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![]() ![]() 第40回 森山大道個展『北海道』(その4・最終回)
これまで3回にわたってお伝えしてきた森山大道さんとの対談も、今回が最終回。個展のほうも、いよいよ最終日の2月8日が迫ってきました。これまでもお伝えしてきたとおり、今回の北海道の写真が撮られたのはたしかに30年前です。しかし、セレクトもプリントも2008年に、2008年の森山さんによっておこなわれたということを考えると、明らかに作品としては過去のものではありません。まだ、見ていないという人は、ぜひそんな不思議な時間の感覚をも期待しつつ、足を運んでみてください。とにかく“ヤバい”ですから。(北村信彦) 北村信彦/HYSTERIC GLAMOUR
Photo by Jamandfix
edit by TAKEUCHI Toranosuke(City Writes)
僕のなかで北海道はパリやニューヨークとおなじ異国だった
北村 サーフィンをはじめる前はスノーボードをしによく行きましたし、去年は夏の襟裳岬に波乗りに行きました。僕のなかで北海道は、関東に住んでる感覚とは全然ちがうイメージの場所。こっちは海で、こっちは広大な草原みたいな風景を見ると、なんかすごく垢抜けてる感じを受けますね。 森山 緯度とかそういうものの関係で、やっぱり北ヨーロッパあたりの風景に似てますよね。
いまの北海道でも過去の北海道でもない、森山大道の北海道
──北村さんは、ここに来る人に対して、今回の個展でどういうことを感じてほしいとお考えですか? 北村 とにもかくにも、ヤバいでしょ? という感じです。あと、30年のタイムラグがひとつのマジックになってるところに注目してほしいですね。説明しなくてもなにかを感じるとは思いますが、よくよく考えると、いまの北海道展でも過去の北海道展でもないんです。シャッターを押したのは30年前。でも暗室に入ったのは2008年。たぶんヴィンテージプリントの個展では、こうはならないと思うんです。
北村 そうですね。たしかに今回ここに写っているのは30年前の北海道だし、30年前の人なんだけど、いつの時代なのかよくわからないですよね。とくに森山さんの写真の場合、森山さんの時代みたいなものを感じます。いまの作品も90年代の作品も70年代の作品も、いい意味でおなじ時代に見えるんですよ。 森山 そうかもしれませんね。 北村 あと、いつも思うんですが、撮られた時代に関係なく森山さんの乗り物の写真を見るとドキッとするんです。船にしても列車にしても飛行機にしても、なんか事件が起きてるような感じがする。今回はその乗り物もたくさん出てきますね。なにか乗り物に思い入れはあるんですか? ![]() 森山 北海道のことでいえば、いまでこそ僕も、なんの疑問もなく飛行機で行っちゃいますが、当時は絶対飛行機なんかで行くところじゃないと思ってましたね。連絡船で行くもんだ、と。深夜12時の上野発に乗って朝4時に津軽に着く。で、札幌には朝10時に着くわけです。 北村 同じ距離でもずいぶん遠く感じたでしょうね。 森山 そう、ずいぶん遠いところでしたね。 (了)
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