
2010.03.08
深いビートとオーガニックサウンドが奏でる悠久の世界
BONOBOニューアルバム 『Black Sands』
BONOBO(ボノボ)ことサイモン・グリーンの4作目のニューアルバム『Black Sands』が3月13日(土)リリースされる。完璧なまでにプログラミングされたビートにオーガニックサウンドを重ねた独自の世界観を存分に味わうことのできる一枚に仕上がっている。
どこまでもつづいていきそうなエモーショナルサウンド
ジャイルス・ピーターソンが2006年の年間ベストアルバムに選ぶなど、世界的に絶賛された前作『Days To Come』から4年。待望のニューアルバム『Black Sands』は、彼のキャリアのなかでもっともコンテンポラリーな作品であると同時に、BONOBO(ボノボ)ことサイモン・グリーンというアーティストが、すぐれた生楽器の構成とアレンジの能力、そして卓越したビートプログラミングのスキルをそなえた、希代の音楽家であることを証明している。
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アルバム全体のトーンを決定づけるオープニングトラック「PRELUDE」。中国の雄大な山々を連想させるような優美なストリングのリフレインが印象的だ。BONOBOはそれをディープなビートとシンセサウンド、そしてカットアップされたヴォーカルのコンテクストに重ね、オーガニックサウンドをみごとダンスミュージックへと昇華させる。
つづく「Kong」では、彼に多大な影響をあたえたソウルジャズを、「Eyesdown」でのスキッピングビート、そしてサブベースのレイヤーのなかに組みこんだアンドレア・トリアーナのヴォーカルの使い方には、BONOBOが独自の解釈でツーステップを追求していることがわかる。
「El Toro」は鋭いビートにブラジル音楽のフレイバー、「We Could Forever」では優雅なギターラインとメランコリックなベースラインを融合し、「The Keeper」ではBONOBOとアンドレア・トリアーナの最高に情熱的でエモーショナルなソウルジャムを披露、揺れるような美しいメロディと、シリアスなビート&ベースのコントラストが印象的な「All In Forms」など、一枚のアルバムから異なるカラーがつぎつぎに飛びだしてくるのだ。
アルバムはタイトルトラックである『Black Sands』で幕を閉じる。メランコリックなワルツにホーンのウェイブが広がり、サウンドが止まったあとも耳のなかで鳴りつづける。壮大かつ情緒的なこのエンディングトラックには、終わってしまうことへの名残惜しささえ感じてしまう。
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ときに「叙情系ダンスミュージック」と称されるBONOBOのサウンド。まるで対極に位置するようなふたつの言葉が並ぶが、彼の世界を語るならまさにこの言葉に尽きる。複雑さと繊細さが共振し、柔らかな音色とヘビーなリズムが情感豊かなサウンドスケープを編み上げる。BONOBO(ボノボ)ことサイモン・グリーンのキャリア最高傑作との呼び声高い『Black Sands』は“必聴”と断言できる秀作といえるだろう。
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BONOBO|ボノボ
『Black Sands』
Beat Records / NINJA TUNE
発売日|3月13日(土)
価格|2200円
www.bonobomusic.com
01. PRELUDE
02. KIARA
03. KONG
04. EYESDOWN
05. EL TORO
06. WE COULD FOREVER
07. 1009
08. ALL IN FORMS
09. THE KEEPER
10. STAY THE SAME
11. ANIMALS
12. BLACK SANDS
13. BRACE BRACE(ボーナストラック)
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