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かっこいいモノを、かっこいい写真で見せる!
4年前にスタートを切り、女性誌の地平をひろげた『Precious』(プレシャス)の増刊号として、あたらしい男性誌が発刊された。その名は『MEN'S Precious』(メンズプレシャス)。同誌編集長の橋本記一さんによる創刊宣言にくわえ、参加したスタイリストの櫻井賢之さんとファッションディレクターの大住憲生さんのコメントで、新雑誌の魅力を解明します。 メンズプレシャスをはじめます文=橋本記一(MEN'S Precious編集長)
2004年、『Precious』という女性ファッション誌をつくったとき考えたことは、“女性版のモノマガジンをつくろう”ということでした。“いいモノには力がある”“世の中には理屈抜きに人の心を惹きつけてやまないモノがある”そんな魅惑的なモノをひとつひとつ掘り起こし、どこよりも欲しくなるような写真をとり、研究し、記事にしよう。そう思ってつくったのが、女性ファッション誌『Precious』のはじまりでした。男性誌手法をそのまま使って女性のファッションアイテムを紹介したその雑誌は、“女性誌っぽくない”と言われました が、“どこよりも高いモノがよく売れる雑誌”として、好評を博しました。 しかし考えてみると、“モノへのこだわり”というのは、本来男性の専売特許だったはず。そこで今度は、『Precious』的編集手法をそのままに(それは本来の意味での男性誌手法をかたくなに守ってとい う意味ですが)、『MEN’S Precious』を発刊することになったのです。 おもえば、私たち40代前後の男が、10代、20代だったころ、私たちは、まばゆいばかりのモノ文化の洗礼を受けていたはずです。ヨットにも乗らないのにデッキシューズのディテールにこだわったり、アウトドアなんか興味がないのにハンティングシューズを履いてみたり……。次から次へと雑誌が紹介する魅惑的なモノに心ひかれ、記事をむさぼり読み、手に入れ、身につけることがどれだけ楽しかったことか。あのころ、私たちは確かにモノ文化を楽しみ、モノにこだわり、お洒落に対して時間とお金を使っていたはずです。 理屈抜きに「かっこいい!」をしよう
にもかかわらず、いま、私たちのどれだけがお洒落やモノに関心をもち、こだわって生きていると言えるでしょう。いつのころからか、有名百貨店の決まった売り場で適当にスーツを買い、歩きやすいからという理由だけでおなじ靴を選び、自動車の車種選びさえパートナー任せになったり……、そんな体たらくな状況に陥ってはいないでしょうか? いま、私たち40代の男たちはお洒落のコードを、完全にプラグオフしてしまった状態です。しかし、コードは抜いても、私たちにはお洒落を楽しむコンセントは残っているはずです。モノへのこだわりのコンセントはしっかりと残っているはずです。そこにもう一度プラグを差し込み、お洒落のコード、モノへのこだわりのコードをコンセントに繋いでほしい。もう一度モノにこだわる楽しさを、心のなかに復活させてほしい。それが『MEN’S Precious』の願いなのです。 『MEN’S Precious』では、むかし私たちの心をつかんでやまなかったクルマの写真や、憧れていた往年の映画スターの写真をふんだんに使っています。そこには、男たちの濃厚なこだわりが、匂い立つがごとくに満ちあふれているからです。“ちょいモテ”も“ちょいワル”も、もういい加減いいのではないでしょうか? そもそも“ちょいモテ”に反応する男ほど、モテてないこともないでしょうし……。 いまこそ、自らのためにお洒落を楽しみ、だれがなんといおうと揺るがない、自分だけのこだわりをもって、自分だけの好きなモノ、かっこいいと思うモノを楽しむ。そんな雑誌があってもいいはずです。理屈ぬきに、「かっこいい!」と思うモノを「かっこいい!」と思う写真で見られる雑誌があっていいはずです。それが『MEN’S Precious』です。 「服装にかんする無関心は自殺に等しい」これはフランスの文豪、バルザックの言葉です。そのとおり! こんな言葉を堂々と言えるように、“こだわり男のための、こだわりモノ語りマガジン”= 『MEN’S Precious』をはじめます。 ![]() 男の上質なライフを物語のように語り=櫻井賢之(スタイリスト)
透明感、清潔感、幸福感──橋本記一編集長からいただいたスタイリングについての要望はこの3つでした。即物的ではない、内面を表現したファッション・フォトをこころがけました。いくつかの企画を担当させていただきましたが、なかでも、その世界観を構築できたと思うのは、エルメスの製品で構成した「いちばん贅沢な休日、ひとり海へ」です。
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