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Masanori Naruse 

東京JAZZ 2009に出演決定――

ウーター・ヘメル再来日。ビルボード東京公演を完全リポート

2007年のデビューアルバム『ヘメル』で本国オランダのみならず、ここ日本でもブレイクを果たしたシンガー/コンポーザーのWOUTER HAMEL(ウーター・ヘメル)。今年の3月には、オランダが誇る“ポップ職人”プロデューサー、ベニー・シングスと再びタッグを組み、セカンドアルバム『Nobody's Tune(ノーバディーズ・チューン)』をリリース

東京JAZZ FESTIVAL 2009への出演が決まった彼が、この度セカンドアルバムを携えて、1年ぶりにビルボードへカムバック!! 5月20日にビルボード東京で行われたファーストステージの模様を完全レポート。


ブラックホール級の音楽性を体感

デニムにエナメルのスニーカーというこなれたカジュアルスタイルで登場したウーター。
“メロディボックス”という、見慣れないおもちゃのような楽器を手に「Quite the Disguise」を歌い始はじめると、オーディエンスは一瞬にして、その静寂のエネルギーに吸い込まれていった。
バンドとともに、アコースティックなサウンドが展開されていく。初日のファーストステージだというのに、5人編成のそのバンドが目くばせもなく完璧な間のとり方をとるその様子に、本当にベストマッチなメンバーなんだとすぐに気づかされることに。

とくに盛り上がったのが、「デビューアルバムを出した当時は、いつもこの曲でライブをスタートしていたんだよ」と歌いはじめた「Details」。ファーストアルバムからの大ヒット曲である。オーディエンスの多くも、これを生で聴けることを待ち望んでいただろう。ノリの良いリズムのこの曲に、自然とクラップが重なる。
またセカンドアルバム『Nobody’s Tune』からの先行シングル「One More Time On the Merry-Go-Round」はラジオでヘビーローテーション中ということもあり、大歓声を受ける。「買い物が好きだけど一番好きなのは楽器を買うこと」とウーターがオートハープを紹介し、その音色に心酔するパフォーマンスとともに歌いはじめたこの曲、彼のエンターテイナーとしての天賦の才能を感じずにはいられない。

Masanori Naruse 

アンコール前のラストを飾った「See you once again」は素晴らしいサプライズだった。原曲ではパーカッションのリズムが楽しいこの曲は、メキシカンテイストなアコースティックアレンジで披露された! ウーターを合わせたメンバー6人がギターを片手にステージ右袖にキュっと集まり、肩を寄せ合うというシュールな光景のなか、メキシカンテイストなギターとバンジョーでイントロを飾る。
ギターとバンジョ、ジャズテイストの音楽、そして6人の歌声がしっくりと交わるさまは、ミステリアスさを残す。アドリブもじつに格好いい。この曲を終えた後のオーディエンスからの拍手の大きさ、歓声にはすさまじい一体感があった。

自らの音楽をあえて定義するなら「ジャズ・ポップ」だというウーター。「ジャズ」の裏打ちをもちながらも、力強く歌い上げるさまはロックを感じさせ、バンドのリズムに合わせて踊る彼の様子にはヒップホップのエッセンスすらうかがえる。音楽ジャンルの枠を超えて、純粋に私たちを楽しませてくれるであろう逸材だということをまざまざと見せつけられた、何より“FUN”をもたらしてくれたステージであった。


セットリスト
1.Quit the Disguise
2.We Have Today
3.Sir Henry
4.Details
5.Breezy
6.Tiny Town|ピアノとボーカル、コーラスの融合が美しい、アルバムのなかでも指おりの刹那チューン。ずっしりと響くドラムと、力強くのびやかな歌声、優しいコーラスが共生したこの曲に会場はうっとりと聴き入ってしまう。
7.Once In a Lifetime
8.Useless Fraud
9.March April May|メンバー紹介と共にはじまった同曲は、なんとバンド全員で歌う! バンドのメンバー全員が美しいコーラスのハーモニーを生み出すとは、そうそう見られるものではないだろう。この曲のアドリブはなんとハモニカ! それがレトロさとモダンさの不思議な融合を生み出す。

10.One More Time On a Merry-Go-Round
Masanori Naruse 
11.Big Blue Sea|サックス奏者、バートの登場ではじまったこの曲。その効果もあってか、ストレートジャズ色の強い曲に。そのスウィングに身をゆだねるオーディエンス。ウーターの歌声は、なぜこんなに自然に、心にどっしりと入り込んでくるのだろう。バンドの美しいコーラスと融合し、その名のとおり、目の前に大海が広がるようなスケール感を魅せてくれた。
12.Don't Ask
13.In Between
14.See You Once Again
―アンコールー
15.Amsterdam|ウーターのピアノソロで披露。ついさきほどまで興奮していたオーディエンスは、その幻想的に広がる世界に、静かに惹き込まれていく……
16.Farewell
17.See You Once Again|アンコール前に披露したときよりアップテンポに、フルバンドで演奏。コントラバスの奏でる怪しいリズムと、ウーターの伸びやかで、細やかなリズムをしっかり押さえた歌い方が、自然とオーディエンスのクラップとコーラスを誘う。ギターのアドリブに、昇天したようにのるウーターには、やはり”ジャズマン“を感じずにはいられない。

この才能溢れるウーター・ヘメルへのインタビュー&フォトギャラリーを近日公開予定! 乞うご期待。

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