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![]() ![]() 5年ぶりのソロアルバム『out of noise』発売記念 坂本龍一インタビュー(3) 自分にとっての新しい方法論の『out of noise』 Text by OPENERS
Photo by JAMANDFIX
ピアノ曲としての『to stanford』を収録
──前作のソロアルバム『CHASM』(2004年)は、“ポップ”なカラーをもっていましたが、今回の『out of noise』は? それは僕には全然わからない。みんなに聴いてもらっての評価だからね。でも……エレクトロニカじゃないと思う。 ──今回はボーカル曲がないですね。 そうだね。今回はイヌイットの女性と、テレビをサンプリングした男性の声が入っているぐらい。無理してボイスを入れようという気はなかったです。 ──11曲目の『to stanford』はピアノで弾きたかった? そう、去年の夏のロハスコンサートのときにコトリンゴと一緒に弾いて楽しかったので、ピアノ曲的に弾き方を少し変えて入れました。 ──夏といえば、昨年はYMOの公演もありましたが、YMOの活動と今回のソロアルバムには関連性はありますか? ……YMOとの関連性は考えたことがないな。YMOはお祭りのようなものだけど、それとこのソロアルバムの静謐性は、関連性はあるかもしれないし、ないかもしれない。 ![]() 「自分とはなにか」がテーマのソロアルバムとは……
──1978年の『千のナイフ』から30年以上の時間が経過していますね。 そういうことも考えたことがなかったなぁ。今回は、気持ち的には『B-2 Unit』(1980年)とか『音楽図鑑』(1984年)とかに近いかな? ──『B-2 Unit』などは、当時でもかなり斬新な最先端の音のかたちを提示していたと思いますが。 今回の『out of noise』は、前に話したように、全体を眺めるというか、腑に落ちるかどうかという点で、自分ではかなりおもしろい新鮮な作業だった。専門的になるけど、音の使い方などもいままでやってこなかった並べ方をするなど、自分にとってはあたらしいことをやっているんですよ。あと、ひとのことを気にしていないという点でも、『B-2 Unit』や、音楽としては聴きやすいですが『音楽図鑑』も“自分とはなにか”がテーマだったわけで、今回の『out of noise』もひとのことは考えていないです、悪いけど(笑)。 ──それはリスナーということですか? リスナーという不特定多数の人間をいくら想像しても具体性がないんだよね。実体があるわけではない。昔のクラシックの作曲家のように、パトロンや王様のために書くわけじゃない。大衆という複数形を考えてもしょうがないという点で、『B-2 Unit』や『音楽図鑑』とは似ていると思う。 ![]() 音楽的にいい瞬間と出会うために
──3月、4月のピアノツアーの後のスケジュールは決まっていますか? 10月と11月にヨーロッパでピアノツアーをやります。あと、去年YMOとして出演した音楽フェスティバル「メルトダウン」を東京でやりたいという打診があって、9月ごろに初回のキュレーターをやるかもしれない。夏には、「WORLD HAPPINESS(ワールドハピネス)」を今年もやるようです。YMOはね、1年に1回ぐらいやらないと忘れちゃうんですよ(笑)。 ──忘れちゃうんですか!? 横浜、京都・東寺、ロンドン、スペイン・ヒホン、そしてワールドハピネスとやってきて、ライブ性がどんどん高まってきて、いい熱気が生まれてきているのにもったいないじゃない。とくにワールドハピネスのときのリハーサルは、細野さんが「奇跡のリハーサルだね」と言ったぐらいよかった。 ──奇跡のリハーサル! 音楽的にいい瞬間というのは偶然のように生まれてくるもので、自分たちから意図してもできないんですね、むずかしいんですよ。そういういい瞬間というのはいつ来るかわからないけど、準備できるとしたら“くる”ような状態にもっていくことはできなくもない。 ──ピアノツアーでも“くる”でしょうか? 長いツアーだから、きたら忘れないように書いておこうか(笑)? ──commmonsmartとオウプナーズでツアー絵日記のようなものを掲載する予定なので、きたら「きた!」との一報をぜひ!
Ryuichi Sakamoto Playing the Piano 2009 3月18日(水)東京国際フォーラム・ホールC(19時開演) 3月19日(木)東京国際フォーラム・ホールC(19時開演) 3月20日(金・祝)東京国際フォーラム・ホールC(18時開演) 3月22日(日)京都府立府民ホール ALTI(18時開演) 3月24日(火)高知市文化プラザかるぽーと(19時開演) 3月25日(水)岡山シンフォニーホール(19時開演) 3月27日(金)サンケイホールブリーゼ(大阪/19時開演) 3月28日(土)サンケイホールブリーゼ(大阪/16時開演) 3月30日(月)富田林すばるホール(大阪/19時開演) 4月 1日(水)富士市文化会館ロゼシアター(19時開演) 4月 2日(木)愛知県芸術劇場大ホール(19時開演) 4月 4日(土)広島ALSOKホール(18時開演) 4月 5日(日)福岡サンパレス大ホール(18時開演) 4月 7日(火)長崎市公会堂(19時開演) 4月 9日(木)多治見市文化会館(19時開演) 4月11日(土)まつもと市民芸術館(18時開演) 4月15日(水)新潟県民会館(19時開演) 4月17日(金)富山オーバード・ホール(19時開演) 4月19日(日)札幌コンサートホールKitara大ホール(18時開演) 4月23日(木)グリーンホール相模大野大ホール(19時開演) 4月24日(金)川口総合文化センター リリア(19時開演) 4月25日(土)仙台市民会館大ホール(18時開演) 追加公演 4月28日(火)東京オペラシティ コンサートホール(19時開演) 4月29日(水・祝)昭和女子大学 人見記念講堂(17時開演)
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