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LOUNGE INTERVIEW
2009.09.03

総監修・松田美由紀さんインタビュー


伝説の俳優 松田優作の軌跡をたどる──「SOUL RED PROJECT」始動


2009年9月21日に生誕60年、11月6日には没後20年を迎える伝説の俳優 松田優作。彼の生きざまは多くの人びとに影響を与え、また魅了し、当時を知る者はもちろん、あらためて知った若いファンをもまき込みながら存在感を誇示しつづけている。そんな稀有な存在、松田優作をあらたな角度から見つめなおす「SOUL RED PROJECT」が2009年夏に始動した。

「SOUL RED PROJECT」は、ドキュメンタリー映画の公開をおこなう「MOVIE」、ミュージシャンとしての活動を振り返りながらトリビュートライブをおこなう「MUSIC」、人気ファッションブランドとのコラボレーションをおこなう「FASHION」、過去の企業CMや遺作ドラマの初ソフト化をおこなう「ENTERTAINMENT」の4本柱で展開されていく。総監修をつとめるのは松田美由紀さん。同プロジェクトの発表会見を終えたばかりの松田さんに、この新しい試みについて語ってもらった。
文=富山英三郎
写真=杉田真


写真を見ていると、なにか言われているような威圧感がある

──「SOUL RED PROJECT」の構想はいつごろから考えていたのですか?

漠然と10年くらい前からやりたいと思っていて。でも、具体的になったのは2年ほど前ですね。

──最初で最後の公式ドキュメンタリー映画に期待が集まりますが。

総括的なものでいえば、これまでに『松田優作全集』(’03 扶桑社)、『松田優作全集改訂版』(’05 幻冬舎)のアートディレクションに4年ほど費やしたんですが、その時期から映像をやりたいと思っていました。

──具体的にどんな内容になりそうですか?

まだつくりはじめなのでこれからですね。まずは著作権のクリアとか、製作のまえにやるべきことがいっぱいあります。現在は、それらをひとつずつ解決している段階です。

──では、映像にすることで伝えたい核はどんなことですか?

今回のポスターを見ても、彼のことを知ってる知らないにかかわらず、なにか引き寄せられるものがあると思うんですよ。全集をつくっているときも写真なのにグッとくる。なにか言われているような威圧感というか。だから、映像でそれを見たらどんな感じだろう? というのがまずありました。それこそ、サブタイトルにある“生きているのは俺かお前か”ですね。そういうことが伝わればいいなと思っています。

本物を見つけたい、その思いがミュージシャンの賛同を得た

──そのほかにも、豪華ミュージシャンによる音楽イベントが企画されています。これもまたユニークな試みですが。

以前、「松田優作と現代のクリエイター」というエキシビションで、坂本龍一さんや永瀬正敏さんなど、さまざまな方に松田優作を表現してもらったことがあるんです。そのつづきではないですが、今回はライブイベントとして表現してみようと思ったんです。

──計7会場で、若手からベテランまでさまざまなミュージシャンやDJが出演されますが、どのように人選をおこなったのですか?

生前から知っている方もおられますが、そのほかはいいバンドだよという噂を聞いて、自分でライブを観に行ってオファーしました。ある意味、松田美由紀セレクトです。みんな硬派な姿勢で音楽を追求しているひとたちばかりですし、きっと、かっこいい! 熱い! って感じてもらえると思います。

JOE YAMANAKA
谷中 敦(東京スカパラダイスオーケストラ)

熱い思いに勝るものなど絶対にない! それを伝えたい

──オファーを受けたアーティストからはどんな反応がありましたか?

突然どうして? と驚いたかたもいらしたと思いますが、“本物を見つけたいんです”という熱い気持ちを話すと、皆さん理解して賛同してくれましたね。

──メッセージ性が強く、回顧主義ではない一歩進んだプロジェクトですね。

“昔、かっこよかったよね”だけにはしたくなかったんです。もちろん、それも大きな要素ですけど。それよりも、松田優作のような熱い気持ちをもったひとたちを増やしていきたいですね。若い世代につなげていきたいんです。

──今の社会や若者に対して違和感はありますか?

いろんな面で、本当に慎重なひとが多いな、と思って。恋ひとつ打ち明けるのも、リスクを考えてしまうんですよね。ふられたらどうしようとか。リスクなど考えずに、とりあず一歩前にる事が大事だと思うんです。計算して痛めつけられないか考えて、恐る恐る少しずつ前に出て、ダメだったらすぐ引っ込んで。そういう若い子がすごく多い気がします。それでは本当にもったいないと思いますね。“傷ついてもいいじゃない”って私は思うんです。

──そういう風潮はなぜだと思いますか?

自信が持てないのかな……。今の時代“熱い=重い”って言うひとがいますが、そうじゃない。それに勝るものなんて、絶対にない。見た目なんかよりも、一生懸命あなたが好きですって言っているひとにこころを打たれるんですよ。このプロジェクトをやったところでなにかが大きく変わるわけではないけど、そこはやっぱり伝えていかないと。

自分は男だ、そう思っているひとに来てほしい

――お話をうかがっていて、タイトルである「SOUL RED」の意味がよくわかりました。

こういう企画で反応がいいのは、男の子かと思いきや女の子なんですよ。男がウォーッ! ってなりそうな気がするけど、女の子のほうが“わかる!”って。若い男の子は“ふ〜ん”って感じですから(笑)。

──ファッションブランドとのコラボレーションもまた新たな試みですね。

入口は多いほうがいいのかなと思っているんです。いろんな趣味趣向のひとがいますし、そのぶん窓口は多いほうがいい。

──最後に、今回のプロジェクトに込めた思いをどんなひとにもっとも伝えたいですか?

松田優作×HYSTERIC GLAMOUR
自分は“男だ!”と思っているひとに来てほしいですね。普段、あまり男らしさを感じられないひとはココで感じられると思います。また、女のひとには本当の“男”を見にきてほしいですね。



「YUSAKU MATSUDA‘SOUL RED’LIVE‘09」

8/7(金) 東京 新宿LOFT、WAREHOUSE701
9/12(土) 東京 キネマ倶楽部
9/21(月) 東京 Liquid Room
10/31(土) 神奈川 横浜BAY HALL
11/6(金) 大阪 名村造船所跡地
出演アーティスト|石橋凌、JOE YAMANAKA、U-SER(内海利勝バンド)、中村達也、Tokyo NO.1 Soul Set、谷中敦(東京スカパラダイスオーケストラ)、BLACK BOTTOM BRASS BAND、ザ・タコさん、武内 享(a-bra:z) 、COOL WISE MAN、 copa salvo、三代目魚武濱田成夫、THE BAWDIES、北村信彦(HYSTERIC GLAMOUR)、馬場康治(ROLL)、大西ユカリ、田中知之(Fantastic Plastic Machine)、黒田征太郎…and more


撮影|高橋 曻
映画『SOUL RED 松田優作』

松田優作の最初で最後の公式ドキュメンタリー映画を、松田美由紀が総合プロデュース。優作と親交の深い映画監督や俳優などのインタビュー映像も収録し、松田優作の伝説とその影響力の大きさを浮き彫りにする迫真のドキュメンタリー。知られざる松田優作が今、蘇る。
日程|11月6日
場所|新宿ピカデリー
(11/7(土)より丸の内ピカデリー他、全国公開)

www.yusaku-movie.com

(c)2009 SOUL RED Film Partners


「SOUL RED PROJECT」
saku@yusaku-matsuda.com
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