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「まいにちの暮らしを美しくする469の工夫とアイデア」
松浦弥太郎氏が編集長に就任した2006年10月より雑誌『暮しの手帖』でスタートした連載「暮らしのヒント集」を集め、解説エッセイを加筆した『暮らしのヒント集』が4月16日に発売された。編集担当の徳留佳乃さんによる読みどころを紹介しよう。 文=暮しの手帖社 編集担当 徳留佳乃
Photo by Jamandfix
今日はなにを。
ここにならんでいるいくつかのヒントのなかで、 ふと目についた項目を読んでみてください。 たぶん、ああそうだったということになるでしょう。 これは、4月16日に小社から発売した『暮らしのヒント集』のオビにある文言です。 「暮らしのヒント集」は、40年前の『暮しの手帖』に「家事のヒント集」というタイトルで連載をはじめた記事を、現編集長である松浦弥太郎がリニューアルし、四世紀25号(2006・7年冬号)から再スタートした連載です。この一冊は、25号からの連載分に加筆をして編纂しました。 ここに集めたものは、 「思い通りにいかないことや、むつかしいと思うことに出合うのは、あなたが前に向かって歩いている証拠です。工夫をしてみましょう。工夫とはあきらめないことです」 「休前日の夜は、夜更かしして読書を楽しみましょう。そのための本をあれこれ選ぶのも楽しいものです。次の日は寝坊をして余韻を味わいます。そんな休日もたまにはいいものです」 「なにかひとつ、楽器を習ってみませんか? 一年間続けてみると、驚くくらいに上達します。自分の好きな曲を弾けることは、とびきりうれしいことです」 「つらいことがあったら、一日ねころがって過ごしましょう。明日になれば、きっと元気になれます」 といった、ごく当たり前のことばかりです。しかし、こんなささいなことに目を向けるだけで、毎日の生活がぱっと明るくなると思うのです。ひとつやふたつは思い当たることがありませんか。 そんな、暮らしを豊かに楽しくするために、忘れかけていること、あいまいにしていること、わかっているけどできないこと、そして、元気になる一言をまとめた実用集が、「暮らしのヒント集」です。 「新しくなった『暮しの手帖』の象徴とも言える一冊です」 松浦弥太郎
『暮らしのヒント集』は、2006年10月に『暮しの手帖』の編集長に就任して、僕がはじめて手がけた仕事です。 ある日、増田れい子さんの連載エッセイ「インク壺」が、先生の体調不良により急遽お休みすることになり、1ページを何か別の企画で埋めなくてはいけないことになりました。それは、僕が2007年1月25日に刊行されるリニューアル号の準備をしていたときのことです。戦後から60年続いている『暮しの手帖』の読者層を若返らせること、そして内容を魅力的に刷新させるために何が必要かと、寝ても覚めても思い悩み、毎日考えていました。 そのときに、ひとつ頭に思い浮かんだのが、これからの暮らしを豊かにするもの、もしくは美しくするものとは、今までのように新しい家電や、住宅や乗用車や、すてきな洋服の消費だけではなく、目に見えない心持ちや、心がけといった精神の謳歌ではないかと思ったのです。人間らしさを刺激するような。 すなわち、物質的なものと精神的なものの、ちょうどよいバランス感覚を新しい時代に向けて提案するべきだと思ったのです。では、その精神的なものとは何かというと、まず、暮らしと仕事を存分に楽しむために、常に工夫をし、軽やかに実行をする意識。そして、その工夫で得た知恵と経験を、他人と分かち合うこと。そういうことが、これからの時代に合った、ていねいな暮らしと仕事につながるのではないかと思いました。 そうして生まれた新連載が『暮らしのヒント集』です。これは僕が毎日、日記のように書き記した、暮らしと仕事における、思いつきや学びの備忘記を抜粋したもの。連載をはじめてみると、驚くくらいに読者からの反響があり、少しでも読者の役に立つことができたと喜びました。 このたび、その連載をまとめて単行本化できたことは、新しくなった『暮しの手帖』の象徴ともいえるひとつの精神が、本というかたちになったということでもあります。僕は、そのことが心から嬉しいのです。読者の皆様が、一日に一度でも好きなページを開いて、今日を楽しくする、工夫の言葉にうなずいていただければと願うばかりです。 暮しの手帖編集長 松浦弥太郎
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