© Photo Courtesy of New Line Cinema

2009.10.07
ニック・カサヴェテス監督の手腕の見事さが光る秀作
『私の中のあなた』プレビュー
映画『きみに読む物語』で全世界に感動をとどけたニック・カサヴェテス監督がおくる、あらたな感動。
重い白血病を患う姉と、姉のために生まれてきた妹。そして姉の命を是が非でも守ろうとする母。これは特別な“家族”の話ではあるが、じつはなにげない普通の“家族”の話である。
10月9日(金)TOHOシネマズ日劇ほか全国ロードショー公開される。
文=金子英史
あなたなら、残りの“いのち”をどのように過ごしますか?
『チャーリーズ・エンジェル』や『イン・ハー・シューズ』などでおなじみのキャメロン・ディアスが、初の母親という役を演じた今作。
いつもはどちらかというとわがまま恋愛系女子を演じてきた彼女だが、
それが10代の姉妹というかなり難しい年頃なうえに、姉は白血病、そして妹はその姉のために生まれてきた、という複雑な家庭環境の母親役を見事に演じきっている。
さらにあの『リトル・ミス・サンシャイン』で魅せた、ポッコリお腹の天才子役アビゲイル・ブレスリンも、すっかりレディとなり、白血病の姉のためのデザイナー・ベイビーである妹アナを極上の演技で披露。
個人的には、白血病の姉ケイトを演じたソフィア・ヴァジリーヴァの演技が、上記のふたりよりもかなり印象強かった。
白血病で、精神的なさまざまな悩みをもつ十代の女の子という難しい役を、サラりと演じているところがこの上なくスゴい! まだ16歳の彼女だが、女優としてすばらしい才能の持ち主だと思う。
いままで、とくに目立った作品には出演していないので、今後の映画界で注目したい女優のひとりだ。
原作のジョディ・ピコー著『わたしのなかのあなた』は、わりと倫理や裁判が中心の話なのだが、
今作は焦点を“家族”に合わせ、病気の子どもをもつ“家族”の苦悩や強さ、そして病人本人の気持ちをうまく表現した作品に仕上がっている。そこはニック監督の手腕の見事さだろう。
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脇を固める名優たちにも注目したい。
91パーセントの勝率と、てんかんという持病をもつ弁護士にアレック・ボールドウィン、娘の事故死からようやく立ち上がった判事にジョーン・キューザック。
それぞれが、それぞれの悩みをもつ役柄の人間をしっかりと演じきり、このひとつの大きな“感動”をつくりあげているのだ。
──これは余談だが、試写会場では事前にポケットティッシュが配布されており、なにげなくいただいたのだが、映画の途中でその意味を理解した。
試写でもクライマックスへ向けて、号泣するひとが続出。まさに涙なしでは観られない作品なのである。
この秋、あなたはなにげない“家族”の話に涙するにちがいない。
さらに、ニック・カサヴェテス監督へのインタビューも実現、こうご期待!
<ストーリー>
アナ、11歳。白血病の姉・ケイトを救うために、ドナーとして“創られて”生まれてきた。
ケイトに生きてほしい──
その想いは、家族みんなおなじだと疑わなかった母・サラは、ある日、信じられない知らせを受ける。
「もう、姉のために手術を受けるのは嫌。自分の身体は、自分で守りたい」と、アナが両親を訴えたのだ。
病気と闘いながらも幸せだった家族に訪れた、突然の出来事。
いったいなぜ、アナは突然大好きな姉を救うことをやめる決意をしたのか?
そのアナの決断の裏には、驚くべき真実が隠されていた──
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『私の中のあなた』
キャスト│キャメロン・ディアス、アビゲイル・ブレスリン、アレック・ボールドウィン、ジェイソン・パトリック、ソフィア・ヴァジリーヴァ、ジョーン・キューザック
監督│ニック・カサヴェテス
脚本│ジュレミー・レヴェン『きみに読む物語』、ニック・カサヴェテス
原作│ジョディ・ピコー著『わたしのなかのあなた』(ハヤカワ・ノヴェルズ刊)
2009年10月9日(金)TOHOシネマズ日劇ほか全国ロードショー
http://watashino.gyao.jp/
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