
2009.09.07
沖野修也(Kyoto Jazz Massive)×社長(SOIL & “PIMP”SESSIONS)対談
日本が世界に誇る音――クラブ・ジャズ国内最大級イベント
「Tokyo Crossover/Jazz Festival 2009」の歩きかた
クラブ・ジャズとクロスオーバー・ミュージックによる国内最大級イベント「Tokyo Crossover/Jazz Festival 2009」が、今年は9月11日(金)新木場ageHaで開催される。第7回をむかえる今年は、発起人である沖野修也さんのDJ20周年という記念すべき年。イギリスから日本へと飛び火した、踊れるジャズ=クラブ・ジャズの歩みとともにキャリアを重ねてきた沖野修也さん。そんな彼のDJを聴いて育ち、いまや世界中のフェスに招聘されるバンドに成長したSOIL & “PIMP”SESSIONSの社長さん。現在のシーンを代表するおふたりとともに「Tokyo Crossover/Jazz Festival(以後、TCJF)の見どころを紹介します。
Text by Tomiyama Eizaburo
Photo by Jamandfix
あえて日本人アーティストに絞った豪華出演陣
――まず、今年のTCJFのキャスティングはどのように決められたのですか?
沖野 今年はフィーチャリングボーカルとか、日本在住の外国人DJをのぞくと、全員日本人アーティストなんです。つまり、沖野修也の20周年だけじゃなく、日本のクラブ・ジャズ20周年みたいなものにしたかった。これまで、松浦俊夫さんや須永辰緒さん、小林径さん、菊池成孔さんといったアーティストが全員集まることはなかったんですよね。井上薫くんや、Monday満ちるもTCJFははじめてだし。
社長 でも、みなさん世界に通じる音を出しているひとたちですよね。それはおもしろいですよ。
沖野 このまま外国にもって行っても成立するイベントにしたいというのが、TCJFをはじめた当初からのコンセプトなんです。でも、それが日本人だけで成立しているのがいいと思う。
初参戦となる注目のSOIL & “PIMP”SESSIONS
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――意外ですが、SOIL & “PIMP”SESSIONSは今年初参加なんですね。
沖野 某編集部では、“沖野はSOIL & “PIMP”SESSIONSが嫌い説”まで出たらしいですがまったくの事実無根です(笑)。会場をageHaに移した最初の年、メンバーの元晴くんとタブゾンビから「俺らも出してくださいよ」と言われて、その日に翌年の出演依頼をしたほどですから。
社長 でも、その年は自分たちのイベントが前週におなじ場所で入ってしまい……。あのときは青ざめました。昨年もスケジュールがあわなくて申し訳なかったです。
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沖野 そのあいだにバンドがどんどん大きくなっていったので、もう出演してもらえないんじゃないかと思っていましたから。
社長 出るに決まってるじゃないですか!
沖野 (笑) 今年は彼らにトリを務めてもらいますよ。最後においしいところ全部持って行ってもらおうかなと思って。
社長 楽しみです。僕は学生のころ、THE ROOMで沖野さんのDJをよく聴いていましたし、そのころは話しかけるのもおこがましい存在でした。こう見えても、沖野さんと僕は10歳ちがいますから(笑)。
沖野 デビュー前、彼らのデモテープを聴かせてもらって、これまたすごいのが出てきたなぁと思ってましたからね。あたらしい世代で日本から海外に飛び出せる“バンド”っていうのがいいと思ったんです。僕はモンドグロッソをプロデュースして海外にも行ったけどつづかなかった。だから、SOILみたいなのが出てきて個人的にもうれしいし、DJとして彼らをサポートできるのも感慨深いですね。U.F.O.とかモンドグロッソを聴いて育った世代ですしね。
沖野修也さん、DJ生活20周年を振り返る
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――ご自身にとって、20周年という節目はどんな気分ですか?
沖野 よくも20年やってこれたなぁと。DJで20年食えると思わなかったですから。でも、そんなたいしたことはやってないのに、ここまでつづけていると結構ハクがついてくるんですよね(笑)。
社長 僕は逆にまだ20年なんだって思いましたね。はじめて沖野さんを知ったとき、すでにすごいキャリアがあると思っていましたから。クラブ・ジャズシーンの先頭に立って引っ張ってきたひとですし、絶対に超えられない。DJは経験や場数の蓄積がすごく大きいんですよ、その経験値を少しわけてほしいですね(笑)。
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――20年間、つねに現場で見てきたなかでシーンが変わった点と変わらない点などありますか?
