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![]() 2007年、ICCにて
![]() 坂本龍一+高谷史郎『LIFE - fluid, invisible, inaudible ...』 インスタレーションの初DVD化、commmonsより発売
2007年に、山口情報芸術センター(YCAM)とNTTインターコミュニケーション・センター(ICC)にて公開された、坂本龍一×高谷史郎のコラボレーションによるインスタレーション『LIFE - fluid, invisible, inaudible ...』を収めたDVDが、5月28日commmonsより発売された。 Text by OPENERS
Photo by JAMANDFIX
インスタレーションの記録だが、作品形態によってどんどん変容しているのがおもしろい
1999年に朝日新聞社の委嘱作品としてマルチメディアオペラ『LIFE』を制作しましたが、その上演直後に、DVDにするならたんなる記録的なものではなく、上演のときにはよく見えなかったであろう背景となっているさまざまなテキストや情報なども組みこんだ重層的なDVDにしようという話がでました。
ところが、オペラでは20世紀の膨大な記録映像やテキストをつかっていて、それを換骨奪胎して重層的なDVDをつくるというのは大変な作業になるわけですね。映像を担当していただいた高谷史郎さん自身もまとまった時間がとれなくて、たがいにずっと頭のどこかにはひっかかっていたんですが、じつはそのDVDは未完なんです。 それで、山口情報芸術センター(YCAM)から高谷さんに、「YCAMにレジデンスとして住み込んで作品をつくってくれないか」という依頼があり、それなら『LIFE』の作業をやろうという提案があって、僕も2週間ぐらい泊まり込んで作業をしました。そこではじめてオペラ『LIFE』を換骨奪胎してインスタレーションとしてまとめることができたわけです。 それでYCAMで展示して、マイナーなファインチューニングをして東京のICCで公開したものが今回のDVDになりました。このDVDは、インスタレーションの記録という位置づけですが、最初にオペラ『LIFE』という作品があり、そこから派生した「LIFE - fluid, invisible, inaudible ...」というインスタレーション作品があり、またそこから派生DVDという作品になっていて、作品形態によってどんどん変容しているのがおもしろい。 それでもまだオペラ『LIFE』自体のDVDは手つかずで完成していないわけで、実現するかどうかもじつはわからないんです(笑)。
好きじゃない5.1chをあえてつかった理由
このDVDは一面ではインスタレーションの記録ではありますが、たんなる記録ではおもしろくないので、DVDとして体験できる一種のインスタレーションとして鑑賞できるものを目指しました。YCAMやICCでやったインスタレーションとはちがったインスタレーションとしてこのDVDがあります。記録+別のインスタレーションというかたちに近づけたかなと思いますね。 じつは僕はもともと5.1chというシステムが好きじゃない。音に囲まれているのは愉快ではなく、むしろ音は前方にある2つのスピーカーのあいだに客観的にあればいいと思っている。ほとんどの音楽はそういうありかたでいいんですが、今回のインスタレーションにかんしては、空間が重要なので、あえて5.1chをつかって、いかにインスタレーションの空間に近づけるかという実験を行いました。 5.1chといっても、通常は前方の3つが主で、後ろのふたつはおまけのようなもの。しかし今回はあたかもYCAMやICCの空間にいるかのような状態をつくることに執着したので、前方の3つ、後方のふたつは均等に重要性をもっていて、こういうDVDはめずらしいと思います。 このDVDの制作のために、5.1chのシステムを仮でスタジオに入れたんですが、今後はこれを楽しむために正式に導入してもいいかなと思っています。今後もほかの作品で5.1chをつかった独特な空間性をもった作品をつくりたいと思っています。 それと、5.1chの「.1」というのは、前方にあるサブウーファなんですが、今回の作品ではその性質上、サブウーファには音は入れていません。 次回は、6月25日リリース。alva noto+ryuichi sakamoto「utp_」を語ります
6月5日は、commmons for green!
特別な日をさだめるのが好きじゃない僕としては、一年に一日だけの「〜の日」というのは好きじゃないんですが、たとえばエコにしても、毎日忙しくしている僕もあなたもそれを毎日考えているわけではないので、思いだすためにそういう日があるのも悪くないかもしれません。
commmonsは、設立当初から運営にかかる電力はすべて自然エネルギー証書を購入していますし、今後リリースされる作品はすべてカーボンオフセットしていきます。例として妥当かどうかはわからないけれど、お風呂の蛇口からポタポタ落ちる滴(しずく)も、一年分あわせると何十回も入浴できる水量になる。つまり、毎日すこしずつ行動することがいかに大切かをアピールするのはいいことだと思います(談)。 commmons公式サイト│http://www.commmons.com/forgreen/
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