深く響くハスキーボイス──23歳とは思えぬ表現力と、ポップスから民族音楽まで幅広くカバーする豊かな音楽性をもつシンガーソングライターEmi Meyer(エミ・マイヤー)。先日リリースされたニューアルバム『PASSPORT(パスポート)』では全曲日本語詞という自身初の試みに挑戦、日本での活動を本格的にスタートさせた。まっすぐに音楽と向き合い、心のままを言葉にした素直な詞の世界──全国ライブを直前に控えた彼女に、今作、そして自身のルーツについて聞いた。
文=オウプナーズ
写真=鈴木健太
──今作『パスポート』のテーマは?
このアルバムは旅にまつわるテーマが多いですね。私自身、実際に日本とアメリカを行ったり来たりしていましたし。ファーストシングルでもある『君に伝えたい』は、今後の音楽活動について悩んでいたころに作った曲で、悩んでいるなかでも直感的に“これだ”ってわかる瞬間がくる、それはとても大切なことなんだって気持ちを曲にしています。また、“幸せとはなにか”ということが『庭園』という曲で書かれていますが、いろんな土地へ行ったり来たりしているなかで感じた“自分はなにを求めているのかなんてわからなくてもいいんだ”という想いを歌にした励ましの曲、そんな私なりの世界に対するラブソングがつまったアルバムになっています。
──レコーディング中はずっと日本に?
制作期間は2008年の秋から2009年の夏くらいまでだったんですが、09年の5月に大学を卒業したので、それまでは行ったり来たりしていました。日本でライブや録音をして、またロスの大学にもどり、週末はサンフランシスコで録音して、またシアトルにもどってと(笑)。
──いまはどのくらいのペースで日本に?
半々ですね。全国ツアーで来日するまではアメリカにいます。
──全曲日本語詞ですが、日本語と英語、どちらのほうが歌いやすい?
書いてから実際に歌うまで、その曲に慣れるにはどちらもおなじくらい時間がかかります。英語の歌詞は自分から湧きでる気持ちを書いた曲なので、ライブで歌うときは言葉に集中するんです。日本語の場合は歌詞から曲を作るので、歌詞は頭に入っているから、今度は感情を大切にしながら歌っています。
──プロセスがちがう?
いまの段階ではそうですね。