかがえる。コンパクトフィットのシンボライズな一着です。

フェンディのブルゾンはもこもこしたボンディングの感じがいいですね。ライダースなのに中綿入りで、とてもラグジュアリーな仕上がりになっています。背中の機能性を与えるアクションプリーツもデザインポイントです。
バレンシアガは、時代のビート感とフィーリングのエディット(編集)がとても上手。これもほどよいエッヂ感があって、とてもフォトジェニックな一着です。ふだん黒のアイテムが多いので、黒茶のコンビのレザーはスタイリングに便利なんです。

リック オウエンスは毎シーズン、いい革を出します。味だししている感じはしないのに、クタッとした表情をつくるのがとても上手い。レザーとスカンクファーのコンビネーションも最高です。
east westは、大好きなんですよ。カスタムレザーの王様で、「スモーク」という代表作がありますが、これはモデル「ウィンチェスター」です。

トム・フォードはeast westをオマージュしたレザーアイテムを出しているし、役者のヴィンセント・ギャロもよく着ていますね。これはスラントポケットが特徴で、細くて長いアームと、タイトフィットがたまりません。

秋冬コレクションで「オーガニックで暖かい雰囲気を取り入れたかった」と語ったデザイナー、シルヴィア・フェンディ。カーフレザーのブルゾンは、前身頃と袖にさり気なく綿を入れることで、一見細身のシルエットにふんわりとした雰囲気と、触ったときの柔らかさをプラス。メンズコレクションでありながらどこかフェミニンさを感じさせるけれど、クチュール的なカッティングやボリューム感を取り入れ、クラフツマンシップあふれる洗練さをアピールする。

レザーブルゾン¥498,750(フェンディ/リステアTel.03-5159-0595)

Dior Hommeの得意とするレザーブルゾン。フライトジャケットの型にシルバーのジップを使用。アームの細さやタイトシルエットにより、ハードでありながらセンシティブな印象を与える。

レザーブルゾン¥441,000(ディオール オム/クリスチャン ディオール Tel.03-3263-2266)

エポーレット(肩章)などミリタリーディテールが迫力と個性を与えているツートーンのライダースタイプ。

レザーブルゾン¥341,250(バレンシアガ/バレンシアガ ジャパンTel03-5775-4247
www.balenciaga.com)

柔らかなラムレザーを用いたライダース。リック オウエンス独自のコントラストのあるシルエットに、縫製後に洗いの加工を施した退廃的な表情が新鮮。首元のスカンクファーは取り外し可。

スカンクファー付きレザーライダースブルゾン¥397,950(リック オウエンス/Pred.P.R.
Tel.03-5428-6484)

70年代を代表するクラフトレザーの雄といわれるeast west。正式名称は「EAST WEST MUSICAL INSTRUMENTS CO.」といい、もとはギターのハードケースなどを作るメーカーである。
ジミーヘンドリックスを筆頭とする数々のロックミュージシャンのリクエストによって、オーダーメイドのレザージャケットを作るようになったといわれている。その生産期間は60年代後半から70年代前半のわずか10年弱。生産数が少ない上に、コンディションのいいものは入手困難で、コレクターズアイテムとしても名高い。

ヴィンテージレザーブルゾン¥533,400(イーストウエスト/ベルベットTel.03-5428-5856
www.velvet-tokyo.com)


次回は「サクライズムSPECIAL」をご紹介します。お楽しみに!


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SAKURAI Masayuki/櫻井賢之
 


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