昨年11月につづき、小学館から『MEN'S Precious』(メンズプレシャス)の第2弾が発行された。同誌編集長の橋本記一さんは「私たちが本当に欲しいのは、いま流行っているものや、流行のものなのだろうか?」と、問いかけます。『MEN'S Precious』は、ファッションも教養のひとつと考える、知的好奇心が旺盛の伊達男たちへのスタイル提案書です。カタチなければココロさだまらず、ということでしょうか。
知的伊達男へ「モノ語り」と「物語」を──編集長口上
文=橋本記一 (MEN'S Precious 編集長)
「流行のものよりも、本当にいいものを」「新しいものよりも、モノ語りを秘めたものを」「売れているものよりも、ほかでは見たことのないものを」──こんな選択基準で、商品を選んでいきたいと思っています。
今回の大特集「伊達男の名品『靴』物語」も、そんな観点から、こころにグッとくる名品靴の数々を選びました。皆がいいといわなくても、ひとりの男がそのものを深く語り尽くすほど惚れ込んでいるものがあるならば、そんなものを見つけたい。そんな思いで、日本を代表するファッションのプロのみなさんと選んだ32足の名品靴です。どうぞお楽しみください。
今回の『MEN'S Precious』2009年春夏号は、前号にくらべて、ファッション写真を多く入れました。いま、知的でこだわりをもった男たちが、どんな恰好をするといいのか。それを示したかったからです。
既存のファッション誌に出ている流行とは、かなりちがうかもしれませんが、私たち編集部が考える、“知的伊達男像”を追求した結果です。
あらたに、美容ページもつくりました。これも既存誌の美容ページとはかなり感じのちがうものになりました。服飾史家・中野香織先生の文章も、じつに冴えて、ダンディズムと美容の真実の関係が、ズバリ言い当てられているようです。
表紙のイヴ・モンタンの写真からつづく、巻頭コラム『伊達男たちの名品モノ語り』から、最後の『文士が愛した寿司屋と蕎麦屋』まで、これ、男の美学と、男が愛したものと、そのものを創りあげた男たちの物語で満ちあふれています。
忙しい日々の合間に、ふと息をぬいて、1ページ1ページをじっくり味わいつつ、そのなかの物語を、お楽しみください。