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THEATER|Tokyo Tips
2009.07.07

就任記念プログラムのラインナップも発表

野田秀樹が東京芸術劇場の芸術監督に就任

 
日本最大級のターミナル駅である池袋駅ちかくに1990年に開館した東京芸術劇場が、19年目となる2009年7月1日に、おおきな転機をむかえた。

日本の演劇界を30年に渡って牽引し、演劇だからできる自由な表現と、演劇でしか感じることのできない濃密な感動にあふれ、多くの観客と演劇人を刺激しつづけている劇作家であり、演出家、そして役者である野田秀樹氏が初代芸術監督に就任した。

文=金子英史

この劇場で芝居の本当のチカラを見せていきたい

野田秀樹氏の初代芸術監督就任、および就任記念プログラム発表の記者会見が東京芸術劇場にて開かれた。

壇上には、野田秀樹とともに大竹しのぶ、渡辺いっけい、北村有起哉の『ザ・ダイバー』日本バージョンの役者面々をはじめ、演出家の謝珠栄と『天翔ける風に』のスタッフ、イギリスの劇団『プロペラ』の役者陣、そのほか、若手演劇人、そして芸術家の日比野克彦など、演出家、俳優、アーティストなどさまざまな顔ぶれが集まった。

これまでは、貸し館として利用者を募るカタチで運営されてきた東京芸術劇場だが、これからは野田氏の指揮のもと、積極的に自主事業や共同制作、提携公演を展開し進めていくとのこと。
その就任記念プログラム作品は非常に華やかで、内容の濃いラインナップとなっている。

野田氏は、「30年間、(演劇を)やっていてあまり感謝したことがないのですが、(この壇上に集まってくれた方々に対して)本当にありがたかったと思う」と述べ、さらに現在、公演中のイギリスの劇団『プロペラ』の舞台装置が、トラブルで日本に届かなかったことを伝えた。

「非常に前途多難ですが(笑)、しかし、これは演劇の底力をみせるチャンスだと思っている。演劇は役者が舞台に立てば、演劇として成立する。それがこの東京芸術劇場の監督を引き受けた理由のひとつであり、この時代に災いを福に変えるチカラをもつ数少ない芸術、演劇はそういうものだと思っている。この劇場で芝居の本当のチカラを見せていきたい」と述べた。


そして記者団の「これからの芸術劇場の一番の特徴は何だとおもうか?」という質問に対し、

「2011年4月から1年間改修工事に入ってしまう。だから、2011年3月までの2年間にやるべきことは、ここに劇場があるということをひとに知らせることであり、特徴づけはその先ではないか。
とにかくアソコに行けば面白いものが観られる、という劇場にする。
今回の就任プログラムのラインナップも、ひとつのコトバで表せるテーマ性もない。ただ、自分がずっとお芝居をやってきた人間の“勘”として、これは面白いというものをピックアップした」
と答え、記者会見を締めた。

ほぼ“無用の長物”となりつつあったこの大きなハコ(劇場)を、野田秀樹はどのように変えてくれるのだろうか。
今後の彼の監督ぶりに期待が高まる。

就任記念プログラム

2009年7月2日(木)〜12日(日)
プロペラ
『ベニスの商人』『夏の夜の夢』/中ホール

2009年8月20日(木)〜9月20日(日)
NODA MAP
『ザ・ダイバー』/小ホール1

2009年8月21日(金)〜30日(日)
ミュージカル『天翔ける風に』/中ホール
ほか

2009年7月1日(水)〜9月6日(日)
日比野克彦アートプロジェクト「ホーム→アンド←アウェー」方式
[But-a-I]/アトリウム前広場

東京芸術劇場
http://www.geigeki.jp
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