「Chloé(クロエ)」が展開するチャリティキャンペーン「5-Color Charity」をご存じだろうか。名前のとおり5つのカラーをシンボルに掲げ、「ホワイト=児童労働撤廃」「グリーン=地球環境保護」「ピンク=女性人権保護」「レッド=医療・災害救護」「ブルー=障がい者支援」と、5つの活動を支援するチャリティを展開している。“なぜ、ファッションブランドが社会貢献をおこなうのか?”。そんな疑問をArt & Architect Festa. © AAF(アートアンドアーキテクトフェスタ)代表理事である古川きくみさんが、リシュモンF&Aジャパン代表取締役兼クロエCEO 三木 均氏に直接ぶつけた。クロエ独自の活動である「5-Color Charity」に込めた想い、そして、将来のビジョンについて、三木氏が語った。
Interviewed by AAF Art & Architect Festa FURUKAWA Kikumi
Interview Photo by Satoshi Shigeta ©Nacasa&Partners Inc.
DNAはそのままに、あらたなディレクションに挑戦しているのです
古川 ファッションブランドとして創業後、社会貢献の活動をはじめるにいたるまでの経緯を教えてください。
ヨーロッパのファッションデザインの歴史のなかで、オートクチュールがあり、そしてプレタポルテといわれるものが流通してきたのが1950年ごろ。そのなかで“ファッション”を起源にしているブランドは、CHANEL(シャネル)やYVES SAINT LAURENT(イブ・サンローラン)、Christian Dior(クリスチャン ディオール)、そして、クロエでした。
ご存知かもしれませんが、“Chloé(クロエ)”というブランド名はデザイナーの名前ではないのです。クリスチャン・ディオールはクリスチャン・ディオールというひとが、イブ・サンローランはイブ・サンローランというひとが創業者ですが、クロエは創業者の名前ではなく、当時の創業者ふたりがあえてブランドネームとして“Chloé(クロエ)”という名前をつけました。ブランドネームをデザイナーの名前としないことで、デザイナーにしばられることなく、時代に合ったクリエイティブ・ディレクターを採用する方針をとることになったはじめてのブランドなのかもしれません。
この手法はブランドをつねに活性化していけるという特徴が挙げられます。歴史のなかで一番長く務めたのはKarl Lagerfeld(カール・ラガーフェルド)です。1970、80年代と2度、彼はクリエイティブ・ディレクターになり、約25年間務めました。ここ15年くらいのあいだで、現在のクロエのポジションをとるきっかけとなったStella Nina McCartney(ステラ・マッカートニー)、そしてその後、Phoebe Philo(フィービー・フィロ)という流れで進んできました。私たちはその時代に合ったクリエイターを採用することによってブランドをつねに新鮮に、もちろんDNAはそのままに、あらたなディレクションに挑戦しているのです。