沖野 ジャズで踊ることが定着したのは大きな変化ですね。いまやクラブに行かないひともCDを聴いてくれているし、DJだけでなくバンドもみられますから。昔は踊れるジャズを演奏するバンドはなかった。一方、個人的にはクラブっていうものが大きくなったがゆえに、パイが増えて細分化されている危惧もあるんです。ひとことでクラブ・ジャズといっても、バンドとDJでちがうし、ヨ−ロピアン・ニュー・ジャズからブロークン・ビーツ、ハウス、テック・ハウスすごく幅が広がっている。だから、こういうフェスでいろんなひとを集めて、全部を観せられるのはいいことだとおもうんです。おおきくなって悪くはないんだけど、聞き手がセクト主義に陥らずにもっといろいろ聴いてほしいですね。
日本におけるクラブ・ジャズの歴史を凝縮
――今年の見どころはずばりどこでしょう?
沖野 毎年、詰めこみすぎというご批判をいただくんですが(笑)。5つのエリアすべてにトップ・アーティストが出演しているので、お客さんにはグルグルと回遊してもらって自分にあった場所で楽しんでほしいですね。でも、分刻みに移動しないと全部見られないかもしれない。
社長 たしかに、このメンツじゃ絞れませんね。個人的には沖野さんのライブセットを期待していますけど。
―― 最後に、TCJF 2009に向けてメッセージをお願いします。
社長 海外に行くようになってから、世界中のクリエーターやメディアが僕たち日本人アーティストに注目していることを肌で感じるんです。彼らがどういうひとに注目しているかというと、まさにここに出ているアーティストたちなんですよ。だから、クラブ・ジャズに馴染みのないひとも、海外から注目されている最新の日本文化を肌で感じてほしいですね。
沖野 日本のクラブ・ジャズ20年の歴史を凝縮したイベントになると思います。この間になにがおこなわれてきたのか、その結果として僕たちがどこにたどりついたのか、そして、これから僕たちはどこへ向おうとしているかということをたしかめてほしい。この日だけは絶対に見逃さないでください!
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Levi’s(R) Presents
「Tokyo Crossover / Jazz Festival 2009」
日時|2009年9月11日(金)
会場|ageHa(東京・新木場)
開場|22:00
前売り|5500円 当日|6000円 www.tokyocrossoverjazzfestival.jp
[ARENA(LIVE) CLUB JAZZ / CROSSOVER]
Shuya Okino’s 20th Anniversary Special Live Set
〔Feat.Monday 満ちる、菊地 成孔、Rob Gallagher(UK)、Tasita D’mour
(UK)、Masato Nakamura、B-BANDJ(FU-TEN
SOIL & “PIMP”SESSIONS、quasimode、ROOT SOUL
[ARENA(DJ) CROSSOVER / HOUSE]
Patrick Forge (UK/OKINAWA)
野崎 良太 (Jazztronik)
、DJ KAWASAKI feat.Heather Johnson (USA)、
Joyride (中本綾子,Yukari BB)
[TENT(DJ) TECH / DEEP]
Foog、
井上 薫 (seeds and ground)、
コスガ ツヨシ (cro-magnon / Jazzy Sport)、
Out Of Control a.k.a Naoki Nishida (O.C.D. / Jazzy Sport)、
佐藤 強志 (Black Edition)
[WATER BAR (DJ) RARE GROOVE / HIPHOP / FUNK]
Breakthrough (DJ JIN,Ladi Dadi,Masaya Funtasista)
DJ Mitsu the Beats (GAGLE / Jazzy Sport)、
黒田 大介 (Kickin)、
松下 昇平(M-Swift / 24-Carat)、
冨永 陽介 & Oibon (Champ)、
[ISLAND BAR / LOUNGE (DJ) CLUB JAZZ / CROSSOVER]
小林 径 (Routine Jazz)、
須永辰夫(Sunaga Experience)、
Raphael Sebbag (United Future Organization)、
松浦俊夫、
沖野好洋(Kyoto Jazz Massive)、
小川 充 (DMR)、
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SOIL&“PIMP”SESSIONS|『6』
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SOIL&“PIMP”SESSIONS
NEWアルバム
『6』
2009.9.16発売
価格|2800円
世界中の名だたるビッグフェスティバルを制覇し、ジャズをベースにロック、クラブ、パンク、ヒップホップなど、枠におさまりきらないオルタナティブなサウンドで衝撃をあたえつづけるSOIL&“PIMP”SESSIONSのNEWアルバム『6(シックス)』。
六本木で出会った6 人組の、6にまつわるエピソードからつけられた6枚目のフルアルバム。
SOILならではのコラボレーション作品が楽しめる今作はあたらしいサウンドをもとめ、既成の枠をうち砕き、つねに前進するバンドのいまが凝縮された一枚に仕上がっている。
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